この記事では、「はい作業主任者」の仕事内容や技能講習の内容について解説していきます。
また、荷物を運搬するときに使用する機械の安全操作方法などについても合わせて解説していきます。
はい作業主任者って荷物を運搬する人なのか…
フォークリフトを使う人ってこと?と、このように一般的にはフォークリフトを使う人が取る資格だと思いますが、厳密には少し違います。
では、はい作業とはどんなことをするのか、その資格取得方法は一体どんなことをするのでしょうか?
そんな荷物運搬作業に関する内容を解説していきたいと思います。
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「はい作業主任者」とは何か?資格の意義を探る
「はい作業」とは倉庫や港湾などでたくさん積まれた荷物をフォークリフトや機械によって上げ下げ作業を安全に管理・運用する作業主任者資格です。
「なんだ、荷物を上げ下げするだけなんだー」ということだけで簡単そうに思いますが、高く積まれた資材や材料は積み方によっては転倒や荷崩れを起こして大きな災害になることがあります。
そうした荷物を適切に取り扱うために「はい作業主任者技能講習」の資格があります。
「はい」の意味とは?はい作業主任者について知ろう
そもそも、はい作業の「はい」とは一体なんのことを指すのでしょうか?
はい作業の【はい】の意味は?
はい作業の「はい」とは、倉庫や港湾のターミナルなどで積み重ねられた荷物をいいます。
荷物は、袋や箱などを指します。
はい作業主任者を配置するのは、荷物を含めて高さが2メートル以上になる場合に適用されます。
2メートル以下であれば作業主任者は不要になります。
例えば、建設現場では材料が納品されたとき、木製のパレットで納品されることが多いので、これを2段で重ねて現場に置いておくことがあります。
このように、2段で重ねると、2メートルを超えることがあるので、作業主任者を置くようになっているということです。
2メートルとなるとクレーンで荷物を積み上げようとするとバランスを崩して荷物が転倒することなどがあります。
そうした事故を予防するため、安全に作業を進めるための作業者となります。
下の記事では、はい作業主任者になるのであれば取得しておきたい、フォークリフトの技能講習について解説しています。
はい作業の意味と、『はい作業』に含まれないもの
はい作業の「はい」の意味
なぜ名前が「はい」なのかは英語で言うと高いことをhighといいますよね。
英語をただもじった感じです。
袋物や箱物などの「はい」を、一定の方法で正しく積み上げる「はい付け」や、積み下ろす「はいくずし」することを、「はい作業」といます。
はい作業に含まれないもの
湾港の仕事でも、はい作業を当然行いますが、作業内容に含まれないものがあります。
港湾の仕事では船でいろいろなものが運ばれていきますが、小麦や大豆、鉱石などのバラ物は「はい作業」には含まれません。
はい作業は平行を保ったまま運搬をする作業なので、袋の形状が変わるバラ物を運搬すると落下させてしまう危険性があります。
そのため、バラ物を運搬するときは直接トラックやタンクローリーで運搬するか、ベルトコンベヤーで平行を保ったまま作業をするため、バラ物は湾港など場所に関わらず「はい作業」で運搬することを禁じています。
はい作業に使われる運搬機械とは?フォークリフト
山積みにされている材料を荷下ろしをするにはイメージ的にやはりフォークリフトとクレーンのイメージがありますよね。
はい作業仕事が多いのは、物流倉庫や店舗などに運ばれてきた荷物が頭に浮かびますよね。
例えば空港でトランクケースを飛行機まで持っていくときに、パレットで運ぶときなど「はい作業」に該当する場合があります。
機械を使わずに下ろす場合には人力で当然行いますが人力で下ろす場合は荷役(にやく)と言う作業名がつきます。
ただ、効率が悪いのでやはり機械等で作業を行うパレットやフォークリフトなどの機械を荷役機械といいます。
荷役機械としては、フォークリフトと移動式クレーン以外にも、クレーンなどがあり、それらを組み合わせるケースも多くあります。
ここでは、はい作業に使う荷役機械をご紹介しましょう。
「はい作業」で使うフォークリフトの操作方法
フォークリフトの資格取得は一度まとめましたが再度内容を書きますと、フォークリフトには最大荷重1トン未満の特別教育と1トン以上の技能講習があります。
例えば、良く見かけるフォークリフト、カウンターフォークリフトは、フォーク(爪部分)をパレット(荷台)に挿してラムという上下させる部分で高さを調整して、マストといわれる部分を動かして、移動・運搬する機械です。
ただしフォークの差し込みが甘く荷を崩してしまうケース等があります。
そうした事故を起こさないためにもフォークリフトの操縦は技能講習が設けられています。
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クレーン作業による「はい作業」とは?
クレーンは物流倉庫や工場などでは天井に固定設置されたクレーンや、車両タイプの移動式のクレーンなどがあります。
吊り上げ荷重5t未満のクレーンなどを動かすことができる技能講習のほかに
- 床上操作式クレーン運転技能講習
- 床上運転式クレーン限定免許
- クレーン・デリック運転士免許(クレーン限定)
など、使用する機械によって取得する資格がたくさんあります。
移動式クレーンを操作するにはどんな資格が必要?特別教育と操作に必要な技能講習について解説!
クレーンでの作業はオペレーターの経験によって操作が変わるため、慎重な操作を行わないと荷が振れて、荷崩れ等の事故が起きることがあります。
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また一緒に作業を行う人は吊り上げた荷物の掛け外しを行うためには、「玉掛け技能講習」が必要になります。
この玉掛が重心を適切に捉えないと、吊り上げたときに荷が転倒したり倒壊することがあります。また高いところで玉掛することもあるので、作業者が脚立等を使わずによじ登ることによって墜落等の災害も発生しやすい機械でもあります。
そうした危険な事故を起こさないためにも、玉掛け作業を行う場合の技能者講習が開かれています。
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はい作業の安全管理: 作業主任者の必要性
はい作業を行うときには、作業に対して直接指示ができる作業主任者が必要になります。
具体的には、高さ2メートル以上のはい作業に対して、安全衛生に基づいて作業の指示が必要になります。
作業主任者に求められる内容は以下の通りになります。
労働安全衛生法第14条では、2m以上のはい付けを行う場合には
はいくずし作業に3年以上従事し、はい作業主任者技能講習を修了した者のうちから作業主任者を選任して、作業者への指揮をさせなければならない。
と、あります。
このように法律で定められているので、通常の法律違反のように書類送検されます。
はい作業主任者の役割と仕事な内容は?
- 作業の方法及び順序を決定し、直接指揮
- 器具及び工具を点検し、不良品を除く
- 安全に通行させるために、必要な事項を指示
- 崩壊の危険がないことを確認した後に作業の着手を指示
- 昇降設備及び保護帽の使用状況を監視
上記の内容を技能講習で適切に学び、現場で実施することが作業主任者の役割になります。
はい作業主任者技能講習の内容とは?はい崩し作業とは
はい作業は説明したように、荷物の積み上げ(はい付け)やと積み下ろし(はいくずし)の作業があります。
荷物の積み上げが悪いと荷物が崩れて事故につながることがあります。
また高い場所での墜落や転落など高所作業での危険性もあります。
はい作業主任者技能講習を受講するには、「満21歳以上であること」と「2メートル以上のはい付け、または、はいくずし作業に3年以上の経験があること」が必要です。後者の条件は、受講の際に事業者の経験証明が必要となる場合があります。受講時間は12時間(2日間)となります
はい作業主任者の講習内容とカリキュラム
- はいに関する知識 3時間
- 人力によるはい付け又ははい崩しの作業に関する知識 5時間
- 機械等によるはい付け又ははい崩しに必要な機械荷役に関する知識 3時間
- 関係法令 1時間
- 修了試験 1時間
上記の二日間の講習を受講してカリキュラムで講習を修了しないと資格がもらえません。
はい作業作業主任者技能講習のまとめ
今回は、はい作業主任者の仕事内容とはい作業ってそもそもなんなのかということについて解説していきました。
まとめますと、
- 「はい作業」とは倉庫や港湾などでたくさん積まれた荷物をフォークリフトや機械によって上げ下げ作業を安全に管理・運用する作業主任者資格を指す
- 袋物や箱物などの「はい」を、一定の方法で正しく積み上げる「はい付け」や、積み下ろす「はいくずし」することを、「はい作業」という
- バラ物を運搬するときは直接トラックやタンクローリーで運搬するか、ベルトコンベヤーで平行を保ったまま作業をするため、バラ物は湾港など場所に関わらず「はい作業」で運搬することを禁じている
- 荷役機械として使用するのは、フォークリフトと移動式クレーン以外にも、クレーンなどがあり、それらを組み合わせるケースも多くある
- はい作業を行うときには、作業に対して直接指示ができる作業主任者が必要になる
- 具体的には、高さ2メートル以上のはい作業に対して、安全衛生に基づいて作業の指示が必要になる
- はいくずし作業に3年以上従事し、はい作業主任者技能講習を修了した者のうちから作業主任者を選任して、作業者への指揮をさせなければならない
- 作業主任者を選任していなかったことで事業者が書類送検された事例もある
ですね。
倉庫や物流等で沢荷物を積んで場合には、この作業主任者を選任しないとなりませんが講習は2日でカリキュラムを受講することで資格を取得することができます。
フォークリフトや玉掛など他の技能講習との組み合わせによってスキルアップも可能です。
建設業でも資材を取り扱う場合には高積をすることがあります。
安全作業の中でこの作業主任者を受講してみるのもいいかもしれません。