この記事では、型枠大工なら一度は使ってみたい「玄能」について解説していきたいと思います。
また、玄能とハンマーの違いと型枠大工なら使うべきおススメのハンマーも合わせて解説していきます。
玄能と金槌の違いは名前の違いを解説
そもそも、玄能というハンマーは一体どんなものを指すのでしょうか?
玄能とは以下のものになります。
「かなづち」のうち、打撃部分の片側が平らに、片側がわずかに凸状に膨らんでいるものを「げんのう」といい、
漢字では「玄翁」や「玄能」と書きます。ちなみに、正しくは玄翁(げんのう)で「玄能」は当て字です。
冒頭にも紹介したとおり、玄翁は玄翁和尚という曹洞宗の高僧の名前が由来です。玄翁には側面が使えるような形状をもつ種類もあり、使う場面に応じて使い分けが可能です。
また大工用のほかに石工用があり、石材の切り割りに使われることもあります。
引用:アクトツール「【豆知識】玄翁(げんのう)って?ハンマー・金づちとの違い」
つまり、玄能とは金づちの一種で、側面が平面と凸状になっているものを「玄能(玄翁)」と呼びます。
玄能と金槌の違いとは?玄能の種類
玄能の中でも様々な種類があり、用途に合わせて使い分けられるようになっています。
ここでは、4種類それぞれ解説しているので玄能を購入するときに是非参考にしてみてください。
丸玄能
形状がまんまるな形をしているハンマーです。
ハンマーといえばこの形状ですが、側面では打つことができません。
四角玄能
形状が四角形になっているハンマーです。
一般的にメジャーな形状ではないかと思います。
八角玄能
形状が八角形になっているハンマーです。
側面でも打つことができるので、場所によって使い分けることができる特長があります。
片八角玄能
丸玄能+八角玄能を合わせた形状をしているハンマーです。
側面でも打つことができ、角部分で打っても力が入るのでどんな場所でも万能に打つことができます。
玄能と金槌の違いのポイント
玄能を使うメリット
玄能を使うメリットは、他のハンマーと違って側面も打つことができる特長があります。
そのため、通常のハンマーでは打てない場所でも玄能を利用すれば、作業ができるというメリットがあります。
玄能が愛される理由
玄能はハンマーとして仕事で利用する一方、伝統工具の一つとされています。
木目調の柄が美しいこともあることから、一本一本こだわりを持って使っている職人さんがいるほどです。
また、工具としてもとても長持ちするので一本あるだけで作業を効率よく進めることができるのも玄能が愛される理由ではないかと思います。
玄能とハンマーの違いは?
玄能は金づちの仲間であると解説しました。
ですが、金づちも玄能もハンマーと呼びますが、それぞれどういった違いがあるのでしょうか?
そもそもハンマーって何?
ハンマーとは、
槌(つち)とは、物を打ち付けたり、潰したりする工具の総称。英語からハンマー(hammer)とも。漢字では、打撃部分が木製のハンマーを槌、打撃部分が金属製のハンマーを鎚と書く。「かなづち」はもっぱら「鎚」の方を意味する[1]
引用:ウィキペディア
つまり、ハンマーとは、物を打ったり潰したりする工具の総称であるということです。
ハンマーの種類
そして、このハンマーの種類ですがいくつかあります。
既に紹介した玄能もハンマーの一種である、金づちの一種です。
ハンマー(と名がつく工具)と金づちはそれぞれ多くの種類があるので分けて紹介します。
尚、今回は、玄能について紹介しているので、今回は名称のみ紹介します。
ハンマーの種類
- 片手ハンマー
- 両口ハンマー/片口ハンマー
- 大型ハンマー
- テストハンマーやシュミレットハンマー
- 犬くぎハンマー
- ネイルハンマー
- 打撃面交換式ハンマー
- 銅/鉛ハンマー
- スライディングハンマー
- びしゃん
- エマージェンシーハンマー
- ミートハンマー
- ペグハンマー
などなど様々なハンマーがあります。
金づちの種類
- 金づち
- 先切り金づち
- 箱屋金づち
他にも
- 木槌
- プラスチックハンマー
- ゴムハンマー
- ショックハンマー
- 横づち
などなどあります。
ちなみに、トンカチですが「トントン・カチカチ」という作業音から金づちのことを「トンカチ」と呼ぶようになったようです。
ブロック屋とか石工などが使うハンマーがトンカチと言うことで認識してます。
建築・型枠大工におすすめハンマーブランド
では、型枠大工におすすめしたいハンマーブランド「土牛」と「須佐製作所」からおすすめのハンマーを紹介していきたいと思います。
須佐製作所は仮枠ハンマー:ブランドの一つ
「須佐製作所」はハンマーの種類が日本トップクラスを誇るほど、豊富な品揃えが特長の会社です。
特に、「王将」ブランドは須佐製作所一押しのハンマーブランドで熟練の職人が手掛ける唯一の一品を誇ります。
小回りの利く小さめハンマー「目立ち屋仮枠ハンマー」
通常のハンマーに比べて小さめサイズになっていますが、軽量になっているので打ち込んだりするときの負担が少なく済みます。
細かな場所でも作業ができるので、ストレスをあまり感じることなく進めることができます。
ステンレス調の高級ハンマー「王将:ステンレス仮枠ハンマー」
柄の部分が木目調になっているので、高級感のある見た目が特長です。
ステンレス製になっているので、屋外で雨などがふった場合でもさびにくく、工具を長持ちさせることができます。
曲木!熟年の味を出す「ステンレス仮枠ハンマー(曲木調)」
柄の部分が曲木となっているので、手にフィットしやすく、楽に作業を進めることができます。
ハンマー部分もステンレス製となっているので、錆につよいのも良い点だといえます。
仮枠大工に人気定番の仮枠ハンマー土牛(DOGYU)
ハンマー見てみると書いてあります
「土牛」は、工程で使用する機械がすべて自社機械を利用している特長があります。
そのため、土牛唯一無二の工具が出来上がるため、一つ一つ他社にはないオリジナリティあふれる工具があります。
職人さんの中では、土牛製品で揃えているなんて人もいるほど根強いファンが多いです。
グリップ部分に滑り止めがついている「スチールシャフト」
スチール製なので少し重みを感じますが、重みを利用して打てば少ない力で打つことができます。
また、グリップ付きなので手袋をはめていても滑りにくい構造になっているので、スポッと抜けてしまうことなく作業にあたることができます。
本職が使うかっこいい高級ハンマー「本職用かりわく鎚」
効率性のある高級玄能「木柄仮枠ハンマー」
ハンマー部分にマグネットがついているので、磁石のようにくっつけることができるようになっています。
木目調になっているので、見た目も高級感があり、使い勝手のよいハンマーであるといえます。
大工が使いたい「王将:角箱屋鎚」
見た目の感じもさることながら、とても頑丈にできていることがわかります。
特にバラシで使う部分が他のハンマーと比べて頑丈にできていることが特徴です。
バラシ作業は労力がかかるぶん、次の工程へうつるためにも効率よく進めることを求められます。
そのため、こうしたバラシに特化したハンマーを使えば型枠作業もバラシ作業も効率よくできるのではないかと思います。
まとめ
今回は、ハンマー「玄能」と有名なハンマーブランド商品を解説しました。
まとめますと、
- 「玄能」とは、ハンマーの一種で金づちの仲間に入るハンマー
- 伝統工具の一つでもある
- 玄能は、側面でも打つことができる種類もあり、どんな場所でも打つことができる万能ハンマー
- ハンマーの種類は多くあり、その種類は用途・材質によって使い分けられている
- 型枠大工にとってハンマーは大事な工具、そのため長持ちするものや手にフィットするものが好まれる
ですね。
今現在使っている工具を改めて見直してみると、普段何気なく使っている工具が意外と良いものであったり、もっといいものがあうことが分かるかもしれません。
是非、自分が普段使っている工具を見直して、新たな発見をしてみるのも良いでしょう。