少し休憩、吊り荷作業は腰痛注意
玉掛作業では、しゃがむ行為がどうしても多くなります。
例えば鉄筋の束や鉄骨の束を紐で縛りあげていくとロープで荷物はギュッて絞られますが、地面におろした瞬間ロープは緩み、ギュッてなってた束は広がります。
その際に足を束の部材で地面と挟む場合や、ロープが地面と部材に引っかかって無理やり引き抜こうとして腰に力を入れて引っ張って腰痛になる場合があります。
そこで、そうした作業による腰痛を防ぐために骨盤や腰をサポートしてくれるパンツを着用することをおすすめします。
腰痛になってしまうと慢性的な痛みになることもあり、最悪の場合はギックリ腰になってしまうのことがあります。
日ごろからこうしたグッズを利用して腰痛を予防するようにしましょう。
覆工板吊り上げは定格総荷重を検討
移動式クレーン作業半径と定格総荷重
覆工板は4点吊りの条件になるので鋼材表と定格荷重を確認していきます。
一番重たい覆工版でFS1×3≒624キログラムですね
以上、表から算出した結果、
- 4.76mブーム 吊り上げは問題ない。
- 7.62mブーム 吊り上げは問題ない
- 10.5mブーム 自走で作業半径8.5m
- 13.3mブーム 静止で作業半径13m
- 16.2mブーム 静止で作業半径13m
ということが分かりました。
吊り具を考える必要がある玉掛け作業
ここで大事なのが【吊り具】と【フック】の重さも足すことを忘れてはいけません。
計算方法=【覆工板624Kg】+【吊り具10Kg】+【フック90kg】
つまり…
吊り荷の荷重は730Kgで見ると安心
という結果になりました。
実際にあった鉄板墜落労災事故
香川・坂出労働基準監督署は、工事現場内の立入禁止措置を講じなかったとして、香川県丸亀市内の河川改修工事現場に1次下請として入場していた㈲松村建設(香川県東かがわ市)と同社現場責任者を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の容疑で高松地検に書類送検した。平成30年1月、同社労働者が死亡する労働災害が発生している。
被災した労働者は、移動式クレーンで鉄板を吊り上げるために玉掛け作業に従事していた。クレーンが鉄板を持ち上げたところ、玉掛けに使用していたつりクランプが外れ、鉄板が同労働者に直撃している。
同社は、鉄板が落下する可能性のあった位置へ労働者が立ち入らないようにするための措置を講じていなかった疑い。
【平成30年6月18日送検】
労働新聞引用
玉掛けクレーン作業計画をしっかり立てなければ、このような重大な事故を引き起こす可能性があると考えると、日ごろに作業から意識して行わなければいけないということが分かるかと思います。
まとめ~クレーン作業と鋼材重量~
クレーン作業の定格総荷重と実際のクレーンの吊り上げ荷重の作業半径を読み取る内容ですが、これから新入社員の現場監督がきた際にも、大事なことになりますので是非教えてもらえればと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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