ブロック職人へなるためには、様々な資格や実務経験を必要とします。
また、ブロック職人として資格や経験を積んでいても求められるスキルは日々変化します。
そこで、今現在ブロック職人業界で必要とされる基礎知識と業界で求められている人材を解説していきたいと思います。
このブログを見て連絡してきた、「練馬の新人保険屋さんの千尋(ちひろ)さん」と言う方がいらっしゃいまして建設業の実態教えて欲しいと言われてブログを一緒にやることになりましたので、一緒に解説していきたいと思います。
では、どういった問題があるのか解説する前に「ブロック職人」さんはどういったお仕事をするのか解説していきます。
ブロック職人が転職する前に知っておきたい基礎知識
ブロック職人が行う基本的な仕事は、建築用のコンクリートブロックをモルタルや鉄筋を使って積み上げて、壁や塀、建物などを造っていきます。
建築用に使われるコンクリートブロックは様々で、空洞ブロック、型枠状ブロック、化粧ブロック等を使い分けて積み上げていきます。
ブロック職人の主な仕事な内容
ブロック工事の作業工程
ブロック工事の作業工程の流れとしては、以下の通りです。
- 必要な量の建築用コンクリートブロック、砂、セメント、鉄筋等を所定の場所まで運ぶ
- ブロック積み上げ位置を明示する線(墨)を確認して基礎を作り、水糸を張る
- セメントと砂(1:2.5~3)を水で適当な硬さに練り合わせてモルタルを作り、鏝(こて)や鏝板などを使ってコンクリートの基礎に塗って高さの調整などを行う
- 鉄筋(横鉄筋)を配し、コンクリート基礎の上に順次モルタルで調整しつつ、空洞部分へモルタルを充填させて設計図や計画通りに鉄筋を配し、最下段から一段ずつ順次積み上げていく
このような流れでブロックを積み上げていきます。
積み上げを行う際は、あらかじめ決められた割り付け(工事前に基礎の正確な位置を決める作業)に従って、糸の先に逆円錐形のおもりを垂らした水糸(下げ振り)を張り、ブロック端部が垂直になるように積み上げていきます。
ブロックを積み上げの仕上げ作業は下記の通りです。
- モルタルの硬化を待ち、最適な硬さになったら刷毛(はけ)などを使ってブロックを水洗いして汚れを落とす
- 目地部分のモルタルを仕上げて完成!
ブロック仕上げの際、ブロック仕上げそのものを魅せる「化粧積み」、ブロックの上にモルタル塗りやタイル張り等を施す「下地積み」の方法があります。
化粧積みを行う場合は、仕上げのときに目地をモルタルで美しく仕上げる「目地こしらえ」という工程が加わります。
ブロック職人が主に使う道具
ブロック職人が使用する主な道具は下記のものになります。
- 水糸
- 鏝(こて)
- 鏝板
- 刷毛(はけ)
- ヘルメット
- ゴーグル
- グローブ
- 安全靴等
ブロック職人の仕事では、比較的小型な道具を使用することが多くなります。
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作業場所によっては、建設機械を使用しないといけない場合もありますが基本的には小回りの利く作業をすることが多いです。
ブロック職人に求められるスキル
- 細かな部分に神経を配ることができる繊細さ
- コンクリートブロック等の重量感のあるものを運ぶ体力
- 資格や実務経験よりも技能を磨く向上心
が主に必要とされます。
ブロック職人に転職する前に知っておきたい労働条件
ブロック職人になる場合、特に学歴や資格を求められる仕事ではありません。
通常、卒業後はブロック工事会社に就職し、見習いの仕事をはじめてから徐々に仕事を覚えていきます。
技能を身につければ、およそ3年ほどで独立して一人親方として活躍することもできる仕事内容になります。
ブロック職人が一人親方になったら?
一人親方の知識として特別加入の知識と民間保険の知識等は知っておくべきですのでこちらを参考にしてください
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主な労働場所
ビル工事、共同住宅、一戸建て、店舗、倉庫、工場などの建築現場で働くことが多い仕事になります。
また、仕事内容が少人数制で行うことから大企業ではなく、比較的中小企業の事業者が多い特徴があります。
気になりますね。ブロック職人の給与や年収が、ただそこには、求人雇用の難しさもあります。
次にその内容をまとめてみました。
ブロック職人の給与と年収
- 平均的な技能者の年齢は、全国42.4歳
- (出典:令和2年賃金構造基本統計調査)
- 年収の目安としては全国433.7万円
- (出典:令和2年賃金構造基本統計調査)
同じ40年代のサラリーマンが約500万円ほどの年収があるといわれていることから考えると、少し下ということが分かります。
ただし、賃金は施工した仕事量に応じて支払われる「出来高制」のところが多いので、所得は技能者によって大きく異なります。
また、効率的に作業をすれば比較的ゆとりのある労働時間になりますが、現場や工程、他業種とのやり取りで休日も作業しなければならないこともあります。
ブロック職人の求人倍率
全国的な就業者数=27,810人
この就業者数から分かるように、他の業種に比べて技能者が少ない現実があります。
一方で、ブロック職人の求人倍率はその転職のしやすさから求人倍率が高いともいわれています。
では、この差は一体なんでしょうか?
今回は「有効求人倍率」のデータからその高さについてご紹介していきます。
有効求人数【企業会社】を有効求職者数【仕事探してる人】で割って算出し、倍率が1を上回れば求職者の数よりも人を探している企業数が多く、下回れば求職者の数の方が多いことを示します。
ブロック職人の有効求人倍率は、全国平均で12.77倍になります。
つまり、求人している企業が多い(人手不足)であるということが分かります。
特に12.77倍という数字を見るといかにどの企業も人材を求めているのかということが分かりますね。
そのため、こうした求人サイトでブロック仕事を検索してみると多くの企業でブロック職人を求めているということが分かります。
他にも、自分にあった条件の求人情報を見ることができるので是非チェックしてみてください。
建設業における人材の確認
建設業の人材不足に関して国土交通省の建設産業の現状と課題から見ていきますと
- 日本の人口は学校で習ったように1億3000万人とか言われますよね。
- その中で建設業での技能労働者(職人さん)ですが、平成28年だと300万人です。47都道府県で単純に割り算すると簡単に63,829人です。
建設技能者の数を見てみましょう | |
平成9年 | 455万人 |
平成22年 | 331万人 |
平成28年 | 326万人 |
多いか少ないかで言うと勿論少ないです
- 国土交通省の~令和2年3月末現在の建設業許可業者の現況~の資料では令和2年3月末現在の建設業許可業者数は472,473業者になります
- つまり、零細企業や個人事業主などで営む会社を考えないで計算すると300万人(技能者)/47万社≒1つの会社で6.4人程度しかいない計算です。
確実に人材が足りない・・・・・
これからの建設業は人を探しても採用できない
これからの時代は採用しようとしても、求人広告を出しても集まりにくい時代になっています
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求人は費用が大きくかかるのを月額費用で低コスト
広告での募集という点だけでも大手媒体、無料掲載サービスなど【採用の方法】などいろいろです求人採用は
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外国人人材でブロック職人を雇用する方法
コロナで外国人人材も入国規制もあり少し話題がなくなっていましたが、今後緩和してくる中で技能実習生から特定技能への切り替えなど再度話題になってくると思います。
外国人は嫌だと言う人もいますが、雇用人材を確保しないと事業は続けれないし難しいですよね。
日本人で採用が難しい場合には外国人人材に着目してみてはどうでしょうか?
今は特定技能と言われる新たな在留資格も出来ています。採用費用や媒体費用で悩む事業主の方は一度相談されてみてはどうでしょうか?
この記事では、建設業で働くための特定技能ビザを取得する方法を解説していきたいと思います。また、その試験内容についても合わせて解説していきたいと思います。外国人技能実習生という制度は以前からある制度ではありますが、2019年[…]
〇外国人の新規入国については、令和3年1月以降、全世界を対象に査証発給の制限が行われており、入国を認める「特段の事情」と同様の事情がない限り入国ができない状況でした。
https://www.moj.go.jp/isa/content/001358734.pdf
〇今般、令和3年 11 月8日から一部見直され、商用・就労目的の短期滞在や就労・留学・技能実習等の長期滞在についても、一定の要件の下で、入国者総数の枠内で新規入国が認められることとなりました。
ただし、留学・技能実習は、他の在留資格に比べ入国者数も多いため、段階的に入国を認めることとなっています。外国人の新規入国制限の見直し(技能実習)について(PDF)|出入国在留管理庁
ブロック職人が転職のためにスキルアップするには?
ブロック職人さんは、比較的未経験でも入職することが可能な業種になります。
但し、資格を取得していることで技術認定され、給与や将来性を求められるようになるので取得しておくことをおすすめします。
では、どんな資格が必要なのかをまとめていきたいと思います。
ブロック建築技能士
ブロック建築技能士とは、ブロック建築に必要な技能を認定するための資格です。
こちらは国家資格ですので活躍できるのは大ですね
3級~1級まであり、2級では2年以上、1級では7年以上の実務経験がなければ試験を受けることができません。
但し、他の資格を要することは条件にありません。
試験内容は、筆記試験になっているので主催者HPから過去問を参考に勉強をしていくことが主な勉強方法になります。
建築コンクリートブロック工事士
建築コンクリートブロックに関する様々な知識を求められる資格試験になります。民間資格ですが、この資格のメリットは・・・
この資格を取得すると、「1級エクステリアプランナー」「ブロック塀診断士」の資格を取得する要件を一部満たすことができます。
5年ごとに更新が必要なので、常に最新のブロック技術を知っておく必要があります。
但し、25歳以上であれば誰でも受験することができる資格試験となっているので簡単に受験することは可能です。
試験内容は、試験当日の午前に行われる講習を聞き、午後の試験に合格することが合格基準となっています。
比較的難易度は高くないので、他の資格を取得するうえでも取っておいて損はないでしょう。
日本エクステリア建設業協会(JPEX)は、東京都台東区に拠点を置く住宅の外構専門工事業者の全国団体です。当協会では専門工…
これら2つの資格を取得すると「建設キャリアアップシステム」での評価基準をグンとあげることができます。
建設キャリアアップシステムでの評価が上がると、処遇改善も見込め、さらに大きな建設現場の管理も任されるようになるのでより大きな企業へ転職することも可能になります。
これらの資格に関わる建設キャリアアップシステムの内容についてはこちらからご覧ください。
まとめ
今回は、ブロック職人に転職する上で知っておきたい内容を解説していきました。
有効求人倍率から分かるように、どの企業も人材を求めている技術職なので、転職することは比較的容易な職種になります。
但し、転職することが可能であっても身につけるべき技能は数多くあります。
見習いとして作業に従事しながらも資格を取得していくことが、上手く転職していくコツでしょう。
是非、ブロック職人に興味がある場合は紹介した転職サイトを参考にしてみてください。