防水工事の必要性と目的
防水工事で重要視する点は、防水の納まりの問題・下地の問題・使用環境の問題等を考える必要があります。
例えば、非常に高価な防水仕様や仕上げ材料を選択したとしても、納まりの検討や下地調整をきちんとせずに施工した場合、本来の目的である「漏水をさせない機能」が不十分となる場合があるからです。
また、防水改修工事においては、防水層のやり替え工事だけでは雨漏りが止まらないケースもあります。
バルコニー軒天部のドレンと堅樋の接続部に亀裂や外れがある場合は、不良箇所の補修または、交換が必要です。
実際の屋上防水劣化状況とは?
防水工事には様々な劣化や施工方法など、その種類はパターンや場所によって用途が違います。
個人家でもマンションでもこの選択を誤ると雨漏り・漏水等につながり大変な損害を生んでしまいます。
マンションの屋上の上はこのように、施工はアスファルトシート防水で施工されている場合が多いです。
アスファルト防水の施工方法
アスファルト防水は水密性の高いアスファルトとルーフィング材を貼り重ねて施工を行います。
- アスファルト防水は、溶融釜を用いてアスファルトの塊を溶かす熱工法
- 常温でも施工が可能な改質アスファルトを使用する常温工法
- 専用のバーナーでアスファルトを溶かしながら施工を行うトーチ工法
の3つの異なる施工方法があります。
ただ作業が多く非常に見た事ない人は理解しにくい部分もあるかと思いますのでYouTubeを参考にしてみてください。
防水工事のポイント
マンションで雨漏りを防ぐ重要な工事でもあるので、ざっくりと頭に入れておくようにしましょう。
防水層の性能も大事ですが、防水層が終わる部分の納まりの確認が大変重要になります。
防水層の末端に水が直接かからない様な雨仕舞(納まり・工夫)とする事がちゃんと施工されているのか、場合によってはアルミ製の水切りなどの設置や、アルミ笠木の更新等の対策も考慮する必要があります。
また、雨水の排水経路であるドレン部も重要で、経年により鋳鉄製のドレンが割れたり、竪樋の外れ・ひび割れ・詰まりがないか確認が必要です。
まとめとして、防水工事の際に確認する部分は
- 防水層の端に水が直接かからないような施工がされているのか
- 必要に応じてアルミ製の水切りの設置・アルミ笠木が新調されているか
- ドレン部分が劣化により割れていないか
- 竪樋(屋根から地面へ垂直方向に取り付けた樋)が外れ・ひび割れ・詰まりがないか
を実施するようにしましょう。
場合によって、専門用語等分からない部分はしっかり施工業者に質問するようにしましょう。
屋根と屋上:防水の注意点とポイント
屋根の防水層の痛みは雨漏りの原因となりますので、痛んでしまう前に修繕を行う必要があります。実際に痛んでしまってからでは手遅れになってしまいますので、細かい点検が必要です。
ちなみに…
- 在来工法の場合(一般住宅の場合)
- 数年前までは「アスファルト露出防水」というアスファルトとルーフィングを数層に重ねた方式で施工されていました。しかし、近年では「外来熱本防水」という、防水層の上に断熱材を乗せた方式が一般化しています。外来熱本防水方式により、一層屋根の防水性能と断熱性能が向上しました。一般住宅ではルーフィングの葺き替えが必要になります。
こちらは専門的な話なので、耐用年数をまとめてみましょう
屋根・屋上防水:耐用年数/修繕時期?
屋根防水の全面修繕を行う時期としては
アスファルト露出防水の場合は12~15年、外断熱本防水の場合は20~25年が一般的だといわれています。
また、屋根防水には工事完了後、通常10年程度保証があり、その間は施工者の責任で修繕を行います。
見た目で判断できる屋上防水の不具合
防水工事で耐用年数の目安はありますが、建物のおかれている環境によってかなり左右されてしまいます。
また施工方法や防水素材によっても大きく変化してしまうので、一般の方には工事のタイミングが分かりにくいかもしれません。
- 修繕を行う時期の簡単な目安としては
- 屋上の床面に雑草が生えてしまった
- 屋上やベランダの排水機能が衰えた
- 防水シートが剥がれているのを見つけた
- 屋上の床に隆起やひび割れなどの現象が見られる
防水工事種類による値段と耐用年数目安
- ウレタン防水
- 耐用年数:10年から15年
- 施工単価:1m2あたり4,000円から7,000円
- 対応可能面積:50m2-300m2
- シート防水
- 耐用年数:15年から20年
- 施工単価:1m2あたり4,000円から7,500円
- 対応可能面積:50m2-300m2
- アスファルト防水
- 耐用年数:15年から25年
- 施工単価:1m2あたり5,000円から8,000円(断熱材は別途)
- 対応可能面積:200m2以上
管理組合として適切な防水工事を選ぶ方法
防水工事として、どの工法を選んだらいいのかと言うと現場の状況や劣化など、防水の場合には一概にこの工法がいいとかではなく、一番重要な部分なのは保証の部分になります。
防水責任施工になるので保証期間を長く見据えて、保証内容を確認してマンションの寿命を見極めるのが重要です。
防水機能の劣化も雨風や紫外線など「外的刺激」によって防水材が傷むことが引き金となっています。
工事業者に相談し、塗料や素材によって強みと弱みがあります。最適な工法を選んでもらうべきです。
工事前にしておくことしては 工事前の写真をとっておく・室内の湿度を記録しておくなどがあります。工事によってどう変わったかを客観的に示すことが出来るので保証は期間がありますが、防水工事は住宅やマンションで重要な為、費用はあまりダウンさせるのはオススメできません
マンションも戸建てもそうです。なかなか見積もりの方法に迷います
大規模修繕は特殊ですので一概に見積もりをすぐにコレって決めるわけにはいかないので
一度相場を見積もりを取得してみることが大切です。
戸建ての外壁塗装などは見積もり比較してくれるところはありますがマンションはなかなか難しいです
- マンションの該当から選択して
- 金額は1000万以上になるのがほとんどです
- 理事長か副理事長などの役員名で申し込んで相場確認してもいいですね
- マンションの大規模修繕なので金額は大きくなりますので
- 大手のリフォーム会社も登録紹介してくれるので安心です
マンション大規模修繕4週目:まとめ
大規模修繕4週目に入ると不具合箇所の調査があらかた見えてきます。
屋上、塗装工事等の工事の部分も耐用年数があるので劣化ひどくなければ、無理に施工しなければ、工事費用の減額に繋がります。
大規模修繕業者とは週に1度修繕委員は報告を聞いておく事や連絡調整していると安心です。
塗装部は見積もりよりも補修箇所がかなり少ないと大規模業者から連絡ありましたが、タイル部は南面の剥離は多く東西妻面と北面はそこまでまだこれからですが事ですが、金額アップが見込まれる為、次回の定例で報告される予定です。
次回の内容については、以下のブログから知ることができるので引き続きご覧ください。
この記事では、マンション修繕工事に関する作業内容を週ごとに分けて解説していきます。前回の作業内容については、「実録!マンション大規模修繕4週目:防水劣化と塗装劣化」にて解説しているので、リンク先からご覧ください。また、4週[…]
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