この記事では、マンション修繕工事に関する作業内容を週ごとに分けて解説していきます。
前回の作業内容については、「実録!マンション大規模修繕2週目:タイル下地調査」にて解説しているので、リンク先からご覧ください。
今回の記事では、修繕工事3週目に入り、仮設工事へと作業が移りますので、仮設工事とはどういった作業を行っていくのか解説していきます。
このブログを見て連絡してきた、練馬の新人保険屋さんの千尋(ちひろ)さん。
建設業の実態教えて欲しいと言われてブログを一緒にやることになりました。
この記事を通して、施工業者側と管理組合側の両面から解説しているので、是非実際にマンションの修繕工事に立ち会う際は参考にしてみてください。
では、仮設工事についてもまとめていきますね。
このブログは他にもこのようなことがまとめてあります。合わせて気になる記事を確認してみてください。全体を確認するにはこちら
マンション大規模修繕:工事に必要な仮設工事とは?

3週目からの工事で出てきた項目としては
- 共通仮設費用の見積もり
- タイルの色合わせ
になります。
仮設工事にタイルの色合わせというキーワードが出てきました。
また、修繕工事を行うにあたり、工事を行うための不具合をあぶり出す調査が引き続き行われています。
特にタイル修繕部分の不具合調査の確認に時間が掛かっているとのことでした。
ここまで完了している作業内容は、
- 足場設置
- 打音調査(タイル調査(大部分)の一部実施
- 現場詰所設置
- 倉庫設置
大規模修繕工事も3週目になると、やっと作業員さんが休憩する現場詰所と工事で使うものを保管する倉庫が設置されました。
設置前はガレージを利用していた為、ガレージでは心持ないので早く設置するように管理組合から大規模修繕工事業者に依頼しました。
監督が使用する現場事務所は別に設置されています。
当マンションではスペースの問題で、現場事務所は近隣のマンションを借りて利用するとの事としてもらいました。

マンションのスペースの問題でこうした問題はしばしば起こるのですが、仮設事務所を無理矢理狭いスペースに設置するよりも、マンションを借りて設置する方が安く済む場合もあります。
詰所設置前:駐車場を休憩所として利用
詰所設置前は駐車場を詰所・置き場としていたので寒い状態ので皆さん休憩しており、居住者からの目もあるの早々に詰所設置は監督に依頼してました。 その結果

詰所設置完了
共用中庭に、資材置き場と詰所設置がされましたのでこちらで安心ですね。

マンション大規模修繕:仮設の重要5つポイント
仮設工事に関しては管理組合としても、このように設置状況を確認しておく事が重要です。
仮設工事に入ってる備品等は設置されてない場合には、減額の交渉ができるので写真等で把握しておくことも重要です。
仮設設備の費用については、次の章で解説していきます。
現場詰所での整理整頓・マナー

実際の工事での休憩所の中はこのような状況でした。
現場詰所ができた後は、内部での喫煙マナーや整理整頓が出来ているかもチェックしておきましょう。
まだ工事が始まってすぐなので材料はありませんが、喫煙マナーができていないと喫煙等で火災等の危険もあります。
定例会議や日常で施工業者に会ったときに、塗料や燃えやすいものがないかなど、是正改善をお願いして下さい。
特に大規模修繕工事中のマンションは子供多く危険な事もありますので、こうしたマナーを守るようお願いするようにしましょう
大規模修繕:共通仮設費の種類と値段は?

大規模修繕や工事の見積りをもらうと、仮設工事は、共通仮設費用という項目で目にする事があります
日常的に仕事で使うような設備や工事に付属する設備を仮の設備や付帯する設備の費用を共通仮設費といいます。
共通仮設とは簡単に言うと、仮設足場を除く工事期間中に必要になる仮設設備などのことを言います。足場は工事するのに直関わる費用で、水や電気は間接的にかかわる費用になります。
共通仮設費の中には、工事期間に比例して仮設費用はレンタルやリースしてるものがあるので、内容によって費用面は上がっていきます。
仮設工事費用は工事が延長になると使用期間も伸びる為に費用も延長されます。
リースやレンタルの場合は、日割りで請求されますので注意が必要です。
- 現場事務所
- 作業員詰所
- 資材用倉庫
上記の項目は、共通仮設費の具体的なものにあたりますが、大きな改修工事によるほど、他にもいろいろな設備が必要になります。
①仮設事務所の費用は月額いくら?
職人さんは、昔から10時と15時には休憩を30分程取り休みます。暑い日、寒い日集中力無くなりますからね。
現場監督もプレハブ小屋で一緒に休憩したり作業の方法を職人さんと検討したりしますが、この小屋は基本レンタル品の小屋になります。
リース契約で月極いくらで借りていますが、大きさによって値段が変わります。月5万~10万程度になります。
②仮設水道・仮設トイレの費用

当然ながら、人間ですのでトイレに行きたくなることもありますが、現場にはお祭りとかで見かけるような仮設トイレが設置されます。
大規模修繕の場合は臭いなどの問題からエントランスから離れた場所にトイレを設置することが多いです。
仮設トイレについてですが、水洗なのかくみ取りなのかを事前に聞いておかなければ、臭気の問題でクレームになることもあるので注意が必要です。
仮設トイレの月額費用は、仮設トイレもリース会社から借るので、会社によって違いがあります。
手洗い用の仮の水道も設置したうえで、月額費用はおおよそ
- 仮設トイレ:月1万以下(下水につなぐ等の費用も含んで)
- 仮設水道 (立水栓)こちらもリースで 月1万以下(水道のつなぎ等も含んで)
- ※工事中の水道代は管理組合が費用支払い、工事完了後に精算になります
仮設水道はキレイ使用してくださいと管理組合から必ずお願いして下さい。
衛生美化向上のため、トイレ内の喫煙も注意しておくようにしましょう。
また、最近は女性職人の活躍で女子専用トイレもありますので、女性作業員がいる場合は、仮設トイレを借りるようにすると良いかもしれません。
③共通仮設費:仮設電気は大きく費用の掛かる。

マンションの共用電源から、工事中に機械や道具を使った際には使用電源が大きいとブレーカーが落ちたりして、マンション事態が停電になることもあります。
そうならないように工事用の電気を設けます。
工事用の電気を引き込むと、別途引込費用が掛ります。
共用部分からの分岐の方が割安となる為、共用部からの分岐をして引き込むこともあります。
新たな引き込みした工事用の仮設電気を設置するには、電力会社への委託申請になるので、費用面は少し高くなります。
この仮設電気の引き込み工事は、電気会社と工事会社との契約になります。
電気代金は誰が支払うのか。施工業者なのか、組合負担なのか。水道についても同じです。電気代・水道代については、最初に取り決めしましょう。工事会社負担とすると経費やその分が上乗せさせられるので、実際に必要な費用よりも多く見積もります。
新たに工事用の電気を引き込みするには、仮設電気の費用は20万~30万ぐらいになります。
⑤大規模修繕:ゴミ処分・産廃処分費

工事で出たゴミは「産廃」と言われます。
産業廃棄物の取り扱いはシビアであり、どこの場所から出たゴミで、誰が処分所まで運んで、どのように処分やリサイクルしていくのか等法律で決まっています。
ゴミの搬出は様々でトラックに直接積み込んで大量に搬出する場合や、スペースが限られている場合には、1m×1m×1mの箱に袋を入れてゴミを詰めて定期便や搬出手配を監督が行ってゴミを搬出します。
※1m3 (1立方メートルですが監督や職人は1リューベって言ってます。)
1m3のゴミを搬出するには結構費用が掛かります。
設置・搬出・処分でだいたいですが、3万5千円~5万円/袋 です。
ただ、キチンと分別すれば安くなります。
混載と言われる混ぜこぜにしたゴミは高くなります。
このように費用が高くなるのを嫌がって不法投棄とかする悪質な工事業者もいたので事前に注意が必要になります。
では、先週も説明しておりましたが引き続きタイル修繕について次のページでまとめて行きたい思います。
また仮設関係でなく工事の値段は業者によって様々ですので、いろいろ見積もりを取るのもいいですが適正単価を知ることも重要ですね
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