チェーンソーを扱うときは資格が必要?伐木等特別教育の内容と安全に扱うために

2020年12月20日安全教育,特別教育・技能講習,資格講習特別教育・技能講習

この記事では、チェーンソーを取り扱うときに必要な資格の有無とその特別教育の必要性について解説していきます。

また、チェーンソーを普段取り扱う方のために安全に使用する方法も合わせて解説していきたいと思います。

チェーンソーを使う時って資格とかいるのかな?
特別教育が開講されているけど受けるべきなのかな?

と、意外とチェーンソーを取り扱うときの資格や安全な使用方法ってなかなか答えられないですよね。

皆さんはチェーンソーというと、林業や造園とかではよく見かけるのではないでしょうか。

おそらく、丸太を切り倒す作業等のイメージがあると思います。

ただ、取り扱いがすごく危険な工具とは知らない人も多いのではないかと思います。

今回はそのチェーンソーの取り扱いの特別教育の資格などを解説していきたいと思います。

このブログは他にもこのようなことがまとめてあります。合わせて気になる記事を確認してみてください。全体を確認するにはこちら

チェーンソーは事故が多い機械?

安全作業

チェーンソーってホームセンターとかで売ってるってことは、一般の人でも扱えるんだし、特別教育なんて受ける必要なるのかな?

と、このようにチェーンソーは気軽にレンタルできて、ホームセンターでも販売されているので、簡単に取り扱える工具だと思っているのではないかと思います。

しかし、簡単だからこそ大事故につながることの多い道具になります。

チェーンソーを使うには資格が必要なのかというと、個人で使う場合には特に法的な規制がありません。しかし、仕事で使う場合には、労働安全衛生法の中の規則に規定が書かれており、そこには「適切な使用方法を事業主が労働者に対して特別教育を実施しなければならないとなっています。

以上のことから、チェーンソーは「チェーンソー作業従事者特別教育講習」が必要になります。

この講習を受講せずに作業をすると安全衛生法違反になります。

労災事故があった場合には、処罰の対象になります。

最悪の場合、業務停止を受けてしまうなどの状況に陥ってしまう可能性があります。

どのくらいこの特別教育が重要なのかは、以下の記事にまとめていますので是非読んでみてください。

チェーンソーが事故が多い原因とは?

ベルト状のチェーンが回転して木や枝を切断していきますが、エンジンの動力で回転するため電気の力で動く電動工具より回転力が高く、チェーンが外れやすい場合もあります。それによる労災事故も多く、特にキックバックによる労働災害が多いのが特徴です。

キックバックは枝や幹に歯が食い込んで反発して自分のほうに反動が返ってくる現象で、その際に手に持っている方が自分の体に接触して怪我をするケースが多いです。丸ノコやグラインダー等でも同じように起こりますが、林業や建設業ではチェーンソーを甘く見てキックバックでの怪我が多く発生しています。

チェーンソーと同じようなキックバックを起こす丸ノコにも扱う際は、特別教育を受けるようになっています。

丸ノコについて興味があれば、是非下の記事を読んでみてください。

チェーンソーでの労働災害(労災)事例

安全管理を怠ったことでこのような痛ましい事故が起こっています。

千葉労働基準監督署は、チェーンソーを用いる立木伐木作業を労働者に行わせる際、特別教育を実施しなかったとして、㈱昭和の森協力会(千葉県千葉市緑区)と同社常務取締役を労働安全衛生法第59条(安全衛生教育)違反の疑いで千葉地検に書類送検した。伐木作業での危険防止措置を怠った同社作業主任についても、労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで送検している。

 同労基署によると令和元年12月3日、千葉市にある昭和の森での伐木作業現場において、同社労働者がチェーンソーで伐倒した木が近くで玉切り作業をしていた別の労働者に激突し、死亡労働災害が発生した。

 労働安全衛生法は、チェーンソーを用いた伐木作業に労働者を従事させる場合、特別教育を行わなければばらないと定めている。同社常務取締役は労働者に特別教育を受けさせなかった疑い。常務取締役自身も受けたことがなかった。

 また労働安全衛生規則481条では、伐木作業を行う際、立木の高さの2倍に相当する距離を半径とする内側には他の労働者を立ち入らせてはならないとしているが、作業主任は立入り禁止措置の指示を講じなかった疑い。

 同社は労災発生により、千葉県から指名停止措置を受けている。

【令和2年8月11日送検】

労働新聞社引用

鹿児島・鹿屋労働基準監督署は、労働者がチェーンソーを使って作業する際に、安全衛生教育を実施しなかったとして、土木建築工事業の㈱瀬戸山組(鹿児島県肝属郡南大隅町)と同社代表取締役を労働安全衛生法第59条(安全衛生教育)違反の容疑で鹿児島地検鹿屋支部に書類送検した。平成28年6月、同社労働者が立木の伐採作業中に死亡する労働災害が発生している。

 被災者はチェーンソーで木を伐倒した際、切り倒した木と一緒に倒れてきた別の木が激突し、頭部を強打した。同労基署が災害調査を行うなかで、安全衛生教育を実施していないことが発覚している。

【平成28年12月2日送検】

労働新聞社引用

このような事故を起こさないためにも、特別教育を受講する必要性及び、作業主任者を配置する意義をしっかりと理解していく必要があります。

チェンソーに太腿の切断による労災事故

チェーンソーではキックバックした際に足を切る等の労災も多く事業者に、チェーンソーによる伐木作業等を行う労働者に下肢の切創防止用保護衣を着用させること、太ももの切断等で大量出血による労災等も多く、労働者には当該切創防止用保護衣を着用することが義務となっています。他にも緊急時の対応の方法等も併せて勉強を行います。

佐賀・唐津労働基準監督署は、チェーンソーを使う作業前に労働者に実施すべき特別教育を怠ったとして、太陽光パネル設置業のYLC㈱(佐賀県佐賀市)と同社代表取締役を労働安全衛生法第59条(安全衛生教育)違反の容疑で佐賀地検唐津支部に書類送検した。平成28年6月、同社労働者が頭蓋骨骨折などの怪我を負う労働災害が発生している。

 被災者は、同社が元請として施工管理していた唐津市内の太陽光パネル設置工事現場の工事用道路横の斜面で、立木の伐木作業を行っていた。他の労働者が夕方になり片付け作業を行っていたところ、斜面で仰向けになって意識を失っているところを発見している。

 同社は、被災者にチェーンソーを用いた伐木作業を行わせるに当たり、特別教育を行っていなかった。実施することを「忘れていた」という。併せて、作業時に頭部を守る保護帽を着用させなかった疑いでも立件されている。

【平成28年9月16日送検】

労働新聞社引用

しかし、人の目で事前に事故を防ぐのは完璧ではありません。

そこで、工具そのものの安全性を高める必要があります。

特にタジマの充電式チェーンソーはコードレスなので作業中にコードが絡んだり、切ってしまうことがないのでより作業を集中して行うことができます。

また、充電式だとパワーが足りないのでは?と感じるかもしれませんが、タジマ充電バッテリーはパワーがあるのでアダプタ式に引けをとらないほどの作業性があります。

軽量にも優れているので是非チェックしてみてください。

チェーンソーの特別教育受講内容で知っておく改定内容

古い特別教育の受講者の資格書はチェックが必要になります。

労働災害が多いためチェーンソーの取り扱いの労働安全衛生規則の一部が改正されました以前取得した伐木等作業の特別教育は令和2年8月1日以降無となり、伐木作業に就くことが出来なくなりました。

経過措置として特別教育を修了した方については、講習(補講) を受けることにより資格の継続が可能でしたが、すでに補講期間は終わっており、事業主や作業を管理する人は作業をする方の資格を再度確認する必要があります。

昔、受講したから大丈夫と受講しなかった場合に事故が発生すると大変なことになりますので、改正前に受けた方は再度受講するようにしましょう。

法の改定の中の大きな内容としては、下の記事に書かれているのでチェックしてみてください。

チェーンソーでの倒木方法と林業に従事するなら知っておく内容

倒木説明

チェーンソーには木を倒すときの倒木の作業ルールがあるのかあ…

受け口を作るべき立木の対象を胸高(きょうこう)直径40cm以上の物から20cm以上に拡大する等、立木の倒木の際の義務があります。内容がわかりにくいと思いますので、若干本当の作業とは写真は違いますが、このような専門用語があります。

  1. 受け口とは、斜めに角度30度から40度でカットします。
  2. 反対側から受け口の2/3程度で水平に切ります。これを追い口
  3. 樹木の全体の1/10のきらない部分をつくります。これをつるといいます。

このようにして、チェーンソーで樹木を転倒させたい方向を決めます。

チェンソー伐採の「かかり木」とは?

かかり木イメージ

かかり木は転倒した際に他の樹木に引っかかり倒れない状態を言います。

事業者に対して、かかり木の速やかな処理を義務付けるとともに、事業者および労働者に対して、かかり木の処理についても規定が増えました。

当然ながら寄り掛かった状態の木です。いつ自分たちのほうに倒れて来るか解りません、だから、退避方法や処理するまでの監視方法等をいつ自分に倒れてくるかわからない木に対しての安全作業を講習の中で学びます。

倒木の際の立入禁止措置

さらに倒木の方法の中で立入禁止処置が追加されています。事業者は、立木の高さの2倍に相当する距離を半径とする円形の内側には、立木の伐倒の作業に従事する労働者以外の労働者を立ち入らせてはならないこと等を規定が追加され、2メートルの木であれば半径4メーターには他の人を入れてはならないと言う感じになります。

三重・津労働基準監督署は、立木伐倒の際の退避場所を選定していなかったとして、㈱黒木林業(三重県津市)と同社代表取締役を労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反などの疑いで津地検に書類送検した。労働者が崖から斜面を約15メートル転落し、重大な怪我を負う労働災害が発生している。

 労災は今年5月25日、三重県津市の間伐作業現場で発生した。60歳代の労働者がチェーンソーで立木を伐木する際、退避先が急斜面になっていたため転落した。

 労働安全衛生規則第477条では、伐木の際に退避する場所をあらかじめ選定しなければならないとしているが、同社はこれを怠った疑い。

労働新聞社引用

【令和2年8月11日送検】

このように、かかり木の退避場所を選定していなかったことで重大な事故が起こっています。

引っ掛かっているから大丈夫だろうと安全を怠っていると、こうした重大な事故に巻き込まれる可能性があるので必ずかかり木においても十分注意を払うようにしましょう。

チェーンソー特別教育受講条件は?

受講の方法は18歳以上であれば誰でも受講可能です

講習期間によって若干時間が違いますが、法律で決められている学科と実技のカリキュラムはこのようになります。

学科として

  • 伐木作業に関する知識4時間
  • チェーンソーに関する知識2時間
  • 振動障害及びその予防に関する知識2時間
  • 関係法令1時間

実技として

  • チェーンソーの点検及び整備2時
  • チェーンソーの操作2時間
  • 伐木等の方法5時間

他にも、林業の現場で活躍するのであれば様々な資格を有します。

例えば、林業は山林で多く作業をするのでこうした車両資格を持っておくと作業を効率よく進められる貴重な人材として確保されるようになるのではないかと思います。

また、林業に従事じていくのであれば、作業主任者としての資格も持っておくととても重宝されます。

以下に林業作業主任者について解説しているので是非、チェックしてみてください。

まとめ

今回は、チェーンソーを取り扱うときの特別教育とその危険性について解説していきました。

まとめますと、

  • チェーンソーを取り扱う時はキックバックに注意する
  • 簡単に取り扱える分、事故が多い
  • 労災も起こるほど危険な工具なので徹底した安全管理が必要となる
  • 特別教育は誰でも受講することができる
  • 特別教育は仕事としてチェーンソーを取り扱うのであれば受講する義務がある

ですね。

チェーンソーの取り扱いは簡単そうに見えて実際に林業等では多くの労働災害が発生しています。

その中で使用方法・保護具や取り扱いの方法を熟知しないまま作業にかかる方に対して、追加の法の規定が増えた中で、今後さらに取り扱いに対しては厳しくなると思われます。

建設業でもバタ角や様々な木材の切断にチェーンソーは使います。

土留めの矢板入れなど、適切な知識を持って受講させる上での作業が今後必要だと思われます。