この記事では、鉄骨組立て作業主任者技能講習を受講するとどんな作業をすることができるのか解説していきたいと思います。
また、その受講方法や受講内容なども合わせて解説していきたいと思います。
鉄骨組立て作業主任者になると鉄骨に関わる作業をするのは分かるけど、
具体的にどんなことをするのかな?と、なんとなくどんな作業をするのかイメージがつくのではないかと思います。
鉄骨組み立て等作業主任者とは、簡単にいえば鉄骨組立のプロとしての登竜門の資格になります。
このブログを見て連絡してきた、練馬の新人保険屋さんの千尋(ちひろ)さん。
建設業の実態教えて欲しいと言われてブログを一緒にやることになりました
今回はそんな資格と鉄骨組立てとはどんな作業をするのか解説していきたいと思います。
このブログは他にもこのようなことがまとめてあります。合わせて気になる記事を確認してみてください。全体を確認するにはこちら
鉄骨組立作業主任者に必要な知識、「鉄骨の組立」とは?
鉄骨作業組み立てとは、イメージの通り倉庫やアパート、鉄塔等のフレームを組み立てる作業になります。
まだイメージがわかない人もいるかも知れませんが、私たちの身近な建築物でいえば東京タワーやスカイツリー等の鉄骨造を組み立てる時にも当然ながら必要な資格になります
また、ハウスメーカーの大手の会社では重量鉄骨型のアパートや戸建て住宅を販売しているところもあります。
そういった重量鉄骨造をする際も鉄骨組立作業主任者の資格は必要になります。
ちなみに、ゼネコンでは鉄骨組み立ての専門職を鉄骨鳶や鍛冶屋とか呼ばれる場合もあります。鉄骨組立の多くは鳶職が行うことが多いです。
ハウスメーカーでは建方工はフレーマーと呼ばれることもあります。
また、鉄骨工事を行うにあたり「ガス溶接講習」や玉掛などの資格は必要です。
ガスはとても危険なため、溶接にあたり、正しい取り扱いや知識を身につけたうえで作業を行う必要があるからです。
技術講習を修了することは義務付けられており、大変重要性の高い資格になります。
詳細に関しては下記のリンクにありますのでよかったら見てみて下さい。
この記事では、ガス溶接の資格取得方法とその作業主任者になるための資格を取得する方法について解説していきたいと思います。ガス溶接作業にあまり馴染みがない方にとっては、どんな資格がいるのか、またその作業内容についても良く分からないかと[…]
鉄骨工事組立手順と施工ポイント
フレームを組み立てていく中でまず、柱を設置しアンカーボルトといわれる床に埋め込んだネジに柱を固定します。
次に天井や横方向の枠となるメイン梁を設置し、さらに補強や用途に応じた小梁を取り付け建物が地震等で歪まないようにブレースなどを取り付けして行くのです。
ただ普通に組み上げていくとどうしても多少の歪みが出てきます。
その歪みを取るためにワイヤーロープ等で矯正して建物を水平垂直まっすぐに直すのも鉄骨組み立ての腕の見せ所です。
鉄骨をまっすぐ設置できないと建物は歪んでしまい、後から外壁とかのパネルがつかないことになります。
鉄骨組み立てでは、柱や梁など接合する部分は、昔は東京タワーでも施行されたようにリベットで施工することもありました。
現在ではハイテンションボルトと呼ばれる普通のボルトよりかなり強度があるボルトを使います。
車のタイヤで締め付けを確認するトルクレンチを同じ工具を使い、ボルトの締め付けを確認します。これが鉄骨組み立ての実際の作業の大まかな流れになります。
鉄骨組み立ては高いところで足場が組まれていないような状況の中で組み立てることが多く、柱の上に登り玉掛作業でクレーンで吊られた針を自分に引き寄せボルトで固定していきます。
当然ながら足場がないため墜落や転落が多く、安全帯やフルハーネスの墜落転落防止処置をとっても危険な作業になります。
そのため施工の知識や安全に工事する知識と経験が必要になります。
鉄骨組立作業者の安全を守る、フルハーネスについては以下のリンクから知ることができるので合わせて見てみてください。
この記事では、フルハーネス特別教育の受講方法や装着場所での基準などを解説していきたいと思います。また、2022年以降のフルハーネスの装着基準や改正内容などについても合わせて解説していきたいと思います。安全帯に変わりフルハー[…]
鉄骨組立作業には欠かせない工具
鉄骨組立て時には、このようなインパクトレンチをよく使います。
マキタのインパクトレンチは、トルクの締めすぎを防いでくれる装置がついているので適切な強度で自動的に締めてくれます。
また、充電式なのでアダプタを挿すことなく使用することができるので高所での作業も効率よく行うことができます。
鉄骨作業主任者技能講習とは
鉄骨組立等作業主任者については、以下の通りになります。
鉄骨組み立て等作業主任者は、建物の高さが5メートル以上の鉄塔や建築物の骨組みを行うときは必ずこの資格を保有している人を作業主任者として選任しないとなりません
選任は事業主が行わなければならないと安全衛生法で決められています。
5メートル未満では資格は不要になりますが、作業の安全性や施工方法を知るには事前にこの資格を保有しておくことをおすすめします。
鉄骨組立での労災事例まとめ
鉄骨組立作業主任者の労働災害や労災事例は以下の通りです。
長崎・諫早労働基準監督署(川原勲署長)は、高さ5メートル以上の鉄骨部材を組み立てる際に作業主任者を選任しなかった鉄骨工事業者(佐賀県佐賀市)と同社代表取締役を労働安全衛生法第14条(作業主任者)違反の容疑で長崎地検に書類送検した。鉄骨組立て作業に従事していた同社の労働者が、鉄骨上部から約10メートル墜落し、重傷を負っている。
同社は平成27年4月、長崎県諫早市内のコガ生コン諫早工場新築工事現場で、作業主任者を選任しないまま鉄骨部材の組立て作業を行わせていた。
【平成27年9月17日送検】
労働新聞社引用
作業主任者を選任していなかったことで、十分な安全管理が施されなかったことで重大な事故を引き起こしています。
このような事故を起こさないためにも、作業主任者を必ず選任するようにしましょう。では作業主任者の責務は何なのか?その講習内容はどのような内容なのか? 記載していきたいと思いますので合わせてチェックしてみてください。
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