職長・安全衛生責任者とは?資格取得する前に読んでおきたいその重要性と統括管理ついて

2020年12月9日安全教育,特別教育・技能講習,資格講習特別教育・技能講習

この記事では、職長安全安全衛生責任者と職長の違いについて解説していきたいと思います。

また、現場での統括安全の重要性なども合わせて解説していきたいと思います。

職長・安全衛生管理責任者ってどんな資格なんだろう?
職長と安全衛生管理責任者って何が違うのかな?

と、実際どんな資格内容なのかよく分からないですよね。

そこで、今回は職長・安全衛生管理責任者の資格の受講内容と取得するメリットやその重要性について解説していきたいと思います。

筆者も年に何度か職長教育の講義を担当しているため、どのような受講カリキュラムで進んでいくのかも合わせて解説していきたいと思います。

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職長とは?

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職長とは、建設現場だけでなく製造・電気・ガス・造船・自動車整備・機械修理などの業種で、労働者を直接指揮監督する者を指します

簡単にいうと、作業の直接指示する親方を指します

職長とは、どの業種でも、労働安全基準法の中で安全を守り健康的にものを作っていく中で指揮監督する大切な職長になります。

重要なポイントは、安全衛生法第60条に基づき、事業主は新たに職長になる人に対して職長教育を行わなければならないとあります。

つまり、この講習を受けないと職長になることはできません。

ポイント

職長にならないと作業員に対して直接指揮監督することができない

職長の職務と業務の詳細は?

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職長の役割はその業務や会社によって多少の責任の区分は分かれるところはありますが、業務の内容は幅広い責任が伴います

例えば、労働者に対してヘルメットや作業用具、機械の点検等があります。

危険な現場のポイントやその危険の内容を回避する方法や周知する方法を部下に教えるのが「職長」でもあります。

その中で安全、品質、原価、工程、環境の1番効率的な施工サイクルを考え実施していくのがポイントになります。つまり、PDCAを考え現場の運営サイクルを行っていく大切なポイントになります。

サイクルを行う中で、作業員に対して経験や年齢に応じた適切な人員配置(適正配置)を行っていくキーマンとして活躍できます。

労働安全衛生法第60条に基づき教育が行われる業種によっては、職長が「班長」という形で呼ばれることもあります

もし、職長教育を受講せずに現場で直接指示命令を行う作業にて労災事故等が発生すると会社には、罰則があります。

職長ともに労働基準監督所から是正勧告並びに懲罰の対象になることがあるので、事業主は必ず職長教育の実施を行わなければならない責任があります。

職長は労働災害、労災事故があると責任を問われる

実際にあった事例を紹介します。

三重・津労働基準監督署は、高所作業を行う際の安全対策を怠ったとして、建設業の㈱新開(三重県津市)と同社職長を労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の容疑で津地検に書類送検した。平成29年11月、送検された職長が死亡する労働災害が発生していた。

同職長は、内部機器撤去工事現場において、地上からの高さ9.2メートル付近のラック倉庫の上部で棚の解体作業を行っていた際に墜落している。作業していた場所は足場を組み立てることが困難だったため、安全帯を使用する必要があった。

【平成30年3月15日送検】

労働新聞社引用

このように、職長とは、現場で何か労働災害が発生したときに責任を被る職務でもあります。

このことから、現場においてとても重大な責任を担うということをしっかり自覚しておくようにしましょう。

安全衛生責任者の職務と業務責任って何?

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「安全衛生責任者とは何でしょうか?」と聞かれたときに答えられる人はあまりいません。

そのため、ここではどのような仕事を行うのかをわかりやすく解説していきます。

ちなみに、元請けゼネコンやハウスメーカー(特定元方事業者)の大きな現場では一次下請け、二次下請け、三次下請け等(関係請負人)の下請け構造での作業形態になっています。

これは大きな現場ではよく見られる請負の形です。

たくさんの職種が働く現場では安全衛生責任者がキーマンとなります

このような業務形態では、現場にたくさんの人が出入りするので、混在した作業環境がたくさんあります

例えば【足場の組み立てで作業をしている下で鉄筋屋さんが作業をしてしまっている】、【ユンボが動いているのに安全通路もないとか】とか重複した作業が起きないようにしないといけません。

このように混在している作業現場ではどのように現場と統括していくのでしょうか?

次に統括安全管理方法について解説していきます。

統括安全管理の重要性とその作業内容とは?

元請けは現場所長(統括安全衛生責任者)を選任して作業を調整するように法律で決められています。
(安全衛生法第15条)

元請は安全衛生責任者の統括責任者を選任する必要があるのね

この統括安全衛生責任者は、下請けの職人が合計で50人未満(ずい道建設、橋梁建設など特定の仕事では30人)の場合を除き所長(統括安全衛生責任者)の選任が決まっています。

ポイントとしては

その中で、一次下請け、二次下請け、三次下請けの事業主は現場の職長を安全衛生責任者として同じく選任して所長や元請けと調整させるように配置します。

ゼネコンでの、統括安全衛生責任者を選任している場合を例に挙げていきます。

例えば、コンクリートの擁壁を作る工事とした場合には、足場工事の職長(安全衛生責任者)・型枠大工の職長(安全衛生責任者)・鉄筋の職長(安全衛生責任者)など多くの関係する職長を多数現場で選任し、作業に当たっています。

また、安全衛生責任者は統括安全衛生責任者の指示のもと、他の職種との調整も行わないといけません。

安全衛生責任者と統括安全管理の重要性とは?

普段現場では当たり前のように実施されている内容が安全衛生責任者には重要な職務となります。

現場では、安全衛生責任者の各会社の職長として元請と作業調整が安全衛生責任者の仕事の大事な責任ですね

例えば、協議会組織の運営と設置は元請けは義務とされている中で災害防止協議会や現場での職長会など安全衛生責任者は参加し自社の職人を参加させることが必要になります。

朝の朝礼や昼の打ち合わせ等は元請けは同じく義務で安全衛生責任者はこれに参加し、他職種との作業間調整を行い自分の会社の労働者に指示し把握させることも仕事になります。

作業場所巡視を統括安全衛生責任者が行った際の是正や指導に対して安全衛生責任者は対応しないといけません。

元請の特別教育や安全教育等の実施をしてくれる中で、安全衛生責任者は参加しまた自社の社員を参加させる等の義務があります。

仕事の工程や機械設備等の内容についての計画や法令に基づいた元請けからの指導に対して、適切に点検の実施や記録簿の運用等を行います。

自社の社員いや労働者に守るなかで、下請けとなる二次下請け三次下請けの調整(安全衛生責任者)との調整も行わなければいけません。

これが安全衛生責任者の職務であり元請けとの重層関係での統括管理職長安全衛生責任者として守らなければならない事項であります。

職長・安全衛生管理責任者になるなら知っておきたい道具

職長や安全衛生管理責任者として作業に当たる場合、このような墨出し器を使いこなせるようにならなければいけません。

そこで、今回はマキタの墨出し器について紹介していきます。

マキタの充電式墨出し器は、コードレスタイプとなっているので持ち運びがしやすく、ラインを引く際にもコードの煩わしさがありません。

また、ライン切り替えがボタン一つで切り替えることができるのでどんなシーンにおいても柔軟に対応することができます。

職長・安全衛生管理責任者は品質管理をすることが重要な仕事の一つとなりますので、詳しく知っておきたい方は下のリンクから見てみてください。

職長と安全衛生責任者の違い

ここまで、職長と安全衛生責任者それぞれの職務内容や重要性について解説していきました。

以上の職務内容から、それぞれの違いを簡単にまとめますと以下のようになります。

職長現場で直接指揮を執り、現場管理を行う
安全衛生責任者下請けがいる現場での連絡や調整を行う

講習内容が同じカリキュラムになっているので、混在しやすいですが、担う職務には明確な違いがあることが分かります。

職長安全衛生責任者教育の受講資格を紹介

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職長・安全衛生責任者に関しては要件の受講資格は特にありません

受講は2日間でグループ討議から様々な勉強をします。

他の技能講習とかと違い、規定時間を受講し終了することによって職長教育の受講が終わります。

年齢制限等もなく誰でも受講できますがあくまで職長という責任者の資格なので、グループ討議等で発表等もある受講内容のため、最低限ある程度年数を積んでから受講することを勧めます。

職長教育受講時間とカリキュラムの詳細は?

この資格は二日間で14時間の講習カリキュラムが決められています。

ただ、資格取得後安全衛生法の改定によって5年ごとに職長能力向上研修を受講しないとないけません。

職長教育では以下の内容を二日間で受講します。

そのカリキュラムの内容とは以下のようになります。

  • 作業方法の決定および労働者の配置の方法(2時間)
  • 労働者に対する指導および教育の方法、作業中の監督および指導の方法(2.5時間)
  • 危険性または有害性等の調査、その結果に基づき講ずる措置、設備や作業等の具体的な改善方法(4時間)
  • 異常時、災害発生時における措置(1.5時間)
  • その他、現場監督として行うべき労働災害防止活動に関すること(2時間)
  • 安全衛生責任者の職務等(1時間)

簡単にいえば、リスクアセスメントのKY活動・作業手順書等の作成運用等様々な人を教えるための教育・なぜヒューマンエラーが発生するのかなど講義の中で勉強していきます。

職長・安全衛生責任者になるなら読んでおきたい一冊

職長や安全衛生管理責任者になるなら当然、講座を受講しなければなりませんが、それだけではどうしても心許無いと感じるかもしれません。

そこで、実務経験で任されたときにしっかり知識を発揮できるよう読んでおきたい一冊を紹介したいと思います。

この本では、実務経験で困ったときの解決方法をパターン分けをして解説しています。

また、受講しただけでは忘れてしまう内容について振り返ることができるようになっています。

是非、受講後に読んでみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、職長・安全衛生管理責任者の職務内容とそれぞれの違いや重要性について解説していきました。

まとめますと、

  • 職長とは、現場で直接指揮を執り、現場管理を行う
  • 職長は現場で労働災害が発生した場合、責任を伴う
  • 安全衛生管理責任者は、下請けが複数ある現場で内外の調整や連絡・管理を担う
  • カリキュラムを受講する資格は特にないが、実務経験がある人の方が講義に取り組みやすくなる
  • カリキュラムは2日間かけて行われる

ですね。

このように職長と安全衛生責任者は現場では非常に重要な役割を持っていることが分かります。

これから現場で活躍する人はぜひ職長教育を受講して安全衛生責任者として活躍してみてはどうでしょうか。