この記事では、作業主任者の資格である酸欠作業主任者受講方法や酸欠作業と硫化水素の危険性についてなど、酸素欠乏の1種と2種の違いを中心に解説してきます。
私もこの作業主任者の資格を取得していますが、私は地下のピットや下水道工事などで計測で作業主任者として受講して実践で活用していました。
身近では冬場に換気せずにストーブを使用して一酸化炭素中毒になるとか、部屋の空気の酸素量が減ると死亡事故のニュースがをよく見ると思います。似たよような酸素量の低下で労災事故になることもあります。
今回は、酸素欠乏と硫化水素に対しての作業主任者と特別教育をまとめてみたいと思います。
このブログを見て連絡してきた、練馬の新人保険屋さんの千尋(ちひろ)さん。
建設業の実態教えて欲しいと言われてブログを一緒にやることになりました
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酸欠硫化水素危険作業主任者 酸欠技能講習とは?
昔、理科の実験で聞いた事あるかと思いますが、空気中には窒素約78.1%、酸素約20.9%、その他アルゴンや二酸化炭素など約1%と習った記憶がありますよね。富士山とか登ると酸素濃度が薄くて高山病とかなりやすいですよね。
建設現場では、地下のピットやマンホールの中は普段誰も出入りしないので、常に蓋がされて空気が循環しない状態です。
ここに、いきなり入るとどうなるか?
死ぬリスクが高いです。
酸素欠乏症とは、空気中の酸素濃度が18%未満になれば、意識が飛び始めて危ない状態になってしまいます。
人は通常21%の酸素濃度下で生活しているため酸素濃度が低下すると様々な症状が現れてきます。
特に脳は酸素消費量が多いためにその影響を受けやすく、酸素不足に対しては墜落や転落などと違い目に見えないリスクがあります。
また、有機溶剤を使う現場では、シンナー中毒や一酸化炭素中毒になる、つまり酸素欠乏と同様の危険性があります。
下の記事では、有機溶剤による健康リスクについての特別教育の内容が書かれているので是非読んでおきましょう
この記事では、有機溶剤の取り扱いについて、その危険性と特別教育と技能講習について解説していきたいと思います。有機溶剤って危険物になるのかな?特定化学物質と何が違うのかな?と、このように有機溶剤とはどのような資格や講習を受けて、資格[…]
酸素欠乏作業の危険特徴
酸素欠乏症の特徴は以下のような症状が出てくるため、たいへんな危険を伴います。
- 目にみえない。臭いがない=油断しやすい
- 無酸素状態では、ひと呼吸で失神、昏倒の危険
- 数分後に死に至る。(助かっても後遺症が残る場合がある)
安全限界は酸素量が18%くらいです。
16%くらいになると症状が現れてきます。
つまり目に見えないので、人は危険と思わない。
それによって事故が発生しやすい条件になります。その為作業前に計測は必須になります
酸素濃度によるリスクの特徴と危険水準は?
酸素欠乏症として計測器で地下やピットなどに入る前に必ず計測し安全な数値を確認して当然入りますが、地下に入ってからも継続的に状態を確認し次のフロアや先に進むときは数値の確認を常に行う方が良いです。
- 16%で呼吸・脈拍増加・頭痛などが発生
- 12%でめまい・吐き気・筋力低下が発生
- 10%で顔面蒼白・意識不明になる。
- 8%で失神・バタンキュー
- 6%で瞬時に昏倒し、呼吸停止
例えば、6%のピットに入った場合にはこのような危険が待っています。呼吸停止後の蘇生率は4分で50%、5分で25%と急激に低下します。
酸素欠乏に関するニュース・労災事故
酸素欠乏に関連する事故は相次いで起きています。
管理を怠っていたり、安全性を考慮しない作業方法は生命に関わることもあるので十分考慮して安全に作業するように努めましょう。
酸欠業務の違反送検された事例
広島北労働基準監督署(福丸安彦署長)は、酸素欠乏症を防がなかった広島ガス㈱(広島市南区)と同社現場責任者を労働安全衛生法第22条(事業者の講ずべき措置等)違反の容疑で広島地検に書類送検した。平成27年8月、民家解体工事現場で同社労働者が酸素欠乏状態となり死亡する労働災害が発生している。
被災者は、地下に埋設してあるガス管にストッパーを掛け、ガスの供給を止める作業に従事していた。同現場責任者は、地上から送風機で空気を送るなどの換気措置、または空気呼吸器等の使用によって酸素欠乏を防止しなければならなかったものの、これを怠っていた疑い。
【平成28年2月2日送検】
労働新聞社より
地下駐車場4人死亡 作業過程で誤作動か
15日、東京・新宿区のマンションの地下駐車場で消火設備から放出された二酸化炭素が充満し、作業員4人が死亡した事故で、自力で脱出した男性が「作業員が当時、天井にあった消火設備の一部を取り外すなどしていた」と証言していることが分かりました。警視庁はこうした作業の過程で消火設備が誤作動した可能性があるとみて調べています。
地下駐車場4人死亡 作業過程で誤作動か 判明した現場の状況は:NHKニュース
相次いで起こる事故に対して、私たちができることはなんでしょうか。
そうした事故を起こさないためにも、次に安全に作業できる道具及び酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者について解説していきます。
ピット内に侵入するならこの照明!
ピット内で作業するのは酸素欠乏のリスクだけではありません。
真っ暗な中で作業をしなければならないので、このようなヘッドライトや照明を使用する必要があります。
新しいものほど、しっかりと照らせるようになっているので定期的に点検し、消えかかるのであれば必ず交換するようにしましょう。LEDLENSER・GENTOS現場で人気ヘッドライト最新のおススメ
冬に近づきましたね。現場は夕方になると真っ暗ですよね。ヘッドライトは、バンドで頭やヘルメットに固定して使うライトで、職人さんや監督はヘルメットが重くなるから嫌だという人もいますが頭に固定することで両手が自由になるので、現場での作業[…]
また、このような安全備品をしっかり身につけることもケガの防止に役立ちます。
最新のものをチェックするだけでも面白いと思うので、合わせてチェックしてみてください。
現場で使いたいヘッドライトはLEDLENSER?タジマ?現役のプロが徹底比較!
酸欠講習:第一種と第二種の違いとは?
酸素欠乏危険作業とは法で定める作業で第一種と第二種に分かれます。
- 酸素欠乏症の恐れのある場所での作業を第一種酸素欠乏危険作業
- 酸素欠乏症の恐れのある場所及び硫化水素中毒の恐れのある場所での作業を第二種酸素欠乏危険作業とされてます。
受講者が少ないのか、酸素欠乏危険作業主任者技能講習(第一種)の実施を行っておらず、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習(第二種)として実施している講習機関がほとんどです。
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では次に硫化水素についてまとめていくともに講習での資格講習の受講についてまとめていきたいと思います
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