【No. 8】 コンクリート用混和材料に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1) フライアッシュを適切に用いると、コンクリートのワーカビリティーを改善し単位水量を減らすことができることや水和熱による温度上昇の低減等の効果を期待できる。
(2) 膨張材を適切に用いると、コンクリートの乾燥収縮や硬化収縮等に起因するひび割れ発生を低減できる。
(3) 石灰石微粉末を用いると、ブリーディングの抑制やアルカリシリカ反応を抑制する等の効果がある。
(4) 高性能AE減水剤を用いると、コンクリート温度や使用材料等の諸条件の変化に対して、ワーカビリティー等が影響を受けやすい傾向にある。
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【No. 8】 コンクリート用混和材料の性質
正解:(3)
石灰石微粉末には、アルカリシリカ反応(ASR)を抑制する効果はありません。ASR抑制効果があるのは「フライアッシュ」や「高炉スラグ微粉末」です。
- (1) 〇:フライアッシュは球状粒子のためワーカビリティーを改善し、水和熱を抑える(マスコン対策)効果があります。
- (2) 〇:膨張材はコンクリートをわずかに膨張させ、乾燥収縮によるひび割れを相殺(ケミカルプレストレス)します。
- (3) ×:石灰石微粉末は充填効果でブリーディングを抑制しますが、ASR抑制効果はないため、ひっかけ問題として頻出です。
- (4) 〇:高性能AE減水剤は、少量の変化で性能が大きく変わるため、現場の温度条件等に影響を受けやすいという特徴があります。
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【ここが狙われる!】
・ASR(アルカリシリカ反応)抑制の主役:「フライアッシュ」と「高炉スラグ微粉末」。石灰石微粉末は仲間外れ!
・フライアッシュのメリット:長期強度の増進、ワーカビリティー向上、水和熱の低減。
・シリカフューム:超高強度コンクリート用。非常に微細な粉末。
・高性能AE減水剤:スランプロス(時間の経過とともに流動性が失われる現象)が大きくなりやすい。
出題難易度:★★★☆☆(重要)
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さらに深掘り!一級土木施工管理技士試験対策ポイント
- 選択肢(3) 石灰石微粉末の本当の役割:
- 特徴: セメントと化学反応をほとんどしない「非反応性」の粉末です。
- メリット: コンクリート内の隙間を埋める「詰め物」として機能します。これにより、水が浮いてくる「ブリーディング」を抑えたり、高流動コンクリートの材料分離を防いだりします。
- 弱点: 化学反応をしないため、アルカリシリカ反応(ASR)を抑える力はありません。「石灰石はただの隙間埋め」とイメージしましょう。
- 選択肢(1) フライアッシュ(石炭の灰)の万能性:
- イメージ: 顕微鏡で見ると小さな「ボール(球状)」の形をしています。
- ボールベアリング効果: この丸い形がベアリングの役割をして、生コンがサラサラ動くようになります(ワーカビリティー向上)。
- ポゾラン反応: 後からゆっくり固まる性質があるため、長期強度が上がり、水和熱を抑えることができます。
- 選択肢(2) 膨張材の「引っ張り合い」:
- コンクリートは乾くと縮んでひび割れます。膨張材はわざと少し膨らませることで、縮もうとする力を打ち消す(相殺する)役割をします。これを「ケミカルプレストレス」と呼びます。
- 高性能AE減水剤の繊細さ:
- 非常に強力な薬なので、ほんの少しの温度変化やミキサーの練り時間でスランプ(柔らかさ)が大きく変わってしまいます。現場管理では「扱いが難しいデリケートな薬」として認識されます。