【No. 5】 軟弱地盤上における道路盛土の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1) 盛土荷重の載荷による軟弱地盤の変形は、非排水せん断変形による沈下及び隆起・側方変位と、圧密による沈下とからなる。
(2) 盛土は、現地条件等を把握したうえで、工事の進捗状況や地盤の挙動、土工構造物の品質、形状・寸法を確認しながら施工を行う必要がある。
(3) 盛土の施工中は、雨水の浸透を防止するため、施工面に数%の横断勾配をつけて、表面を平滑に仕上げる。
(4) サンドマット施工時や盛土高が低い間は、局部破壊を防止するため、盛土中央から法尻に向かって施工する。
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【No. 5】 軟弱地盤上における道路盛土の施工
正解:(4)
軟弱地盤上では、局部破壊を防ぎ安定を確保するため、盛土は中央からではなく「両側(法尻)から中央に向かって」、または「全体を均等に」施工するのが原則です。
- (1) 〇:地盤の変形は、体積変化を伴わない「せん断変形」と、水が抜けて体積が減る「圧密沈下」の2種類に大別されます。
- (2) 〇:軟弱地盤では予期せぬ挙動が起こりやすいため、動態観測(情報化施工)を行いながら慎重に進める必要があります。
- (3) 〇:盛土内の含水比上昇を防ぐため、4%程度の横断勾配をつけ、表面をローラー等で平滑に仕上げて排水を促します。
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【ここが狙われる!】
・盛土の順序:軟弱地盤では「両端(法尻)から中央」。中央を先に高くすると、重みで地盤が側方に押し出され(側方流動)、破壊の原因になります。
・排水勾配の数値:一般に「4%」程度。この数値が「10%」などの極端な数字で出たら疑いましょう。
・軟弱地盤の沈下要因:「即時沈下(せん断変形)」と「圧密沈下」の組み合わせであることをセットで覚えましょう。
出題難易度:★★★☆☆(標準)
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さらに深掘り!一級土木施工管理技士試験対策ポイント
- 選択肢(4) 盛土の順序(なぜ両端から?):
- 理由: 軟弱な地盤(豆腐のようなイメージ)の真ん中にいきなり重い土を載せると、その重みで地盤が左右に「ムニュ」と押し出されてしまいます(これを側方流動と呼びます)。
- 対策: 先に両サイド(法尻)を固めておくことで、中央部を載せたときに地盤が逃げるのを防ぐ「重石(おもし)」の役割を果たします。「両サイドで壁を作ってから、真ん中を埋める」とイメージすると覚えやすいです。
- 選択肢(1) 沈下のメカニズム:
- せん断変形: 載荷直後に形が歪むこと。
- 圧密沈下: 長い時間をかけて土の中の水分が絞り出され、体積が減ること。
- 試験では「圧密沈下のみで構成される」といった限定的な表現でひっかけてくることがありますが、「両方の組み合わせ」が正解です。
- 動態観測(情報化施工)の重要ワード:
- 軟弱地盤では、以下の3つの計器がよく試験に登場します。
- 沈下計: どれくらい沈んだか測る。
- 傾斜計(側方移動計): 横にどれくらいズレたか測る。
- 間隙水圧計: 土の中の水圧を測る。水圧が下がらないうちに次を盛ると崩壊します。
- サンドマット工法の役割:
- 盛土の最初に敷く砂の層です。役割は2つ。
- ① 施工機械の足場(トラフィカビリティー)の確保。
- ② 地盤から絞り出された水を横に逃がす「排水路」。