大規模修繕コンサルタントを選ぶポイント
リンク先を見てみると分かりますが、マンションの修繕積立金を狙った悪質なコンサルティング会社があるのも事実です。
この背景には、
コンサルタント会社が建設会社などと癒着していることもあり、建設工事費用に上乗せしてバックマージンをもらう悪質な行為があります。
民間工事の為なかなか歯止め効きかないらしく、巧妙な手口によって騙されてしまうことがあります。
また、最近では設計事務所がコンサル会社やNPOを名乗ることが増えています。
実際は、設計事務所の受注活動であり、中立のコンサルティングではないことが多く、また、裏で施工会社との不明朗な取引を行う会社もいるのでなかなか見破ることが難しくなってきました。
悪質なコンサルタントに騙されないためにもコンサルタントを選ぶ上で以下のポイントを知っておくと良いでしょう。
①マッチングサイトから依頼しない
インターネットでコンサルタントやマンション改修を依頼するマッチングサイトがありますが、マッチングサイトはやめた方がいいです。
あれはあこぎな商売で、見積もりにマッチングサイトの会社の経費が上乗せされて見積もりが出てきます。
なんかよくわからない一般社団法人・NPOの協会です。安心して任せられません
Googleで広告で出てくる会社も怪しいところもあります。
②相場よりも低いコンサルタントに注意
相場よりも安いコンサルタントと契約してこのような騙されたケースがあります。
管理組合が探してきた安いコンサルタントは、大規模修繕の見積を何社か事前に紹介指名されて見積もりを出してきたものを見せてくれました。
コンサルタントが施工業者とやり取りをして見積もりを出してもらったにもかかわらず、追加工事・費用請求も都度多なっていたのです。
この何社も見積もりを事前に出せた背景には、コンサルタントが独断で自分とつながってる業者とリベートで動いていたことが分かり、各工事内容にバックマージンが上乗せされていたことが分かりました。
不明瞭な見積もりを出したり、現地を確認せずに何社も見積もりを出してもらうことはあり得ません。
やたら相場よりも安いコンサルタントは別で儲けている可能性があるので、依頼する場合はコンサルタント料が適切な値段かどうか調べてみると良いでしょう。
③過去の実績等がないコンサルタントに注意
コンサルタントに関する情報は少なかったり、どんなコンサルタントをしてきたのかが明確ではないコンサルタントは注意しましょう。
コンサルタントに依頼する前は、どんな実績があるのか、どんなサポート内容があるのか等、クチコミやコンサルタントの公式サイトをチェックして十分な情報を集めておくようにしましょう。
建設会社が紹介したコンサルタントに注意
建設会社や管理会社からの紹介でのコンサルタント会社は、建設会社と癒着している可能性があります。
こうした関係があるコンサルタントは、建設会社から紹介してもらってバックマージンを建設会社に支払っているとすると、このバックマージンが手数料に上乗せして不当な利益をもらうかもしれないからです。
そのため、コンサルタントに依頼する場合は、自分たちで見つけたコンサルタントに依頼する方が安全だといえます。
どこからコンサルタントの情報を得るべき?
コンサルタント自ら、セミナーを行っていることもあるのでそうしたセミナーに参加するのも良いかもしれませんが、中には頻繁にセミナー開催をして多くの依頼件数を獲得しようとしているコンサルタントもあります。
セミナー参加が怖いという方は県や市の建設関係の部署へ行けば、コンサルタント会社を紹介してもらうこともできます。
では、実際に私らのマンションでコンサルタントを選任した際の選択方法などを次にまとめていきたいと思います。
大規模修繕コンサルタントを実際選んだ方法
ここでは、実際に筆者のマンションを大規模修繕するときにコンサルタントへ依頼した方法を紹介します。
コンサルタント会社をいくつかピックアップし、管理組合理事会の総会決議でコンサルティング会社をプレゼンし、プレゼンの印象が良かったコンサルタント会社に依頼しました。
ピックアップした設計監理会社は以下の3つにしぼって行いました。
- 小規模設計監理会社(A社小さめの会社です)
- 中規模設計監理会社(B社中堅ですが、設計・監理で実績あり)
- 大規模設計監理会社(C社大手の大企業)
また、この3社にしたきっかけは以下の通りです。
- 小規模設計監理会社:A社は管理会社経由で探してもらい、選定方法もバラバラでコンサルタントを集めてきました。
- 中規模設計監理会社:B社は副理事長の知り合いの知り合いからの紹介
- 大規模設計監理会社:インターネットでC社を探してきました
プレゼン内容について
A社・B社・C社にプレゼンを行ってもらうことで理事会で取り決めし、大規模修繕業者コンサルタントとの実績・改修の流れ・アフターフォローを提案してもらいました。
各社から追加提案等を提示してもらい理事会での選定を実施しました。
筆者のマンション管理組合では、結論からB社の中規模設計監理会社に費用面と内容からお願いするようにしました。
- A社小規模設計監理会社のプレゼン内容
- 経験はありますが1名の会社の為資本金やプレゼン資料もなかなかの資料でしたが1名での他の案件との掛け持ちや年齢的・プレゼン対応等もいまいちでした。
- B社中規模設計監理会社のプレゼン内容
- 実績やノウハウは一級建築士のベテランって感じです。工事監理面まで考えられておられてまして、安心感はあります。特に施工実績と人数もそれなりにいらっしゃる中で修繕計画の提案はプレゼン含め上手でした。
- C社大規模設計監理会社のプレゼン内容
- 大手でさすがにCMにも出る関連会社になりますので、サービスや資料や安心感はありますが、費用は当然ながら高いです。委託するには費用面で厳しいです。
結果:B社を選択してコンサルを選定
実際:大規模修繕が終わってからの結果です。
コンサルを選んだのは失敗ではなかったです。いなければ工事が進まなかったという感じです。
選んで正解でした
まとめ
このようなコンサルタントを入れるとことで、大規模修繕業者の選定から工事監理まで円滑になります。
筆者のマンション管理組合が依頼している社団は、管理組合が依頼した会社の名前もあって信頼のある会社だと思います。
また、20社以上のコンサルがおられ、いろいろ参考になる話も聞くことができました。
設計監理は改修設計とも言われ、改修設計の面から見ることもできるので
- 事前に工事費用を把握できる
- 不動産会社とも打合せができる
- 入札から工事業者選定までスムーズ
といったメリットがあります。
ただ小さなマンションや中型マンションでは逆に費用がかさばり、結果高くなることもあるので管理組合と管理会社との打ち合わせ協議を進めていく必要があります。
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