マニアックな建設キャリアアップシステム海上起重技能者の資格と海上土木の登録基幹技能士になるには?

2020年12月17日CCUS,建設キャリアアップ(外国人雇用)CCUS,建設知識

この記事では、あまり知られていない海洋土木の専門職、海上技能者の建設キャリアアップシステムを通して海洋土木で1番の職人になるための方法をまとめています。

そもそも海洋土木って何をする人たちなのかな?

と、海洋土木と訊いてもイマイチピンとこない方が多いのではないかと思います。

前提として、「建設キャリアアップシステム」とはwebサイトとICカードを組み合わせて、建設技能労働者や事業所の情報をデータ化する仕組みのことです。

官民一体となって建設業に従事する人々が技術水準の適正な評価や 、現場の効率化などを目指して作られました。

このシステムは公共工事および民間の大手建設会社、大手住宅企業でも導入が予定されており、様々な現場でカード提示が求められます。

そこで、このシステムをとおして海洋土木の登録基幹技能者になるためにはどのような方法があるのか解説していきたいと思います。

このブログは他にもこのようなことがまとめてあります。合わせて気になる記事を確認してみてください。全体を確認するにはこちら

海洋土木キャリアのトップ、登録海上起重基幹技能者とは?

登録海上起重基幹技能者は海洋土木でのスーパー職長になれる資格です!

登録海上起重基幹技能者講習制度は、登録海上起重基幹技能者としてまた職長として、海上工事作業に必要な知識を網羅し、受講者の技術と安全の確保の向上を図り、指導育成を行うとともに元請けと施工計画や関係調整を行うようにする資格講習となります。

この講習を受講することで、登録海上起重基幹技能者にななることができます。

(一社)日本海上起重技術協会が、講習実施機関となって「登録海上起重基幹技能者」に関する講習制度を設け、登録海上起重基幹技能者講習を主催しています。

登録海上起重基幹技能者講習制度の受講資格は、

海上工事に従事し、当該作業船団の船団長等として的確に作業管理及び指揮・監督が行える能力を有している者が「登録海上起重基幹技能者」になることができます。

受講対象者としては、10 年以上の乗船経験3 年以上の職長(指揮・監督者)経験を有する者としてい ます。

受講資格は、以下の条件を全て満たしていることとなります。

①次の資格のいずれかを取得している者であること

つまり、

  • 日本海上起重技術協会が認定する「海上起重作業管理技士」資格取得者であって、受講時有効期限内の資格者証を所持している者
  • 建設マスター顕彰者〔建設機械運転工(海上工事)、しゅんせつ工に限る〕

②次の実務経験を有する者であること

つまり、

  • 資格対象船団に示す作業船の乗組員として乗船し、土木工事又はしゅんせつ工事において10 年以上の海上工事に従事した実務経験
  • 上記のうち、土木工事又はしゅんせつ工事において、それぞれ 3 年以上の作業船団の職長(指揮・監督者)経験

労働安全衛生法に基づく職長教育又は職長・安全衛生責任者教育を受講している者であること

以上の条件を満たすこととなります。

結構ハードルの高い受講要件で、認知度はまだ低いですが3つのハードルをクリアすることで基幹登録技能士として上級職職長として活躍できます。

条件内に出てきた海上起重作業管理技士とは、区分が違いますが同じように管理技士として作業に従事するための資格を解説しています。

ただ、管理技士として知っておくべき内容を解説しているので是非目を通しておくと海上起重作業を管理するときに役に立つのではないかと思います。

建設キャリアアップシステム海上起重建設の技能者ランクは?

まず、建設キャリアアップシステムにおける能力評価制度は、建設技能者のレベルを経験・知識・技能・マネジメント能力での評価を基本に4段階で評価したものです。

各レベルの目安としては、

  • レベル1:初級技能
  • レベル2:中堅技能者
  • レベル3:職長として現場に従事できる技能者
  • レベル4:高度なマネジメント能力を有する技能者(登録基幹技能者など)となります。

となります。

このレベルを海上起重に充てるとどうなるのか次に解説していきます。

海上起重キャリアアップシステム技能判定レベル4

  • 建設キャリアアップシステム海上起重のレベル2、3の基準に示す保有資格を保有している人
  • 就業日数10年(2150日)、更に職長の経験が3年(645日)以上ある人

はレベル4の対象になります。

レベル4になると、

  • 登録海上起重基幹技能者
  • 優秀施工者国土交通大臣顕彰(建設マスター)

という称号が与えられます。

こうした資格を有するためには、先述したように実務経験及び職長経験が条件として伴います。

そのため、職長として勤めるうえで様々なことを覚えておかなければなりません。

そこで、下の記事では職長として現場を管理するうえで、覚えておくべきことを解説しているので是非合わせて読んでみてください。

海上起重キャリアアップレベル3

海上起重作業管理技士を取得することでキャリアが広がるんだなあ

レベル3の基準に示す条件としては、以下の経験と資格が求められます。

5年(1075日)職長又は班長として 1年(215日)の実務経験が必要となります。

  • 海上起重作業管理技士
  • 職長・安全衛生責任者教育

この作業管理技士の仕事とは何でしょうかあまり聞き慣れない仕事ですが次にまとめてみたいと思います。

建設キャリアアップ技能判定レベル2

船舶免許が必須になる海上作業の職人となります。

現場経験が、2年(430日)現場経験が必要になります。

そのため下記の資格も必要になります。

やはり船の上の仕事なので他の業種には見られない小型船舶などの操縦の免許等が必要になります。

玉掛け作業講習の内容については、以下の記事から知ることができるのでよかったら読んでみてください。

建設キャリアアップシステムレベル1

頑張って、早く仕事覚えて資格をたくさん取得していく大事な時期ですね!

建設キャリアアップシステムに技能者登録され、かつ、レベル2から4までの判定を受けていない技能者車が対象になります。

まだ駆け出しの新人とかがキャリアアップシステムのレベル1に該当します。

補足:海上土木をするならこれ!海風に強いポーチ

海上土木は船での作業が多いので、どうしても潮風や波しぶきにやられてしまうことが多くあります。

そうした環境下でも耐えられるポーチが今回紹介する「TAJIMA タジマ CROCO(クロコ) 着脱式腰袋G 釘袋3段大 SFKBG-KG3L」となります。

耐久性に優れた素材を採用し、収納スペースが多いので工具を多く持ち運ぶことができます。

腰袋になっているのでフルハーネスを付けても邪魔にならず、快適に作業を進めることができるのでおすすめです。

海上土木に必要な海上起重作業管理技士の資格取得方法

船の船団の取りまとめ役となる作業管理の資格です

海上工事や海洋土木は、基本船からの作業になります。

そのため、たくさんの作業の船が船団を構成した中で、海上工事の本船船長の指揮・監督のもと多くの作業従事者の協力を得て、安全で確実に作業をしなければなりません。

本船船長を補佐し、海上工事での安全な施工等を担う海上工事従事者として、取得しておくべき項目等についての講習・試験を実施し、試験合格者を「海上起重作業管理技士」として認定されています。

海上起重作業管理技士実務経験とは?

資格対象船団に示す作業船の乗組員として乗船し、5年以上の海上工事に従事した実務経験年数を満たしている者であること

資格対象船団にも決まりがある

以下の船が対象となります。

起重機船、グラブ浚渫船、杭打船、サンドコンパクション船、サンドドレ-ン船、深層混 合処理船、ケーソン製作用作業台船、コンクリートミキサー船、バックホウ浚渫船、揚土船

なかなか、なじみがないと思いますが、他にも船にクレーン(起重機船)がついたようなものやコンクリートを製造(バッチャーブラント)するような物が備え付けられた船ユンボが備え付けられている船などがあります。

また、土壌改良や土を運ぶ船など決められた船の経験が求められます。

海上起重作業管理技士の試験講習内容とは?

  • 気象・海象 海上工事における気象・海象に関する講習及び試験2時間(内30分試験)
  • 安全衛生 海上工事における安全衛生に関する講習及び試験2時間(内30分試験)
  • 作業船 作業船における構造、係留、操船技術計測等に関する講習及び試験2時間(内30分試験)

以上の講習と試験を受けることで資格を取得できます。

都市土木や重機土木などとは違う、海の土木のための試験という感じでしょうか。

地上で行う下の記事のような建設機械とは違った知識を求められる仕事ですが、運搬など通常に車両を使う場合もあるので是非こちらの記事も読んでみてください。

海上土木は外国人採用ができる?

実は、海上土木には外国人採用をすることができる「特定技能」ビザの一つとなっています。

つまり、条件を満たせば外国人も作業に従事することができるということです。

雇用する条件や特定技能の資格については、以下の記事で詳しくまとめていますので是非読んでみてください。

海洋土木キャリアアップシステムの概要紹介

建設キャリアアップを運用している建設業振興基金の建設キャリアアップのHPは以下の通りです。

海上起重(海上土木)の建設キャリアアップシステム申込み詳細

海上起重(海上土木)建設キャリアアップシステム事業者登録

海上起重(海上土木)建設キャリアアップシステム技能者登録と判定

申請の書類やQ&A等が記載されておりますのでご活用下さい。

海洋土木のプロのゼネコン、マリコンとは?

海上工事専門のマリコンとサブコンはどちらも
専門的な企業を指す言葉だけど何が違うのかな?

マリコンとは、海洋土木専門企業を指す、いわば海上土木のサブコン企業を「マリコン」と呼びます。

大手ゼネコンで海洋土木のプロといえば、五洋建設や東洋建設等の名前に海を関連させるような名前が入っている会社もあります。

他にも有名どころで言うと若築建設や東亜建設などがあります。

いかにも海洋土木らしい不動テトラなどの大手のゼネコンがありますが、このような会社は自社で船団を保有している場合もあります。

しかし、他の土木工事同様に様々な専門のサブコンが存在しています。

他にも海洋土木のプロとして有名なサブコン

海洋土木のサブコンで有名なところでいうと、寄神建設や深田サルベージや五栄土木などのマリコン独自のサブコンが存在しています。

各企業とも大型の船を保有し土木工事におけるマリコン独自のサブコンが存在しています。

各企業とも大型の船を保有し土木工事における土木をメインとした作業で売り上げを伸ばしています。

自社保有船多数な五栄土木株式会社

海運事業に関わる分野を担っているサブコンになります。

海上だけではなく、建設関係にも充実した人材を保有している企業で、陸海共に多数の工事を担っています。

海上土木のパイオニア寄神建設株式会社

1949年から続く海上工事のパイオニア的存在の企業です。

海運・海上土木・海事産業などを行っているので、まさに海のプロフェッショナル集団なマリコンといえます。

日本の海事産業を支える深田サルベージ建設株式会社

日本の海事産業はまだまだ未開拓な部分があり、海外に遅れをとっている現実があります。

そうした状況を打破するためにも、深田サルベージでは独自の技術をもって様々な海事産業を発展させてきた企業です。

まとめ

今回は、海上土木のトップ職長である「登録海上起重基幹技能者」と建設キャリアアップシステムの評価段階を解説していきました。

まとめますと、

  • 登録海上起重基幹技能者になるには、4段階の建設キャリアアップシステムを通過する必要がある
  • それぞれのランク条件を満たすとランクアップする
  • 登録海上起重基幹技能者になるためには「海上起重作業管理技士」に資格と船舶免許を保有しておく必要がある
  • その他もろもろの建設資格や講習を受けておく必要がある

ですね。

海洋土木は普段目にすることがないので大型重機を使い橋梁架設や浚渫工事など1度は経験してみたい工事になります。

また男の人は海が好きなのですごく憧れのある仕事ではないかと思います。