【1級建築施工管理技士】1次検定「山留壁・連壁」の頻出キーワード解説&類似問題対策

建築業界でのキャリアを築くために必要不可欠な一級建築施工管理技士。この記事では、一級建築施工管理技士からの実践的なアドバイスや類似問題の攻略法をお届けします。本記事に取り組むことで、建築施工における重要なキーワード「連壁・山留め壁」を徹底的に理解し、試験に臨む準備を万全に整えることができます。建築の世界での挑戦を楽しみながら、知識を深めていきましょう!

目次

1級建築施工管理技士類似問題10問にチャレンジ

【問1】 山留めの設計と安定に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 山留め壁の根入れ長さは、掘削側の抵抗モーメントが背面側の転倒モーメントより大きくなるように定める。
  2. 地盤アンカーを用いた山留めの全体安定は、アンカー体を含む円弧すべりにより検討する。
  3. 自立山留め工法は、根入れ部の受動抵抗を期待するため、掘削深さが深い場合に適している。
  4. 鋼製切梁を採用する場合、気温の変化に伴う温度応力による軸力変化を検討する必要がある。

【問2】 親杭横矢板工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 他の工法に比べて比較的硬い地盤でも施工が可能であり、経済的に有利である。
  2. 横矢板は背面の地盤と密着するように設置し、隙間には裏込め材を充填する。
  3. 親杭横矢板壁は止水性が高いため、地下水位の高い軟弱地盤に適している。
  4. 親杭には一般にH形鋼が用いられ、あらかじめ削孔した穴に建て込むなどの方法がある。

【問3】 水平切梁工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 腹起しの継手位置は、一般に切梁の近く、または切梁と火打梁の間に割り付ける。
  2. 集中切梁方式は、根切り作業や躯体施工のスペースを広く確保できるため、施工能率の向上に効果がある。
  3. 格子状切梁方式は、一般に掘削平面が不整形な場合に適している。
  4. プレロード工法は、切梁に油圧ジャッキ等であらかじめ軸力を導入し、山留め壁の変形を抑制する工法である。

【問4】 地盤アンカー工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 敷地内に切梁などの支保工がないため、掘削作業の効率が高い。
  2. 敷地の高低差が大きく、山留め壁にかかる側圧が「偏土圧」となる場合には適さない。
  3. アンカー体の定着部は、滑り面より深い安定した地層の中に設ける。
  4. アンカーの引張試験を行い、設計通りの保持力があることを確認する必要がある。

【問5】 ソイルセメント柱列壁工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 止水性を確保するため、多軸の掘削撹拌機を用いてエレメントの両端部分をラップ(重ねて)施工する。
  2. 心材としてH形鋼などを挿入し、止水壁と構造材の両方の役割を持たせることがある。
  3. 掘削に伴う周辺地盤の緩みが多いため、近接構造物に与える影響が大きい。
  4. 硬質な岩盤や地中障害がある場合、単軸のロックオーガーを用いることがある。

【問6】 山留めの計測管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. H形鋼を用いた切梁の軸力を計測するためのひずみ計は、2台1組としてウェブの中心に設置した。
  2. 山留め壁の頭部の変位(水平移動)を把握するために、トランシットやピアノ線を用いて計測を行った。
  3. 切梁の軸力を測定するための油圧式荷重計(ロードセル)は、切梁の端部に設置した。
  4. 地盤沈下の状況を把握するため、周辺の既存構造物や道路に沈下計を設置した。

【問7】 山留め壁の根入れ・土圧に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 山留め壁背面に作用する側圧は、一般に深さに比例して増大するものとして設計する。
  2. 山留め壁の根入れ長さは、抵抗モーメントと転倒モーメントの「つり合い」のみで決定し、安全率は考慮しない。
  3. 砂質土地盤で地下水位が高い場合、根入れが不足するとボイリングが発生する恐れがある。
  4. 粘性土地盤を深く掘削する場合、底面が盛り上がるヒービングに対する検討が必要である。

【問8】 施工上の不具合と処置に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 根切り時にソイルセメントの硬化不良部分を発見したため、モルタルを充填した。
  2. 止水性が不足し背面からの漏水が見られたため、背面地盤へ薬液注入を行った。
  3. 切梁の軸力が設計値を大幅に超えたため、切梁を増設するなどの補強を行った。
  4. 親杭横矢板の裏込めが不十分であったが、掘削が完了していたためそのまま埋め戻した。

【問9】 ソイルセメント柱列壁の施工条件に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. N値50以上の非常に硬い地盤では、先行削孔を併用して施工を行う。
  2. 地下水位が高い地盤においては、止水性が期待できないため適していない。
  3. 芯材(H形鋼)の挿入は、ソイルセメントの硬化が始まる前に行う。
  4. 大径の玉石が混在する地盤では、エレメント間の連続性を確保するために細心の注意を払う。

【問10】 切梁・支保工の部材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. 腹起しは、山留め壁に作用する側圧を切梁に伝える役割を持つ部材である。
  2. 火打梁は、切梁と腹起しの交差部において、隅角部の補強や変形抑制のために設ける。
  3. 切梁の継手は、一般に応力が最大となる中央部に設けるのが最も安全である。
  4. スクリュージャッキは、切梁を締め付けて腹起しと密着させるために用いられる。

1級建築施工施工管理技士類似問題(連続壁・山留壁)解答とポイント解説

正解ひっかけのポイント
13自立式は支えがないため、浅い掘削に適します(深いと倒れます)。
23親杭横矢板は止水性がありません(板の隙間から水が出ます)。
33格子状切梁は整形な平面に適しています。
42地盤アンカーは偏土圧(高低差)に強いのが最大の特徴です。
53柱列壁は地盤を置き換えないため、周辺への影響は少ない工法です。
61ひずみ計はウェブではなく「フランジ」に設置します(漫画参照)。
72「つり合いのみ」ではなく、通常は安全率を見ます。
84裏込めの空隙は地盤沈下の原因になるため、放置してはいけません。
92ソイルセメントは止水性が高く、地下水位が高い所にも適しています。
103継手は「応力が小さい所(切梁の近く)」に設けます。

1級建築施工管理技士マンガで説明出題頻度の高いポイントと解説

山留め工事・頻出ポイント&ひっかけ対策表

項目出現頻度正しい内容(ここを覚える)よくあるひっかけキーワード
根入れ長さ★★★抵抗モーメント > 転倒モーメント転倒モーメントの方が大きく定める(逆)
親杭横矢板★★★経済的だが、止水性はない「止水性に優れる」「地下水位が高い所に適す」
地盤アンカー★★☆偏土圧(高低差)がある場合に有効「偏土圧がある場合は適さない」
水平切梁★★☆腹起しの継手は切梁の近く(応力が小さい所)「切梁と切梁の中間」に設ける
計測(ひずみ計)★★☆軸力計測はフランジに設置(2枚1組)ウェブに設置する」
温度応力★★☆鋼製切梁は温度変化で軸力が変わる「温度変化は考慮しなくてよい」
ソイルセメント★★★連続性確保のためラップさせて施工「端部を接して(ぶつけて)施工する」
硬化不良★☆☆発見したらモルタル充填薬液注入「そのまま埋め戻す」「放置する」

1級建築施工施工管理技士連続壁・山留壁 特に注意すべき「ひっかけ」の解説

  1. 計測器の設置場所(超重要)
    • ひずみ計: H形鋼の「ウェブ(真ん中)」ではなく「フランジ(上下の板)」に付けます。曲げの影響を相殺して正確な軸力を測るためです。
    • 荷重計(ロードセル): 切梁の端部(腹起しとの接点)に付けます。
  2. 山留め壁の選定
    • 「止水性」がキーワードです。親杭横矢板はスカスカなので水を通します。水が出る場所なら「ソイルセメント柱列壁」や「鋼矢板(シートパイル)」を選ばなければなりません。
  3. 根入れの決め方
    • 計算上は「つり合い」で出しますが、設計としては「抵抗側が勝る(安全率を見る)」ように定めます。「つり合いから決める」という表現は、試験上「不十分(間違い)」とされるケースがあります。

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