石綿作業主任者と特別教育の受講の重要性と解体工事必須知識

2021年6月2日安全教育,資格講習建設知識、資格

石綿は、1μm以下の極めて細い繊維の束になります。1μmなので、0.001㎜になります。女性髪の毛が0.08㎜なので、さらに細かい繊維になります。繊維が極めて細いため石綿が飛散して人が吸い込んでしまう恐れ危険があります。ではどんな問題あるのかまとめてみました。

ここでは石綿取り扱いの注意と使用が全面禁止になっているのに何故作業主任者が必要なのか?その講習をまとめています。

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建設業で問題アスベスト(石綿)建材危険性と対処

2021年5月にこのようなニュースがありましたがご存じでしょうか?

菅義偉首相は18日午前、建設アスベスト(石綿)訴訟の原告団・弁護団と官邸で面会した。最高裁が国の賠償責任を認める判決を出したことを受け「首相として責任を痛感し、真摯に反省し、政府を代表して心よりおわび申し上げます」と謝罪。原告団の考えを十分尊重し「早急に和解に向けた基本合意を締結したい」と伝えた。被害者1人当たり最大1300万円の和解金を支払う統一和解案を含めた今後の対応に理解を得たい考えだ。

 首相は「健康被害を受けた方々の長きにわたる負担や苦しみ、最愛の家族を失った悲しみは、察するに余りあり、言葉もない」とも述べた

引用:一般社団法人共同通信社

今、石綿対策が問題となっているのか、政府が和解金をに対して表明している理由には、建設業の断熱材や屋根材等の建設材料として1970年から1990年にかけて多くの石綿が輸入されて使われていました。

平成17年の石綿製品製造工場の従業員や周辺住民に発症した、石綿が原因と考えられる健康障害に関する報道がきっかけとが石綿・アスベストが問題あるということが発端になりました。

ニュースなどで社会問題化されて、政府としても国家的な問題として他の類似訴訟裁判の増加や健康問題・障害が大きく取り上げられました。

労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令(平成18年8月2日政令第257号)にてアスベストの全面禁止が大きく改定されています。

そこで石綿作業主任者技能講習と特別教育が誕生しています

石綿(アスベスト)は全面禁止なのに作業主任者が必要?

石綿(アスベスト)は全面禁止なのに作業主任者が必要のなのかというと、全面禁止なのに石綿取り扱いに関わる業務として講習が必要なのかと言いますと、先程記載したように、過去に多くのアスベスト建材が使われており、今はその老朽化に伴う建築物の改修・解体除去等で作業した際に粉塵を吸い込む可能性は当然ながら高いです。

石綿の粉塵は体内に蓄積(ばく露)していく可能性が高いため、今は新築のためより改修リフォーム工事や建築物解体工事で適正に取り扱い出来る知識と健康障害について把握しないといけないということです。

石綿は、耐熱性、耐摩耗性等があり、建設建材等でさまざまな用途として使用されてきました。

  • 建材としては、スレート材、床タイルや屋根材など、吹き付け材料など
  • 防音材としても性能がよく、断熱材や保温材に始まり電気絶縁板など
  • 煙突や地下埋没ケーブル保護管、臭気抜き、温泉の送湯管、排水管などに

石綿(アスベスト)の危険性は、繊維が空気中で、建材を解体したときや、はがした際に繊維が浮遊した状態にあると危険です。

壁の下地のボードをはがした際に露出して吹き付け石綿が使用されている場合、劣化等によりその繊維が飛散する恐れがあります。

屋根やボードの板状に固めたものは、天井裏・壁のボードの状態であれば繊維が舞うことは少ないですが、解体で破砕や粉砕する作業の際には粉塵として室内に繊維が飛散するので注意が必要です。

石綿(アスベスト)の健康被害と人体への影響とは?

石綿粉じんは、石綿の繊維を吸引することがまず一番危険です。石綿が粒子の細かい粉じんのため、吸入すると肺胞まで達します。

肺に取り込まれるため危険で下記のような健康障害をあとから発症する可能性があります。

石綿(アスベスト)じん肺健康障害で起こる

石綿を吸い込むことにより、発症するものとして肺が繊維化してしまうじん肺があります。

石綿のばく露によっておきた肺繊維症を特に石綿肺と呼ばれて、石綿アスベスト粉じんを10年以上吸入した労働者に発症すると、その作業の従事しなくなって仕事を辞めても、潜伏期間は15~20年後に進行し、あとから健康障害を引き起こします。

石綿(アスベスト)健康障害で起こる肺がん

石綿が肺細胞に取りこまれた場合に繊維の主に物理的刺激により肺がんが発生すると、長く仕事に従事してばく露量が多いほど肺がんの発生が高くなります。。

石綿(アスベスト)健康障害で起こる悪性中皮腫

肺や肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管のにできる悪性の腫瘍も吸引によって発生があります。

石綿による健康被害は、石綿を扱ってから年齢を重ねて年月が経過してから発病することが多いです。

事業主は定期健康診断実施義務

仕事を通じて石綿を扱っている方、解体工事やリフォームなどで仕事で扱う可能性、扱う労働者の健康診断は、労働安全衛生法で事業主にその実施義務が定められています。

石綿を吸うことにより発生して病気になった場合には労働基準監督署の認定を受け、業務上疾病とされると、労災保険で治療ができます。

健康診断は雇入れ時又は石綿を取り扱いする業務への配置する時などに実施して、その後6ヶ月以内ごとに1回定期に実施することが必要です。

一次健康診断の結果、医師が必要と認めた場合には、二次健康診断の実施が必要です。

二次健康診断の項目に対して、事業者は、健康診断(定期のものに限る)を行った場合には、遅滞なく、石綿健康診断結果報告書(様式第3号)を所轄の労働基準監督署長に提出しなければなりません。

また、石綿健康診断の結果に基づき石綿健康診断個人票(様式第2号)を作成し、40年間保存しなければなりません。

石綿作業主任者技能講習の内容と受講資格

石綿障害予防規則により、事業者は、石綿を取扱う作業に労働者を従事させる場合は、石綿作業主任者技能講習を修了した者の中から石綿作業主任者を選任し、労働者の健康障害を予防するための作業指示させなければならないこととなっています。

「試験研究作業のために取り扱う作業」で試験・分析作業、作業環境測定作業または計量のため日常的に行う作業も含まれます。

これらの作業は、一般に、取り扱う石綿等の量が少ないこと、石綿等についての知識を有する者によって取り扱われていること等から除外されています。

石綿作業主任者の職務とは?

作業に従事する労働者の指揮、関係装置の月例点検および保護具の使用状況の監視を行わせることです。

特に重要なのが、作業に従事する労働者が特定石綿等の粉じんにより汚染され、又はこれらを吸入しないように、作業の方法を決定し、労働者を指揮すること。

局所排気装置、プッシュプル型換気装置、除じん装置その他労働者が健康障害を受けることを予防するための装置を1月を超えない期間ごとに点検すること。

保護具の使用状況を監視すること。

 特定化学物質等作業主任者は石綿作業主任者と兼務負荷?

平成18年3月までの特定化学物質等作業主任者技能講習修了者は「特定化学物質作業主任者」および「石綿作業主任者」となる資格はあります。平成18年4月以降については、それぞれ別の講習になりますので兼務はできません。

石綿作業主任者は、労働安全衛生法に定められた作業主任者のひとつであり、石綿作業主任者技能講習を修了した者の中から事業者が選任します。

石綿作業主任者技能講習の内容
  • 健康障害及びその予防措置に関する知識
  • 保護具に関する知識
  • 作業環境の改善方法に関する知識
  • 関係法令
  • 修了試験

計11時間を2日間で行います。

受講資格は特にありません

石綿取扱い作業従事者特別教育とは

平成17年7月より、事業者が行う石綿に関する特別教育を修了した者が石綿取り扱いの作業に就くことが法律で義務づけられています。

 事業者が行うものであり、衛生管理者や石綿作業主任者等十分な知識および技能を有している者により行います

  • 石綿等の有害性
  • 石綿等の使用状況
  • 石綿等の粉じんの発散を抑制するための措置
  • 保護具の使用方法
  • その他石綿等のばく露の防止に関し必要な事項

合計4.5時間の特別教育で受講しないとならないです。

アスベスト作業対策のまとめ

石綿作業は目に見えず危険な作業であり、知識が無いと身体に蓄積し将来の何十年先にいきなり病気として発症する可能性があります。

今は、使用禁止の材料ですが解体工事でアスベストの除去等で被災(ばく露)することもあります。だからこそ作業主任者として作業施工の指示をするものを事業主は設置し、働く人には特別教育が必要になります。該当する作業する場所には健康診断含めて安全衛生について勉強してみましょう。

最後まで読んで頂きありがとうございました。