RCD工法

  • 2024年3月10日
  • 2024年3月10日
辞典

コンクリートダムの建設において、コンクリートの運搬はダンプトラックやインクラインを使用し、締固めには振動ローラを使い、打設は堤体を水平面全体を数ブロックに分けて行う工程をRCD工法と呼びます。

この合理的な工法は日本で開発され、セメントの量を少なくすることで超硬練りのコンクリートを敷地で均し、振動ローラで締め固めを行います。打設面に段差がないため、拡張レヤ工法などと並び、面状工法として分類されることもあります。

旧来の方法と比較して、ブルドーザーや振動ローラといった多くの機械を活用し、大量のコンクリートを打つことが可能であり、工期の短縮、費用の削減、そして安全性の向上が期待できます。


 この工法は1978〜1980年に島地川ダムで世界で初めて採用され、その後徐々に広まってきました。最近では、宮が瀬ダム、浦山ダム、月山ダムなどの大規模なダムも完成し、中・大規模コンクリートダムの主流の施工方法となっています。

RCD工法の基本的な手順は次の通りです: コンクリートの調合: RCD工法に適した超硬練りコンクリートを調合します。

モルタルを平らに整える: 現在おかれている地面と将来的におかれる部分を一体化させるため、モルタルを平らに整えます。

通常のコンクリートを設置する: 細部を正確に施工するため、事前にコンクリートを設置します。

超硬練りコンクリートを設置: ブルドーザーで超硬練りコンクリートを流し込みます。

ブルドーザーで締固め: ブルドーザーの自重と動力を使いながら、超硬練りコンクリートをしっかり固めます。

境界部分をバイパックで圧縮: バイブレーターで境界部分のコンクリートを圧縮します。

目地を設け亜鉛めっき鉄板を挿入: クラックの発生を予防するため、目地を設けて亜鉛めっき鉄板を挿入します。

仕上げに振動ローラーで往復: 振動ローラーで超硬練りコンクリートをしっかり固めます。 RCD工法の利点には、多くの機械を活用することで工費を節約し、工期を短縮し、工事の安全性を向上させることができます。 総括すれば、RCD工法は効率的で安全なダム建設工法として広く使用されています。