令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 過去問解説
1級建築施工管理技士 過去問解説|分野:法規(宅地造成及び特定盛土等規制法)
1級建築施工管理技士の「法規」において、令和5年度から名称が変更された「宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)」は、災害防止のための技術的基準が重要視されます。特に「排水施設」「擁壁の構造(水抜穴)」「設計者の資格」に関する数値はひっかけの定番です。
一級建築施工管理技士(宅地造成工事の技術的基準)
宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成工事に関する記述として、「宅地造成及び特定盛土等規制法」上、誤っているものはどれか。
- 宅地造成に関する工事の許可を受けていなかったため、排水施設の一部を除却する工事に着手する日の7日前に、その旨を都道府県知事に届け出た。
- 高さが2mの崖を生ずる盛土を行う際、崖の上端に続く地盤面には、その崖の反対方向に地表水が流れるように勾配を付けた。
- 宅地造成に伴う災害を防止するために崖面に設ける擁壁には、壁面の面積3m2以内ごとに1個の水抜穴を設け、裏面に砂利等の透水層を設けた。
- 切土又は盛土をする土地の面積が1,500m2を超える土地における排水設備の設置については、政令で定める資格を有する者が設計した。
解答と解説のテーブル
| 問題 | 正解 | 解説 |
|---|---|---|
| 盛土規制法 | 3 | 擁壁に設ける水抜穴は、壁面の面積2m2以内ごとに1個以上設ける必要があります。「3m2以内」は基準不足のため誤りです。 |
頻出ポイントのテーブル(技術的基準のまとめ)

試験でよく狙われる数値と設計のルールです。
| 項目 | 施工・設置の基準 | 重要ポイント |
|---|---|---|
| 水抜穴の間隔 | 2m2以内ごとに1個 | 内径7.5cm以上のパイプ等を使用 |
| 有資格者の設計 | 面積 1,500m2超 | または高さ5m超の擁壁の設置など |
| 除却の届出 | 工事着手の 14日前 まで | (設問①は7日前としているが、一般的に14日前が基準) |
| 崖面の勾配 | 反対方向に勾配を付ける | 雨水が崖面に直接流れないようにする |
ひっかけ対策解説
1. 擁壁の水抜穴は「2平米に1個」
土圧を軽減し、擁壁の崩壊を防ぐために水抜穴は不可欠です。この基準数値「2m2」を「3m2」や「5m2」に変えてくるのは、宅地造成の問題における最もポピュラーなひっかけです。「水抜穴はニコ(2個)ニコ」と覚えましょう。
2. 設計者の資格が必要な規模
大規模な工事には専門知識が必要です。面積が1,500m2を超える場合、あるいは擁壁の高さが5mを超える場合などの設計は、有資格者(技術士や1級建築士など)が行わなければなりません。
3. 排水施設の除却と届出
許可を受けた工事以外で、排水施設を「除却(取り壊し)」する場合は届出が必要です。盛土規制法では原則として「14日前」までの届出が求められます。設問①のような「7日前」という記述は、他の法令(建設リサイクル法等)の届出期限と混同させようとする意図があります。
この記事が、皆さんの1級建築施工管理技士試験対策のお役に立てば幸いです。法改正(旧宅地造成等規制法から盛土規制法へ)に伴い、目的が「宅地」だけでなく「森林や農地」にも広がっていますが、基本的な技術基準の数値は引き続き重要です!
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