令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 過去問解説
目次
1級建築施工管理技士 過去問解説|分野:法規(労働安全衛生法:安全衛生管理体制)
1級建築施工管理技士の「法規」において、安全衛生管理体制は、事業場の規模(人数)によって「誰を選任すべきか」を問う問題が頻出です。特に「10人以上」「50人以上」といった区切りの数値と、主語が「特定元方事業者」なのか「事業者」なのかを正確に見極める必要があります。
一級建築施工管理技士過去問(安全衛生管理体制)
建設業の事業場における安全衛生管理体制に関する記述として、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。
- 事業者は、常時10人の労働者を使用する事業場では、安全衛生推進者を選任しなければならない。
- 事業者は、常時50人の労働者を使用する事業場では、産業医を選任しなければならない。
- 事業者は、統括安全衛生責任者を選任すべきときは、同時に安全衛生責任者を選任しなければならない。
- 事業者は、産業医から勧告を受けたときは、衛生委員会又は安全衛生委員会にその内容等を報告しなければならない。
解答と解説のテーブル
| 問題 | 正解 | 解説 |
|---|---|---|
| 管理体制 | 3 | 統括安全衛生責任者を選任するのは「特定元方事業者」であり、安全衛生責任者を選任するのは「関係請負人(下請け)」です。一人の事業者が同時に選任するものではないため、誤りです。 |
頻出ポイントのテーブル(選任基準のまとめ)一級建築施工管理技士マンガ解説

事業場の人数によって変わる選任義務を整理しました。
| 常時使用人数 | 選任・設置義務 | 対象・備考 |
|---|---|---|
| 10人以上50人未満 | 安全衛生推進者 | 建設業、製造業など |
| 50人以上 | 産業医・衛生管理者 | 安全委員会、衛生委員会の設置も必要 |
| 100人以上 | 総括安全衛生管理者 | 建設業の場合の基準(他業種は異なる) |
ひっかけ対策解説
1. 統括と責任者の「主語」の違い
混同しやすいのが「統括安全衛生責任者」と「安全衛生責任者」です。
- 統括安全衛生責任者:元請け(特定元方事業者)が選任。現場全体をまとめるリーダー。
- 安全衛生責任者:下請け(関係請負人)が選任。元請けとの連絡調整役。
2. 人数による選任義務の「マジックナンバー」
10人以上で「推進者」、50人以上で「産業医・委員会」という区切りは、安全管理の基本です。1級試験ではこの数字を「20人以上」「30人以上」などと変えてくるため、建設業における基準を正確に覚えましょう。
3. 産業医の勧告への対応
産業医の権限は近年強化されています。産業医から健康確保のアドバイス(勧告)があった場合、事業者はそれを放置せず、安全衛生委員会等で報告する義務があります。これは改正事項に関連する重要ポイントです。
この記事が、皆さんの1級建築施工管理技士試験対策のお役に立てば幸いです。労働安全衛生法の管理体制図を頭に描きながら、誰が誰に対して責任を持つのかを理解しましょう!