令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 過去問解説
1級建築施工管理技士 過去問解説|分野:法規(建設業法:請負契約・現場管理)
1級建築施工管理技士の「法規」において、建設業法に基づく請負契約のルールは非常に重要です。契約書に記載すべき事項や、一括下請負(丸投げ)の禁止、現場代理人の役割など、実務に即した内容が問われます。特に「現場代理人」と「主任技術者・監理技術者」の違いを明確にしましょう。
一級建築施工管理技士(請負契約に関する事項)
請負契約に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。
- 注文者は、施工につき著しく不適当と認められる下請負人があるときは、あらかじめ書面による承諾を得て選定した場合を除き、その変更を請求することができる。
- 建設業者は、共同住宅を新築する建設工事を請け負った場合、いかなる方法をもってするかを問わず、一括して他人に請け負わせてはならない。
- 請負契約の当事者は、遅延利息、違約金その他の損害金に関する事項を書面に記載しなければならない。
- 請負人は、工事現場に現場代理人を置く場合、注文者の承諾を得なければならない。
一級建築施工管理技士解答と解説のテーブル
| 問題 | 正解 | 解説 |
|---|---|---|
| 請負契約 | 4 | 現場代理人を置くかどうかは施工者の任意(契約によります)であり、置く場合に注文者の承諾は不要です。ただし、置く場合は注文者に対して「氏名」と「権限」を書面で通知しなければなりません。 |
頻出ポイントのテーブル(現場代理人の通知事項)

試験でよく狙われる現場代理人に関する義務を整理しました。
| 項目 | ルール | 注意点 |
|---|---|---|
| 選任の承諾 | 不要 | 注文者の許可はいらない(通知でOK) |
| 通知内容 | 氏名 及び 権限 | 書面による通知が必要 |
| 一括下請負の禁止 | 原則禁止 | 共同住宅などは承諾があっても禁止 |
| 書面記載事項 | 損害金、紛争解決等 | 全16項目の記載義務がある |
ひっかけ対策解説
1. 「承諾」か「通知」かの違い
現場代理人を置く際、注文者に必要なのは「通知」であって「承諾」ではありません。一方で、一括下請負(丸投げ)を民間工事で行う場合は注文者の「承諾」が必要(ただし公共工事や共同住宅は承諾があっても禁止)といった、承諾・通知の使い分けがひっかけの定番です。
2. 一括下請負(丸投げ)の絶対禁止
建設業法上、一括下請負は原則禁止ですが、公共工事以外の民間工事で、かつ注文者の書面による承諾がある場合は例外的に認められます。しかし、共同住宅を新築する工事などは、承諾があっても一括下請負は一切禁止です。設問②はこの厳しいルールを問うています。
3. 契約書への記載義務(法19条)
建設工事の請負契約書には、工事内容や工期だけでなく、「損害金・違約金」「工事の変更・中断」「紛争の解決方法」など、トラブル時の対応についても必ず記載しなければなりません。「記載することができる(任意)」ではなく「しなければならない(義務)」である点に注意しましょう。
この記事が、皆さんの1級建築施工管理技士試験対策のお役に立てば幸いです。建設業法は「誰を守るための法律か」を意識すると、ルールの厳しさが納得しやすくなります!
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