令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 過去問解説
目次
1級建築施工管理技士 過去問解説|分野:法規(労働安全衛生法)
1級建築施工管理技士の「法規」において、労働安全衛生法の「事業者の措置」は頻出項目です。特に「特定元方事業者」と「事業者」それぞれの義務の違いや、点検のタイミングに関する「ひっかけ」に注意が必要です。
労働安全衛生法:事業者の措置
事業者又は特定元方事業者の講ずべき措置に関する記述として、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。
- 特定元方事業者は、特定元方事業者及びすべての関係請負人が参加する協議組織を設置し、会議を定期的に開催しなければならない。
- 事業者は、つり足場における作業を行うときは、その日の作業を開始する前に、脚部の沈下及び滑動の状態について点検を行わなければならない。
- 事業者は、高さが2m以上の箇所で作業を行う場合、作業に従事する労働者が墜落するおそれのあるときは、作業床を設けなければならない。
- 特定元方事業者は、作業場所の巡視を、毎作業日に少なくとも1回行わなければならない。
解答と解説のテーブル
| 問題 | 正解 | 解説 |
|---|---|---|
| 安衛法 | 2 | つり足場には「脚部」がないため、脚部の沈下点検は不要です。この点検義務は「組立てによる足場」(枠組足場や単管足場など)の規定です。 |
頻出ポイントのテーブル(点検・巡視の基準)

特定元方事業者と事業者の役割、点検内容を整理しましょう。
| 対象 | 義務の内容 | 頻度・条件 |
|---|---|---|
| 特定元方事業者 | 作業場所の巡視 | 毎作業日に少なくとも1回 |
| 特定元方事業者 | 協議組織の設置・運営 | 定期的に開催 |
| 事業者(足場) | 作業開始前の点検 | その日の作業を開始する前 |
| 事業者(作業床) | 作業床の設置 | 高さ2m以上で墜落の恐れがある時 |
ひっかけ対策解説

1. 足場の種類による点検項目の違い
今回の正解のポイントは「つり足場」という言葉です。つり足場は上から吊るされているため、「脚部の沈下や滑動」という概念がありません。一方、地面に接する通常の足場(枠組・単管など)では、脚部の点検が必須となります。
2. 特定元方事業者の「巡視」頻度
特定元方事業者の巡視は「毎作業日に少なくとも1回」です。「週に1回」や「適宜」といった選択肢でひっかけてくることが多いので、毎日のルーティンであることを覚えておきましょう。
3. 作業床の設置高さ
原則として2m以上の箇所では作業床を設ける義務があります。この「2m」という数値は足場関連の法律で非常によく出る基準値です。
労働安全衛生法は、実務にも直結する重要な分野です。主語が「事業者」なのか「特定元方事業者」なのかを常に確認する癖をつけましょう!
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