この記事では、建設キャリアアップシステムにおける電気工事職人の能力評価基準と電気工事職人として登録基幹技能者になる方法を解説していきたいと思います。
今回はキャリアアップのロードマップにもなる建設キャリアアップシステムの能力評価基準を使い、電気工事職人としてレベルアップする方法と、上級職人に位置づけられる電気工事職人としての登録基幹技能者になる方法を解説していきたいと思います。
建設キャリアアップシステムとは、インターネットサイトとICカードを利用して現場入場時にICカードを端末にチェックさせ、建設業で従事する労働者の入場管理からその方の資格情報や従事者記録を蓄積していき、その情報から、事業者の会社情報や社会保険の加入状況等を見える化していくシステムのことです。
現在、建設キャリアアップシステムは大手ゼネコンやサブコンでは導入が始まっており、今後民間のハウスメーカーでも導入が検討されています。
公共工事では既に必須になっており、今後この仕組みは全国に普及していく予定です。
このブログは他にもこのようなことがまとめてあります。合わせて気になる記事を確認してみてください。全体を確認するにはこちら
- 1 建設キャリアアップシステム:電気工事職人の能力評価基準
- 2 建設キャリアアップシステム:電気工事職人は転職可能?
- 3 合わせて取得したい施工管理技士資格
- 4 建設キャリアアップシステムCCUS料金や申込み先は
- 5 まとめ
建設キャリアアップシステム:電気工事職人の能力評価基準

建設キャリアアップシステムの能力評価制度は、建設技能者のレベルを経験・知識・技能・マネジメント能力の評価に基づき、4段階のランクで評価されたものとなっています。
4段階のランクとは、初級技能者からベテラン技能者へとランク分けされており、そのランク分けされたカードが職人さんごとに与えられます。
各レベルの目安としては、
- レベル1:ホワイトカードの初級技能者
- レベル2:ブルーカードの中堅技能者
- レベル3:シルバーカードの職長として現場に従事できる技能者
- レベル4:ゴールドカードの高度なマネジメント能力を有する技能者(登録基幹技能者など)
各職種により、レベル1~4の取得に必要な条件が異なります。
建設キャリアアップシステム:能力評価/電気工 レベル4

就業日数が、電気工事職人としての現場経験が10年(2150日)と、職長として3年(645日)の経験を積んだベテラン職人が該当になります。
また、以下に定めるいずれか1つ資格を保有していること、レベル2・3の条件を満たす資格を取得していることが必要です。
- 登録電気工事基幹技能者
- 優秀施工者国土交通大臣顕彰(建設マスター)
- 卓越した技能者(現代の名工)
建設キャリアアップシステム:電気工事職人は転職可能?
資格取得したらやはり単価と給与はベースアップしたいところですよね。でも以前は経験は一緒に働いた人しかわかりません。それが建設キャリアアップでは明確になりますね
筆者も実際3回も転職しています。
ただ、なかなか転職サイトをみても建設業に特化した求人が少ないのが事実です。
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登録電気工事基幹技能者 とは?
登録基幹技能者制度は、平成20年4月1日から建設業法施行規則に登録講習制度として位置付けられる資格制度です。
同日以降に国土交通大臣に登録をした機関が実施する登録電気工事基幹技能者講習を修了した者は、新たに経営事項審査で加点評価される資格となります。
事業者側にメリットがあるのはもちろんのこと、技能者自身もプロフェッショナル性のある職人と認められるだけでなく、現場での処遇改善や大きな建設現場の管理も行うことができるメリットがあります。
登録電気工事基幹技能者講習修了証が交付されるようになるには、「登録電気工事基幹技能者」修了証の取得には「特例講習」、または「認定講習」を受講する必要があります。
登録電気工事基幹技能者 認定講習
受講には、下記の実務経験が必要となります。
- 電気工事(電気通信工事)の経験10年以上
- 第1種電気工事士資格取得後、5年以上
- 職長教育修了証取得後、職長経験3年以上
認定講習は、年1回、2日間行われます。
2日目の講習修了後、試験が実施され、合格すると登録基幹技能者の資格を取得することができます。
以下のサイトは登録基幹技能者に関する講習概要等が掲載されているので、是非ご覧ください。
電気職人の腰道具と中身で重要なアイテムは?
一番道具箱や腰袋から出てくるのはテスターですが、測定器には電圧、電流、抵抗を測定する回路計(テスタ)をはじめ、電線相互間などの絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗計、接地抵抗を測定する接地抵抗計、負荷電流と漏れ電流を測定するクランプメータなどがあり、計測する用途によって計器を使い分けます。
テスターは、電子機器や電気回路の点検や保守管理で電気的な量を測定するために使用する計測器です。
電気屋は、ストリッパーという工具で、ケーブルを剥いてコンセントや照明に電気の線を差しこんで配線を向く道具ですね。銅線線をつなぎ器具が明かりがつくように、配線していきます。その際にストリッパーで少し線から銅線をむきます。中には太いケーブルでは電工ナイフ(電気屋の為のカッターナイフも持っています。)
電気工事:CCUS能力評価 レベル3

レベル3の基準を満たすには、就業日数と保有資格以外に前提として、
第一種電気工事士免状取得者をしている人がレベル3の評価を受けられる対象となります。
就業日数が、5年(1075日)と職長又は班長として1年(215日)の経験が必要になります。
また、それぞれ指定する就業日数を満たしたうえで、下記のいずれかの資格を取得していることが求められます。
- 第一種電気工事士試験合格者で認定電気工事従事者(就業日数1,505日(7年)以上)
- 青年優秀施工者土地・建物産業局長顕彰者(建設ジュニアマスター)で第二種電気工事士免状取得者(就業日数1,505日(7年)以上)
- 第二種電気工事士免状取得者で認定電気工事従事者(就業日数2,150日(10年)以上)
さらに、レベル2の基準に示す保有資格取得していることも条件になります。
認定電気工事従事者とは?
住宅・工場・ビル等の電気設備では、工事段階で不完全な施工をすると感電・火災等の思わぬ事故が発生する危険性があります。
経済産業省では、こうした電気工事の欠陥による災害を防止することを目的として、自家用電気工作物のうち簡易な電気工事については認定電気工事従事者の認定資格が取得できるよう定められています。
この資格が必要になるのは、電圧600V以下で使用する自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備)の工事なります。
認定電気従事者になる為の資格要件
- 第一種電気工事士試験に合格した者
- 第二種電気工事士免状交付を受けた後、軽微な工事、特殊電気工事、電圧50,000ボルト以上で使用する架空電線路に係る工事及び保安通信設備に係る工事以外の工事に関し3年以上の実務経験を有し、又は経済産業大臣が定める簡易電気工事に関する講習(認定電気工事従事者認定講習)の課程を修了した者
- 電気主任技術者、電気事業主任技術者であって免状交付後3年以上の実務経験があり、又は認定電気工事従事者認定講習の課程を修了した者
- その他同等以上の知識及び技能を有していると経済産業大臣が認定した者
詳しい試験内容等については、以下の実施しているHPからご覧ください。
第一種電気工事士 定期講習は、25年以上の実績を持つ一般財団法人 電気工事技術講習センターへ。…
では、少し長くなってきましたので次のページでレベル2を説明していきたいと思いますので是非チェックしてみてください。
建設キャリアアップシステム:電気工 レベル2

レベル2の判定を受けるためには、就業日数3年(645日)の経験と以下に定めているどちらか1つの資格が必要です。
- 第一種電気工事士試験合格者
- 第二種電気工事士免状取得者
第一種電気工事士とは?
600V以下で受電している一般用電気工作物の電気工事に加え、工場など高圧以上で受電している自家用電気工作物のうち、最大電力500kW未満の需要設備の電気工事が行うことができる資格です。
そのため、第二種よりも仕事の範囲が広がります。
第二種電気工事士とは?
住宅や店舗など600V以下で受電する設備の新築・増改築時に、配線図どおりに屋内配線、コンセントの設置、アース施工などを行う専門技術者のことです。
第二種、第一種に関わらず受験資格が必要ありません。
また、年齢制限もないため何歳でも受験することが可能です。
是非、下の実施団体HPで電気工事士の資格を取得しておくと、電気工事にこれから携わっていくうえでとても役立つ資格なので是非資格取得にチャレンジしてみてください。
1級・2級施工管理技士〔建築・土木・電気工事・管工事・電気通信工事〕を始めとした資格試験の合格をめざすならCIC日本建設…
建設キャリアアップシステム:電気工レベル1

建設キャリアアップシステムに技能者登録され、かつ、レベル2から4までの判定を受けていない技能者で、まだ経験をこれから積む人や、判定を受けて無い人はレベル1になります。
自分のスキルアップと生活をアップさせるには?
建設業で若いことは現場に夢中ですよね。でもスキルアップも当然必要ですが自分の生活をアップするも大切です
そのために必要な5つ
その①:自分の生活を磨くスキルアップ:体つくり
現場で動くのと運動で使う筋肉は違いますよね。更に体を作りこむのもあり
その②:自分の生活を磨くスキルアップ:旅行
現場やってると現場に夢中になって家庭と向き合わない・時間が取れない現場も都合よく合わせてくれない。
あそこに行きたいと思うなら早めにいくのがおススメですね
その③:自分の生活を磨くスキルアップ:彼女をつくる
一番は彼女も作るのも大変だし携帯で探してみるのも今の時代にあっているのでおススメですね。
仕事ではネジを外したり、器具を固定するのに頻繁にドライバーを使います。
優しく締めないとネジの十字やマイナスになっている部分を痛めないように、手で優しく強く締めて行きますが、当然ながらプロなので電気が誤った流れても大丈夫な防護として絶縁ドライバーを使用してます。
その中で、ベッセル(VESSEL)は簡単に締め付け出来るのでおススメ
あとは、ビニールテープをいつも持ち歩いてますが、このビニールテープは特殊で、器具と電線を固定したあと、ストリッパーで剥いた際に、電線に隙間等や隙間から湿気が入らないように、テープを巻き付けたあと、自然と一体化になる自己融着テープというもので、ビニールとは違う特殊なテープで下処理と電線防護を行います。
電柱や高圧電線になれば、更に絶縁性が高い手袋や工具など、電気屋さんの種類によっても違ってきます。
他にも、こうした道具が電気工事職人として必要となるとともに、それぞれの道具知識が必要となります。
合わせて取得したい施工管理技士資格
やはり施工管理技士の資格取得もしておきたいものです。
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建設キャリアアップシステムCCUS料金や申込み先は
建設キャリアアップを運用している建設業振興基金の建設キャリアアップのHPは以下の通りです。
建設キャリアアップシステム:電気工事/申し込み
建設キャリアシステム:電気工事/事業者登録
建設キャリアアップ 電気工事 技能者登録
申請の書類やQ&A等が記載されておりますのでご活用下さい。
建設キャリアアップシステム:運営団体はどこ?
このキャリアアップシステムの電気工事分野の運営団体は一般社団法人日本電設工業協会になります。
社団法人は会長職、副会長職を関電工、日本電設工業、ユアテック、トーエネック、きんでん、九電工、住友電設と名だたる大手の電力会社の社長や会長が社団を兼務しています。怪しい感じは致します。下記をクリックすると関電工の闇がわかります。
電気工事はサブコン的で独占的な世界です。
【NHK】関西電力の経営幹部ら20人が、福井県高浜町の元助役・森山栄治氏から、多額の金品を受け取っていた問題。調査報告書…
まとめ
今回は、建設キャリアアップシステムにおける電気工事職人としてレベルアップするための能力評価基準をそれぞれ解説していきました。
- レベル4
- 就業日数:10年(2150日)と職長経験3年(645日)の経験
- 保有資格:登録電気工事基幹技能者・優秀施工者国土交通大臣顕彰(建設マスター)・卓越した技能者(現代の名工)のいずれかの資格を取得。また、レベル2・3の条件を満たす資格を取得しておく
- レベル3
- 就業日数:5年(1075日)と職長又は班長として 1年(215日)の経験
- 保有資格:第一種電気工事士試験合格者で認定電気工事従事者(就業日数1,505日(7年)以上)・青年優秀施工者土地・建物産業局長顕彰者(建設ジュニアマスター)で第二種電気工事士免状取得者(就業日数1,505日(7年)以上)・第二種電気工事士免状取得者で認定電気工事従事者(就業日数2,150日(10年)以上)の資格を取得。また、レベル2の条件を満たす資格を取得
- 前提条件:第一種電気工事士免状取得者をしている人
- レベル2
- 就業日数:現場経験数3年(430日)の経験
- 保有資格:第一種電気工事士試験合格者、もしくは第二種電気工事士免状取得者の資格を取得。
- 登録型枠大工基幹技能者
- 受講条件
- 電気工事(電気通信工事)の経験10年以上・第1種電気工事士資格取得後、5年以上・職長教育修了証取得後、職長経験3年以上
- 特別講習と修了試験を受験して合格後、資格取得
- 受講条件
- 型枠大工優秀施工者国土交通大臣顕彰
- 受験資格
- 年齢40歳以上60歳以下の者 ・現場業務の従事期間が20年以上の者 ・無事故期間が3年以上である者 など が対象
- 技術·技能が優秀であること・工事施工の合理化等に貢献していること・後進の指導育成に努めていること・安全·衛生の向上に貢献していること・他の建設現場従業者の模範となっていること
- 受験資格
- 認定電気工事従事者について
- 資格概要:電圧600V以下で使用する自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備)の工事を行う際に必要な資格
- 資格要件:
- 第一種電気工事士試験に合格した者
- 第二種電気工事士免状交付を受けた後、軽微な工事、特殊電気工事、電圧50,000ボルト以上で使用する架空電線路に係る工事及び保安通信設備に係る工事以外の工事に関し3年以上の実務経験を有し、又は経済産業大臣が定める簡易電気工事に関する講習(認定電気工事従事者認定講習)の課程を修了した者
- 電気主任技術者、電気事業主任技術者であって免状交付後3年以上の実務経験があり、又は認定電気工事従事者認定講習の課程を修了した者
- その他同等以上の知識及び技能を有していると経済産業大臣が認定した者
- 電気工事士(第1種・第2種)
- 第1種:「第一種電気工事士」
- 600V以下で受電している一般用電気工作物の電気工事に加え、工場など高圧以上で受電している自家用電気工作物のうち、最大電力500kW未満の需要設備の電気工事が行うことができる資格
- 第2種:「第2種電気工事士」
- 住宅や店舗など600V以下で受電する設備の新築・増改築時に、配線図どおりに屋内配線、コンセントの設置、アース施工などを行う専門技術者
- ※共に受験資格・年齢制限なし
- 第1種:「第一種電気工事士」
電気工事はライフラインの一つとされる「電気」を扱う仕事です。
その為建設業界の中でも重要性が高く、またレベルの高い仕事を求められる職種でもあります。
能力評価基準があがるにつれ、多くの資格を必要とし、その都度勉強をしていく必要があります。
普段の業務との両立はなかなか難しいですが、是非電気工事士としてレベルアップすることに挑戦してみてください。