一級建築士・二級建築士の学科試験で頻出!RC造「スラブと壁の配筋ルール」をわかりやすい図解でマスターする覚え方
鉄筋コンクリート(RC)造の設計・施工において、柱や梁と同じくらい出題頻度が高いのが「スラブ(床スラブ)」と「壁(耐震壁など)」の配筋ルールです。「どっちの方向に太い鉄筋を入れるの?」「間隔(ピッチ)は何ミリ?」といった具体的な数値やルールが、一級・二級の学科試験でダイレクトに問われます。
この記事で学べること
- スラブの「短辺方向」と「長辺方向」で異なる鉄筋の役割
- 壁の厚さに応じて切り替わる「単筋」と「複筋(ダブル配筋)」の基準
- 一級・二級の学科試験(構造・施工)で狙われやすい数値の覚え方
一級建築士・二級建築士の学科試験における出題傾向
本単元は、一級建築士および二級建築士の学科試験において、構造・施工の両科目で非常に「よく出る(共通単元)」知識です。特に「短辺方向の鉄筋を主筋とする」という原則や、コンクリートのひび割れを防ぐための最小鉄筋比、配筋間隔の限界値などは、数字を入れ替えた引っ掛け問題の定番となっています。
この記事の読み方
この記事では、ヘルメットをかぶったネコマル特製の「1枚完結図解」を見るだけで、公式や要点の意味が直感的にイメージできるため、文字を追うだけで自然と構造アレルギーが消えていきます!
現場の感覚と学科試験のギャップ!「スラブと壁」の配筋重要ルール

現場の感覚では「床も壁も、格子状に綺麗に鉄筋が並んでいれば強そうだ」と大まかに捉えがちですが、学科試験では「どちらの方向が荷重を負担しているか」という構造の本質を突いた明確な判断が正解の鍵になります。ここを取り違えると確実に落とされるため注意が必要です。
例えば、長方形のスラブに上から荷重がかかったとき、床は「短い方向(短辺方向)」に大きくたわもうとします。そのため、荷重を支えるためのメインの鉄筋(主筋)は、必ず短辺方向に配置しなければなりません。長辺方向に入れる鉄筋は、荷重を分散させたりひび割れを抑えたりするための「配力筋」という扱いになります。ネコマルも「短い方が踏ん張りが効くから、主筋は短辺方向に並べるんだにゃ!」と納得の表情です。
これだけは暗記!スラブと壁の絶対ルールまとめ
試験に出る重要な仕様と数値をコンパクトに整理しました。
1. スラブ(床)の配筋ルール
- 主筋の位置: 引張力の大きくなる「短辺方向」に主筋を配置する。
- 鉄筋量(スラブ全厚に対して): コンクリート全断面に対する温度ばらつき等のひび割れ防止も含め、鉄筋比は0.2%以上とする。
- 配筋間隔(ピッチ): 力がかかる中央部は200mm以下(短辺方向)、周辺部は300mm以下など、細かく入れる必要がある。
2. 壁の配筋ルール
- 複筋(ダブル配筋)の基準: 壁の厚さが150mm以上(耐震壁の場合は特に重要)となる場合は、鉄筋を格子状に2列に並べる「複筋」とするのが原則。
- 開口部の補強: 壁に窓や出入口などの開口部がある場合、その四隅(コーナー)はひび割れが集中しやすいため、斜め筋などを用いて確実に補強する。
過去問に挑戦!一級建築士・二級建築士の学科試験レベルの演習問題
それでは、実際の学科試験のレベルに合わせた演習問題に挑戦してみましょう。二級出題度「よく出る」に合わせ、二級レベルと一級レベルを1問ずつ用意しました。
【第1問:二級建築士レベル】
鉄筋コンクリート構造における部材の配筋に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 長方形スラブにおいて、上部からの荷重による曲げモーメントは一般に長辺方向よりも短辺方向のほうが大きくなるため、短辺方向に主筋を配置した。
2. 耐震壁の壁厚を180mmとしたので、壁筋を縦横ともに複筋(ダブル配筋)とした。
3. スラブのコンクリート全断面に対する引張鉄筋比の最小限度は、構造耐力上の安全性を考慮して0.5%とした。
4. 壁に設けた出入口開口部の四隅に、ひび割れ発生を防止するための補強筋を配置した。
【第1問の解答・解説】
正解は「3」です。
- 選択肢1、2、4はすべて上述したルールの通り、正しい記述です。壁厚180mmは150mm以上なので複筋で正解です。
- 選択肢3:不適当。 構造規定において、スラブのコンクリート全断面に対する鉄筋比(最小鉄筋比)の制限は一般に0.2%以上と定められています。「0.5%」という数値は大きすぎ、誤りです。ネコマルも「0.2%という数字は、構造の基本問題でよく狙われるから絶対に覚えるにゃ!」と注意を促しています。
【第2問:一級建築士レベル】
鉄筋コンクリート構造の各部材の設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1. 四辺固定の長方形床スラブの設計において、短辺方向の設計曲げモーメントを、長辺方向の設計曲げモーメントよりも大きく算定した。
2. 床スラブの最大曲げモーメントを受ける部分における鉄筋の間隔(ピッチ)は、短辺方向において200mm以下、かつ、スラブ厚さの3倍以下とした。
3. 耐震壁のせん断力を負担する壁筋の最小鉄筋比は、縦方向・横方向ともにそれぞれ0.25%以上としなければならない。
4. 厚さ120mmの非耐震壁(雑壁)を設計するに当たり、構造耐力上主要な部分ではないため、壁筋は単筋(1列配筋)とすることはできない。
【第2問の解答・解説】
正解は「4」です。
- 選択肢1、2、3は一級建築士の構造で頻出の、極めて重要な正しい記述です(耐震壁の壁筋比0.25%以上も必須知識です)。
- 選択肢4:不適当。 原則として壁厚が150mm以上の場合に複筋(ダブル配筋)とします。本肢の壁は「厚さ120mm」であり、さらに構造耐力上主要でない「非耐震壁(雑壁)」であるため、わざわざ複筋にする必要はなく、単筋(1列配筋)とすることができます。「単筋とすることはできない」としている本肢が誤りです。実務の経済性と試験のルールの両方を理解しているかを問う良問です。
まとめ:スラブは「短辺方向」、壁は「150mmで複筋」を脳内にインプット!
RC造のスラブと壁の配筋ルール、整理できましたでしょうか?「床は短い方向にメインの鉄筋(主筋)を入れる」「壁の厚みが150mmを超えたらダブル(複筋)でガッチリ組む」という2大原則を覚えておくだけで、学科試験の引っ掛け問題の多くを瞬時に見抜くことができます。
ネコマルの可愛い図解のレイアウトを頭の中に写真のように保存して、本試験でも迷わず正解を選び抜きましょうにゃ!
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