一級建築士・二級建築士の学科試験で必須の「構造力学・支持条件(ローラー・ピン・固定端)」をわかりやすい覚え方でマスターする!
建築士の学科試験の構造力学において、問題の図の端っこに必ず描かれている「三角マークに丸がついた記号」や「カチコチの斜線マーク」。これらは「支持条件(支点)」と呼ばれ、建物が地面や他の部材とどのように繋がっているかを表す超重要ルールです。
この記事では、以下のステップで確実に得点源にする知識を学びます。
- ローラー(移動端)・ピン(回転端)・固定端の「動けること」と「動けないこと」の違い
- それぞれの支持条件に発生する「反力の数」の最もシンプルな覚え方
- 学科試験で確実に加点するための、支持条件が絡む構造文章題の対策
【一級建築士・二級建築士の学科試験における出題傾向】
一級建築士・二級建築士の学科試験において、この単元は「よく出る(共通単元)」です。反力を求める計算問題のスタートラインとして絶対に理解していなければならないだけでなく、構造文章題(各種構造の性質や力学の基本)において「ピン接合と固定接合による変形の違い」や「応力の伝わり方」として直接言葉で問われるため、丸暗記ではなく仕組みの理解が必須となります。
この記事の読み方:ネコマル特製・1枚完結図解を見るだけで、公式・要点の意味が直感的にイメージできるため、暗記に頼らずスラスラと計算の仕組みが頭に入ってきます!
構造力学の一級建築士・二級建築士の学科試験における覚え方と「支持条件(ローラー・ピン・固定端)」の過去問攻略の基本
まずは根本の仕組みから丁寧に整理します。難しい式を使わず、図解イメージで理解できるように分解すると…

支持条件(支点)を理解する最大のコツは、**「どっちの方向に動けないか」**を見極めることです。建物に力がかかったとき、その場所が「動けない方向」に対してだけ、抵抗して押し返す力(=反力)が発生します。逆に言えば、「自由に動ける(回れる)方向」には反力は絶対に生まれません。
試験に出る3つの支点を、ネコマルの図解イメージに沿って完全に整理しましょう!
1. ローラー支点(移動端)
記号:三角形の下に丸(車輪)がついている、または床から少し浮いた線の上に載っている形状です。
- 状態: スケートボードに乗っている状態です。横(X方向)にはスイスイ動けますし、その場でクルクル回転(モーメント)もできます。ただし、床にめり込む(Y方向)ことだけはできません。
- 動けない方向: 縦方向(Y方向)のみ
- 発生する反力: 1個(鉛直反力のみ)
2. ピン支点(回転端)
記号:三角形が地面にガッチリくっついている形状です。
- 状態: ドアの蝶番(ちょうつがい)や、コンパスの針を刺した状態です。その場でクルクル回る(回転・モーメント)ことは自由ですが、縦にも横にも引っ張っても一切動きません。
- 動けない方向: 縦方向(Y方向) + 横方向(X方向)
- 発生する反力: 2個(鉛直反力 + 水平反力)
3. 固定端
記号:壁や地面から部材が直接生えていて、根元に斜線(ハッチング)が描かれている形状です。
- 状態: コンクリートの床に柱の根元がガッチリ埋め込まれている状態です。縦にも横にも動けないのはもちろん、回ろうとすること(回転・モーメント)すら完全にブロックされます。
- 動けない方向: 縦方向(Y方向) + 横方向(X方向) + 回転方向(モーメント)
- 発生する反力: 3個(鉛直反力 + 水平反力 + 回転モーメント反力)
★超シンプルな覚え方:反力の数は「1・2・3」の順番!
・ローラー(車輪あり) = 反力 1個
・ピン(車輪なし) = 反力 2個
・固定端(ガチガチ) = 反力 3個
この基本を頭に叩き込んでおけば、反力計算の条件式を立てるときに「あれ?ここにモーメント反力ってあったっけ?」と迷うことがなくなりますにゃ!
過去問にチャレンジ!一級建築士・二級建築士学科試験の「構造力学・支持条件(ローラー・ピン・固定端)」演習問題
それでは、実際の試験でどのように出題されるか、過去問をベースにした問題に挑戦してみましょう。今回は「よく出る」の共通単元ですので、二級レベル1問、一級レベル1問の計2問を用意しました。ネコマルと一緒に構造の本質を見抜くんだにゃ!
【第1問:二級建築士レベル】
構造力学における構造物の支点及び節点に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ローラー支点(移動端)は、回転及び支承面に平行な方向の移動は自由であるが、支承面に垂直な方向の移動は拘束されている。
- ピン支点(回転端)は、回転は自由であるが、水平方向及び鉛直方向の移動は拘束されている。
- 固定端は、水平方向の移動、鉛直方向の移動、及び回転のすべてが拘束されている。
- ピン接合(滑節)された節点においては、その節点に集まる部材相互の角度は荷重が作用しても変化しない。
【第2問:一級建築士レベル】
図のような、ピン支点(A点)とローラー支点(B点)で支持されたスパン6mの単純梁において、C点に斜め45度の方向から荷重Pが作用した。このとき、各支点に生じる反力の組み合わせとして、最も適当なものはどれか。ただし、A点における水平反力を H_A、鉛直反力を V_A、B点における鉛直反力を V_B とする。
- H_A = 0、V_A = 0、V_B = 0
- H_A は発生するが、B点には水平反力 H_B は発生しない(H_B = 0)。
- B点にはローラー支点であるが、斜め荷重によって水平反力 H_B が発生する。
- A点、B点の両方に、回転を拘束するモーメント反力 M_A、M_B が発生する。
解答とわかりやすい解説
【第1問の解答】
正解は 4 です。(最も不適当なものを選びます)
【解説】
選択肢1、2、3はすべて先ほど整理した通りの正しい記述です。「拘束されている」というのは「動けない」という意味なので、そのまま反力の発生条件に直結します。
誤っているのは選択肢4です。ピン接合(滑節)は「回転が自由」な接合部です。そのため、上から荷重が作用して梁が変形したとき、部材同士の角度はスルスルと「変化します(自由に回る)」。荷重が作用しても角度が変化しない(直角を保ったまま変形する)のは、ガッチリ接合された「剛接合(ラーメン構造など)」の特徴です。ネコマルがコンパスの針で回っていたイメージを思い出せば一発で見抜けますにゃ!
【第2問の解答】
正解は 2 です。
【解説】
斜めから力Pが作用すると、梁を「横に押す力(水平成分)」と「下に押す力(鉛直成分)」が同時に発生します。
・A点(ピン支点): 横移動も縦移動もできないため、斜めの荷重をガッチリ受け止めるために水平反力 H_A と鉛直反力 V_A の両方が発生します。
・B点(ローラー支点): ローラーが付いているため、横に押されるとスイスイ動いて逃げてしまいます。動ける方向には抵抗できないので、B点には水平反力 H_B は絶対に発生しません(H_B = 0)。したがって選択肢2が正しいです。
ちなみに、A点もB点も「回転は自由(ピン・ローラー)」なので、回転を止めるモーメント反力はどちらも発生しません(M_A = M_B = 0)。よって選択肢4も誤りです。
まとめ:一級・二級建築士合格に向けた支持条件の覚え方
構造力学のすべてのスタートラインである「支持条件(ローラー・ピン・固定端)」の違いはバッチリ整理できたでしょうか?
「車輪つきのローラーは1個、車輪なしのピンは2個、ガチガチの固定端は3個」という反力の数を頭に入れておけば、これから学ぶすべての計算問題で迷わなくなります。文章題でも「回転が自由かどうか」という本質がそのまま出題されるので、ネコマルのスケボーやコンパスのイメージを忘れないようにしてくださいにゃ!
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