
この記事では、北海道千歳空港から始まり、札幌市を目指し、最終地点・小樽市へ向かう建築・土木史跡を巡るインフラツーリズム旅を紹介していきたいと思います。
インフラツーリズムとは、インフラ(生活する上で欠かせない施設や道路)を観光する(ツーリズム)、新しい旅の様式です。
通称・インフラ旅では、重機などの建築機械がなかった時代に建設された土木遺跡を巡ることで、普段何気なく使っているインフラがどのように建設されていったのか、どういった工法に基づいて建設されていったのかを知ることを目的としています。
最近では、「ダムカード」や「土木遺産カード」といったインフラツーリズムの人気の伴って様々な関連グッズが作られる等、近年注目されている旅の様式でもあります。
そんなインフラツーリズムから今回は、北海道千歳空港から始まり、札幌・小樽へと巡る土木遺産や建築遺産を観光してきたいと思います。
このブログを見て連絡してきた、練馬の新人保険屋さんの千尋(ちひろ)さん。と言う方がいらっしゃいまして建設業の実態教えて欲しいと言われてブログを一緒にやることになりました。

今回は札幌市を目指し、最終地点・小樽市を紹介します

新人保険屋
いつものように紹介しておきますね。
移動の保険 UGOKUってものがあります。
旅行でも保険は必須。ネット加入できます

インフラツーリズムで各地を観光するにあたり注意していただきたいのが、
インフラツーリズムでは、触らない・見ることを前提で機械や工具がない中でどのように施工したのか?運搬や配送はどうやって行ったかなどを考えて、昔の施工技術や景観を楽しむツアーになります。
景観を踏み荒らさないこと、触らないことを必ず守りましょう。
中には立ち入り禁止になっている場合おあるので、来訪の際は最新の情報を確認しておくようにしましょう。
新千歳へ出発する前は、こうした下のようなサイトを活用して事前に予約しておくと、旅とより楽しめるかと思いますので是非参考にしてみてください。
こうした注意点を守り、土木施工管理技士なら一度は行ってみたい函館からの土木遺跡を実際の旅行ルートを解説していきます。
インフラツーリズム:千歳から札幌・小樽への土木史跡ルート
今回の旅は、新千歳空港から出発し、札幌市を目指し、最終地点である小樽市へと向かうインフラ旅です。
新千歳空港までは、羽田空港からの離着陸になっていますが、実際の発着時刻などは最寄りの交通機関を事前に調べて出発するようにしておきましょう。
新千歳空港から旭川間の移動手段はレンタカーを使用して巡るルートになっています。
他の交通手段を使用する場合は、事前に調べておくようにしましょう。
また、今回の旅は1泊2日の旅になります。
1日目・2日目の午前中は土木・建築史跡を巡り、2日目の午後からは自由観光になります。
では、実際のタイムスケジュールを計画してみましたので、参考にしてみてください。
1日目:インフラ旅~札幌・小樽の土木/建築史跡巡り~

人気スポットの札幌・小樽にはどんな史跡が・・・

いいですね。人気の観光スポットですね
1日目もスケジュールは以下の通りになります。
Time | Schedule |
---|---|
9:00 | 新千歳空港に到着 |
9:30 | レンタカー手配を確認して配車手配 今回は小樽へ向かって往年のインフラツアーを楽しむ |
10:30 | 約1時間で最初の目的地:創成橋へ到着 |
11:00 | 道庁正門前 |
11:30 | ご飯休憩:サッポロビール園へ |
14:00 | 札幌市水道記念館 |
15:00 | 北海道札幌市南区簾舞 藻岩発電所取水堰 |
16:00 | 張碓橋 |
17:00 | 奥沢水源地水道施設 |
18:00 | 小樽市で宿泊とごはん |
1日目のルートはこのようにまわっていきます。
2日目:インフラ旅(小樽の土木遺産巡り)+自由観光

新人保険屋
2日目は小樽で観光の時間もありますね

せっかくの北海道できれば寿司も食べたい
2日目のスケジュールは以下の通りになります。
自由観光については、お土産を買ったり、グルメを堪能するなど自由に散策してみてください。
Time | Schedule |
---|---|
9:00 | ホテルを出発 |
9:30 | 約30分で2日目最初の目的地:小樽港北防波堤に到着 |
10:30 | 小樽港斜路式ケーソン製作ヤード |
11:00 | 新千歳空港へ帰りながら自由観光 |
2日目午前中のルートは以下の通りになります。
では、それぞれ観光する土木遺産を解説していきます。
インフラツーリズム:新千歳空港から札幌・小樽へ土木遺産巡り
新千歳空港に到着しました。
新千歳空港は、1988年に今では当たり前な「24時間運用」を日本で初めて導入した空港でもあります。
隣には、航空自衛隊の基地・滑走路が隣接されている上、共通の誘導路を使用しているので、飛行機の滑走路と共に、航空自衛隊の戦闘機などの離着陸訓練も運が良ければ見ることができます。
また、通常なかなか見られない政府専用機が待機していることもありますので、展望デッキから是非、滑走路を見学してみてください。
名残惜しいですが、新千歳空港を出発して次の目的地である「創成橋」へ向かいましょう。
創成橋
車で約1時間運転するところにあるのが最初の目的地「創成橋」です。

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へぇ 札幌市内にこんなところあるんですね

意外と知らない歴史があるんですよ
創成橋は、札幌市の創成川にかかる、北海道で最古の橋とされています。また、札幌市の東西南北の基点となる橋でもあるため、札幌市の区画は創成橋を中心に区画されている札幌市における重要な橋でもあります。
元々は、開拓使による札幌市建設に伴い、開拓半官:島義勇が橋の東の袂から南北に東創成通(創成川通)、東西に東創成通(南一条通)を設けて碁盤状に区画した際に基準としたことが創成橋が札幌市の基準となったはじまりです。そのため、「札幌開拓の祖」大友亀太郎像や札幌地碑が橋周辺に設置されています。
石造りのアーチ橋になっており、しばしば「札幌の日本橋」と呼ばれることもあります。1866年に現在の区に官営農場を設置する際、大友亀太郎が用水路(大友路)を掘削しました。1869年、この川辺周辺に開拓使官舎が設けられたことに伴い、島義勇が丸太を並べて板を敷いただけの木橋を作りました。
その後1871年、上流担当である吉田茂八が吉田堀等の改修を行うとともにこの木橋の改修も行い、開墾係の「始成橋」という案を基に開拓判官であった岩村通俊が「創成橋」と名付けたことがこの橋の名前の由来です。また、創成橋の下を流れる創成川の「創成」はこの橋の名前から付けられました。
1910年には、アーチ型に改修され、橋の欄干には擬宝珠がついた石橋へと変わりました。擬宝珠が付けられたのは、北海道神宮から頓宮へ向かう際の表参道を意識して作られたためだといわれています。また、1918年から1973年までは、札幌市電が走っていました。
札幌開拓がはじまった地とされている創成橋は、今も人々の生活のを支えている橋なので是非観光してみてください。
道庁正門前(道庁正門前木塊舗装・銀杏並木)
創成橋から車で約10分のところにあるのは、次の目的地「道庁正門前木塊舗装・銀杏並木」です。

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インターロッキング?

レンガ程度の大きさのコンクリート製品を
敷いた舗装になります
「道庁正門前木塊舗装・銀杏並木」とは、札幌で最初に整備された近代街路で、当時の道路設計を色濃く残す最古の木塊舗装の並木道です。木塊舗装とは、防食処理した木塊をタイル状に切断加工したものをセメントの上に固定し、アスファルト上の目地シール材で行う舗装工事方法の一つです。
この街路は、北海道庁旧赤レンガ庁舎と札幌駅前大通りを結ぶ三条通りに位置し、札幌を代表する道路景観として札幌のインフラを今でも支えています。1924(大正13)年、道庁初代勅任技師名井九介の指導により、木塊道路が完成しました。
木塊道路は、磨耗しやすく冬は凍上するため、その後木塊上にアスファルト舗装やインターロッキング舗装をかぶせられました。そのため、今でも道路の下には木塊でできた道路が眠っています。
街路樹は北海道最古のもので、当時北海道では入手困難だったイチョウを東京土木事務所から譲りうけました。樹齢100年を超え、現在でも28本が現存しています。2014年には、周辺の景観とともに市民の憩いの場として親しまれています。
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サッポロビール園

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酒! ビールいいですね。

最高ですね。生ビールは
「道庁正門前木塊舗装・銀杏並木」から車で約10分のところにあります。
サッポロビール園は、生ビールとジンギスカンが楽しめるお店です。ただ、生ビールの方は運転をされる場合は控え、ジンギスカンの方を楽しんでくださいね。
サッポロビール園は、5つの施設からなり、「ケッセルホール」・「トロンメルホール」・「ライラック」・「ガーデングリル」で食事を楽しむことができます。特にどの施設も他では味わえない様々な部位のお肉を堪能できる上、北海道の新鮮な海産物を楽しめます。
それぞれ、提供しているメニュー・価格が違うので、お好みの場所で楽しめるよう、以下のサイトを参考にしてみてください。
サッポロビール園の情報は以下の通りです。
住所 | 〒065-0007 札幌市東区北7条東9丁目2-10 |
電話 | 0120-150-550(サッポロビール園総合予約センターにつながります) ※IP電話のお客様は011-742-1535をご利用ください。 |
FAX | 011-742-0521 |
営業時間 | 11:30~20:00 (ラストオーダー 19:40) |
定休日 | 12月31日 |
その他 | 駐車場優待あり(利用者は6時間まで無料・150台) ※お会計の際に認証が必要です。 クレジットカード使用可 |
では、ジンギスカンでお腹いっぱいになったら次の目的地へ向かいましょう。
北海道札幌市南区簾舞 藻岩発電所取水堰

次は発電所になります

どんなところになりますか?
少し車で走りますが、車で約40分のところにあるのが「北海道札幌市南区簾舞 藻岩発電所取水堰」です。
1936年(昭和11)年に完成以降、水力による発電と上水道で札幌市民の生活をささえてきたダムです。
豊平川に建設された簾舞地区に位置する「藻岩ダム」から地下水路(約10.4キロ)で下流にある「藻岩発電所」へ流れていきます。その後、支流である「山鼻川」へ放流されるという一連の流れを取る施設です。
藻岩発電所は、2007年(平成19年)に発電設備が新たに改修されました。
発電所で作られる電力総量は約0.4メガワットあり、施設内の浄水設備で使われる他、余った電力は北海道電力へ売電されています。
まさに、札幌だけでなく北海道の人々に生活をも支える重要なインフラ設備であるといえます。
藻岩発電所の工事は大規模かつ難工事であった上、劣悪な環境下での労働環境に多くの人々が犠牲になりました。
こうした犠牲があったことを忘れないためにも、犠牲者追悼のための「殉職者之碑」が建てられ、また1994年(平成6年)には札幌市南30条西10丁目にも「藻岩犠牲者の碑」が建てられました。
放流設備には、北海道内で唯一の「ローリングゲート」(ローリングゲートと呼ばれる鉄管のようなものを太いチェーンで巻き上げて放流する工法)を採用しています。
橋梁や上流の石張り部分は建設当時のままとなっており、貴重な土木遺産として指定されています。
札幌市水道記念館
北海道札幌市南区簾舞 藻岩発電所取水堰から車で約30分のところにあります。

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公園も一緒になっているんですね

幌市街を見渡すことができますよ。
こちらを見たら小樽に向かっていきますよ
札幌市水道記念館は、普段使用している水道に関する仕組み等、水道に関することを五感で感じられる体験型施設です。建物の背景には、緑豊かな自然に囲まれた施設となっており、少し高台に位置するので札幌市街を見渡すことができるようになっています。また、水道記念館は選奨土木遺産にも指定されている貴重な建築物です。
水道記念館建物は1937(昭和12)年に完成し、「旧藻岩浄水場」として利用されていました。また、旧藻岩浄水場は、札幌市民に初めて水道を提供した浄水場です。
この旧藻岩浄水場は、今では当たり前に導入されている急速濾過、薬品沈殿、機械式調節等の近代設備が導入され、最新技術を駆使した施設として札幌市民の約45%の家庭の水道を支えました。
老朽化により、1971年(昭和46年)にその役目を終えましたが、重厚な鉄筋コンクリート造り・正面玄関の美しいデザインをできる限り保存するよう大切にされています。そして、2007年(平成19)に水道記念館としてリニューアルされ、自然環境と人々の関わり、水の大切さなどを体験することができるようになっています。
また、同施設内にある現藻岩浄水場内は見学可能となっているので、実際にどうやって水がきれいになるのか知ることができるようになっています。現存する貴重な建物の重厚さを参じながら、自然豊かな施設で普段の生活を支える施設で体験するのも貴重な体験になるのではないかと思います。
張碓橋
札幌市水道記念館から車で1時間のところにあります。
張碓橋は、昭和8年に完成した昭和初期の札幌国道開削の歴史を伝える唯一の土木遺産です。また、北海道で最初に建設された、鋼製プラット型バランスドアーチ橋です。
鋼製プラット型バランスドアーチ橋とは、中間部分に2つ始点をそれぞれ置くことで、水平反力を相殺した、3径間連続アーチ橋です。補助桁が橋の両端で繋がっているような工法なので、地盤の緩い場所でも建てられるようになっています。橋を建てるというよりも、渓谷間で吊り下げるといったイメージのが近いですね。
そんな工法を持つ張碓橋は、街の景観を損なわないということを前提に建設されました。現存する橋としては、貴重な遺産であるので土木遺産にも認定されています。
奥沢水源地水道施設
張碓橋から車で30分のところにあります。

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夕方になったら明日見てもいいですね

効率よく回る計画を立てましょうね
奥沢水源地水道施設は、1914(大正3)年に施工された施設です。北海道開発を支えた湾港都市である小樽を代表する水道施設として、建設後90年以上経った今でも、札幌市民の生活基盤として現役で稼働しています。
小樽市の南側を流れる勝納川を伏流水を水源としています。奥沢水源地水道施設には、土堰堤(どえんてい:アースダム…台形状に形成して建設するダムのこと)といわれる貯水池が形成されており、そこの水が溢れ出ると、溢流路に流すという仕組みが取られています。
溢流路は「階段式溢流路」を採用しており、約21mの高さから落差10段ほどの練石でできた階段を水が流れていく仕組みとなっています。この階段が水を流れていく様子から「水すだれ」と呼ばれており、この高い工事技術と美しい景観から「近代水道百選」にも選ばれています。
秋には紅葉とのコントラストが映える美しい水道施設です。
では、1日目の度はここまでとし、宿でゆっくり休むようにしましょう。
補足:小樽駅で駅から近い口コミの高いホテル・旅館

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小樽で夜ごはんとかいいでね

私も行ったことありますが、いいですよ。
では、1日目の旅の疲れを癒すおすすめの宿を紹介していきます。
オーベルジュ 御宿 櫻井
〒047-0027 北海道小樽市堺町2-12小樽出世前広場内
アクセス :JR小樽駅から徒歩15分。中央バス「本局前」下車後、徒歩3分
駐車場 :有り 4台 1000円(税込み/泊)
大正・昭和初期へタイムスリップ。レトロな雰囲気の宿。浜料理や寿司などの魚料理のフルコースを提供
ホテルソニア小樽
〒047-0031 北海道小樽市色内1-4-20
アクセス :「小樽運河」目の前です。JR小樽駅より徒歩8分。札幌駅から快速で32分。高速小樽ICより5分。
駐車場 :有り 58台 1,200円
小樽運河目の前の立地★天然温泉浴場完備★
運河の宿 おたる ふる川
〒047-0031 北海道小樽市色内1-2-15
アクセス :JR小樽駅から徒歩約13分(車で5分)
駐車場 :有り 20台 有料(1台に付き1泊600円)
『小樽運河沿いの天然温泉宿』明治時代の商事を再現。美食とおもてなし溢れる空間で寛ぎの一日
では、1日目の旅の疲れを癒したら、2日目のインフラツーリズム旅と自由観光を満喫しましょう。
~2日目~小樽港北防波堤
小樽駅から車で約10分ほどのところにあります。

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2日目は小樽を観光ですね

そうですね。。こちらをまず見ておきましょう
小樽港北防波堤は、明治30年波力公式「広井式」を考案した小樽築港事務所初代所長である広井勇博士が指揮にあたりました。小樽港北防波堤は、本格的な湾港整備に着手した初めての防波堤でもあります。北防波堤の構造は、「混成堤」と呼ばれる基礎となる捨石の上にコンクリート方塊で直立の壁を設けて波を防ぐ工法が取られました。更にここから、水平位置から斜めに傾斜をつけて重ねていくようにしていきました。
このような工法をとることで、工事中に先端のブロックが崩落するのを防ぐだけでなく、捨石が工事中にどんどん沈殿していくことで、ブロック同士がより強固に噛み合わせていきます。すると、波による攻撃をしっかりと分散させるようになるのです。
広井博士は、工事着工の前年(明治40年頃)から強度試験用の供試体(部材の強度等を推定する制作物:モルタルテストピース)の製作を開始させていきました。この供試体は、比較のために3社のセメントを使用して、それぞれ制作された供試体を淡水・海水に浸して耐久性試験を行うために作られたものです。この耐久性試験を継続することで、コンクリート部分の耐久性を継続的に検証することができるような仕組みを作りました。
このモルタルテストピースは、防波堤が完成後も継続して制作され、約6万個ほど制作されました。これらの大部分はすでに強度試験を終えていますが、現在でも約4000個ほどが「北海道開発局小樽港湾建設事務所」に保存管理され、今後予定されている強度試験で使用されるようになっています。
また、基礎の捨石には針金で印をつけ、時間経過による移動状況を調べ、強い波浪時には、浪の高さ・長さ・速度と圧力を計測し続ける等徹底した計測と検証が防波堤完成後も行われました。
こうした、品質管理を徹底することができたのは、大多数での工事ではなく、少数精鋭による工事計画だったからこそ成しえたことでした。また、広井博士自身も頻繁に現場に赴いて、自ら進んで作業に参加する等の現場管理といった努力により、施工後90年以上経った今でも小樽港の第1線で活躍している防波堤となったのです。
小樽港斜路式ケーソン製作ヤード
小樽北防波堤から車で15分のところにある施設です。小樽港斜路式ケーソン製作ヤードは、滑り台形式でケーソンを進水させた、世界初の施設です。

ここを見れば、フリータイムですね

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へぇ~ ケーソンって珍しいんですね
ケーソンとは、コンクリートや鋼でできた大型の箱を指します。防波堤や橋の基礎でよく使われる部材です。このケーソンはケーソン製作用台船を使って台船上でケーソンを製作し、台船を沈めることでケーソンを設置するといった方法、または海上クレーン等を用いてケーソンを進水させるといった船を使って進水させる工法が取られることが多くあります。
ただ、小樽港に設置されている小樽港斜路式ケーソン製作ヤードは、船を使わず、コンクリートの塊を滑り台のように滑らせて進水させます。明治45年に完成後も、改修等が行われていますが今でも現役で利用されている貴重な土木遺産でもあります。
進水するところは、とても迫力があるので参考に動画も見てみてください。23:30頃に滑り台ジャッキアップの瞬間が見られます。
まとめ
今回は、北海道新千歳空港から出発し、札幌を通り、小樽市をゴールとするインフラツーリズム旅を紹介していきました。
今でも使われている施設が多くあり、北海道の開拓を進めたインフラが数多くあることが分かったかと思います。
北海道開拓時代にできた施設は、この記事だけでなくまだまだたくさんあります。
是非、これからの行楽シーズンに赴いて、近代日本の礎を築いたインフラを肌で感じとってみると面白いかもしれませんね。