現場資格を取得!林業架設等作業主任者技能講習 受講資格と講習内容を解説!

様々な面から注目される林業、なかでも重要となる「林業架線作業主任者」について仕事内容から資格まで分かりやすく解説していきます。

林業架設等作業主任者技能講習では、学科と実技の両面から包括的な内容が提供され、受講者のスキル向上に資する機会が与えられます。

学科では、林業における法令や安全規定などの基礎知識を習得することで、作業主任者としての責務や役割を正確に理解し、適切な判断ができる能力を養います。

また、実技では実際の作業場面を想定した訓練が行われ、木材の伐採や加工方法などの実践的な技術を習得します。林業分野における資格取得を目指す方々にとって、この講習が持つ価値と将来へのインパクトについて考察していきます。

林業とは?架線作業主任者の活躍する場面

林業とは?架線作業主任者の活躍する場面
林業とは?架線作業主任者の活躍する場面

皆さんは、「林業」という仕事を思い浮かべるとしたらどんなことを想像しますか?

チェーンソーで松や杉の木などを切るイメージがあるのではないかなと思います。

林業とは、皆さんのイメージの通り杉や松といった木を伐採し、伐採した木を加工場などに運搬する(運材)といった仕事をする職業です。

こうした林業に関わる業務の責任を担うのが「林業架線作業主任者という方です。\

林業架線作業主任者とは、労働安全衛生法に基づく作業主任者の一つです。

機械集材装置若しくは運材索道の組立て、解体、変更若しくは修理の作業又はこれらの設備による集材若しくは運材の作業を行う場合は、林業架線作業主任者免許を受けた者のうちから、作業主任者を選任しなければなりません。

この「林業架線作業主任者」になるための方法や資格取得について後ほど解説していきます。

林業架線作業主任者に必須の林業機械に関する情報

林業架線作業主任者に必須の林業機械に関する情報
林業架線作業主任者に必須の林業機械に関する情報

林業の仕事に一つである「運材」について解説していきます。

チェーンソーで伐採した木材を運びだすためにも様々な資格を有します。

国の指針において、

平成26年6月1日から、伐木等機械、走行集材機械、架線集材機械(以下「車両系木材伐出機械」という)、簡易架線集材装置は、労働安全衛生法令(安衛法令)上の木材伐出機械等として、新たに規制の対象となりました。

これまでは、木材伐出機械等のうち、機械集材装置、運材索道について安衛法令が適用されていましたが、車両系木材伐出機械による休業4日以上の死傷災害が増加傾向にあり、死亡災害など重篤な災害の割合が高くなっていることから、新たに規制の対象としました。

厚生労働省「車両系木材伐出機械安衛則等改正ハ゜ンフレット」

と、定められています。

つまり、チェーンソーだけでなく木材の運搬に関わる機械に対しても安全教育をしたり、資格を有しなければならないということです。

例えば、フォワダーで資材を運ばなければいけないときは、キャリアダンプの操作ができる「不整地運搬車」の技能講習(特別教育)など講習終了を有する必要があります。

※下の記事では「不整地運搬車」の技能講習について解説しているので参考にしてみてください。

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不整地運搬車キャリアダンプを運転できる資格取得方法について

また、ユンボやパワーショベル(バックホー)の運転をする場合は、「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)」の資格を有しなければ操作をすることができません。解体機械でハサミみたいになっている解体用のアタッチメントを使うなら車両系建設機械の解体になりますよね。

※下の記事では、「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)」の技能講習について解説していますので合わせて読んでみてください。

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車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用の技能講習や資格取得

と、こうした運搬などに関わる機械は

「走行集機械」の特別教育と合わせて技能講習(車両系、不整地、クレーンなど)を受講・取得しなければならないという規則が定められているということです。

林業現場で活躍する高性能機械「フェラーバンチャー」とは?

林業現場で活躍する高性能機械「フェラーバンチャー」とは?
林業現場で活躍する高性能機械「フェラーバンチャー」とは?

先述したようにチェーンソーでの伐採作業は危険が伴うことを解説しました。

しかし、現場によってはチェーンソーでは伐採することができない危険な現場でやらなければならないこともあります。

高効率伐倒作業: フェラーバンチャーの重要性

そこで伐採した木材を伐採し、運搬してくれる自走式機械を「フェラーバンチャー」と呼びます。

このような安全性・作業効率性・作業者の身体負担を軽減することを前提とした機械のことを総称して「高性能林業機械」と呼ばれています。

高性能林業機械には、フォワダー、フェラーバンチャー、ハーベスタ、プロセッサ、スキッダ、タワーヤーダ、スイングヤーダの7機種を指します。

高性能林業機械を操作するには特別教育とプラスα技能講習が必要となります。

伐木等機械の特別教育と合わせて技能講習(車両系、不整地、クレーンなど)を受講・取得しなければならないという規則が定められているということです。

効率的な高性能林業機器使用に不可欠な免許

重機を取り扱うのみであれば、大型免許など取得していれば運転ができますが、作業として扱うのであればそれだけでは仕事をすることはできません。

先述したように高性能林業機械もユンボやパワーショベルを扱うように

林業に関わる特別教育】+【αの技能講習】

車両系、不整地、クレーンなど)を受講・取得しなければならないという規則が定められているということには変わりありません。

高性能林業機械の運転資格取得に関する情報

は資格として有しておくと良いでしょう。(リンク先を押すと詳しい内容が分かります)

スイングヤーダー等の技術向上を目指す林業機械講習

スイングヤーダー等の技術向上を目指す林業機械講習
スイングヤーダー等の技術向上を目指す林業機械講習

木材を集めるときに機械が入らない場所は、森の中だからありますよね。大きなクレーンも入らないので切り出した木材を人力で担いで運搬とも行きませんよね。その為、ワイヤーロープとウィンチを使って木材を吊りだして運搬して行きます。

このようにスイングヤーダとからタワー・タワーヤーダーを架設する知識が必要になります。

林業に必須の特別教育:3つのポイント

  1. 走行集機械(フォワーダ・集材車・集材用トラクターなど)
  2. 伐木等機械(プロセッサ・ハーベスタ・フェラーバンチャー・グラップルソー・集積用ラップル)
  3. 簡易下線集装置の運転または下線集材機械の運転業務(スイングヤーダー・タワーヤーダー・木寄せウインチ)

は受講しておくと良いでしょう。

それぞれ、特別教育について解説していきます。

その①「走行集機械」の特別教育

「走行集機械」の特別教育
「走行集機械」の特別教育

走行集材機械に関する知識、走行集材機械の走行及び作業に関する装置の行動及び取り扱いの方法に関する知識などの学科講習を計6時間行います。

その後、走行集材機械の走行操作、走行集材機械の作業のための装置操作などの実技を計6時間受講します。

その②「伐木等機械」の特別教育

「伐木等機械」の特別教育
「伐木等機械」の特別教育

、伐木機械に関する機械、伐木機械の走行及び作業に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識、伐木機械の作業に関する知識などの学科を計6時間行います。

その後、伐木機械の走行の操作、伐木機械の作業のための装置の操作などの実技を計6時間受講します。

その③「簡易下線集装置の運転または下線集材機械の運転業務」の特別教育

「簡易下線集装置の運転または下線集材機械の運転業務」
「簡易下線集装置の運転または下線集材機械の運転業務」

簡易架線集材装置の集材機及び架線集材機械に関する知識、架線集材機械の走行及び作業に関する装置の構造及び取り扱いの方法に関する知識などの学科を計6時間行います。

その後、架線集材機械の走行操作、簡易架線集材装置の集材機の運転及び架線集材機械の作業のための装置の操作、ワイヤーロープの取り扱いなどの実技を計8時間受講します。

この3つは運転するにあたり必要になってきます

林業架線作業主任者認定を目指すための受講情報

では、林業架線作業主任者の免許を取得する方法を解説していきます。

免許を取得するための受験資格は不要なので、誰でも受験をすることができます。

林業支援の重要な存在:林業架線作業主任者資格概要

試験科目 出題数 試験時間内容

機械集材装置及び運材索道に関する知識 10問 3時間(科目免除者は2時間15分)

林業架線作業に関する知識 10問

関係法令 10問

林業架線作業に必要な力学に関する知識 10問

※専攻科目等により一部科目免除を受けられる場合があります。

受験資格(林業架線作業主任者)

試験は、厚生労働大臣の指定を受け、免許試験などを実施している公益財団法人安全衛生技術試験協会が行います

参考:『機械集材装置運転業務従事者安全衛生教育について

林業架線作業主任者の交付

試験合格者は、林業架線作業の業務に3年以上従事した経験を有することを証する書類を添付し、都道府県労働局長に免許申請することで、労働安全衛生法による免許証を受けることができます。

技能講習を取得するメリット

自分の成長過程で作業資格や技能講習を受けた後は、「取得した資格に見合った仕事を行う」「日常業務で活かす」「他者への指導・支援」など意識的な行動が求められます。しっかりと目標を設定し、効果的にスキルアップへつなげていくことが肝要ですね自身のスキルアップは単なるキャリア形成だけでなく、個人や企業全体の競争力向上に欠かせない要素です。作業資格や技能講習を通じて身につけたスキルは、将来へつながる投資でもあります。私も様々な作業主任者や重機関連の資格を取りましたがこれは今、役に立ってますね今後取得するならこういう資格を目指すのもいいですね。

業種別職人から施工管理へ現場で役立つ資格をまとめ

私も施工管理になる前は現場職人でした。土木系なのでやはり土木施工管理技士を取得しましたね。良ければチェックしてみてください

土木系土木施工管理技士
建築系建築施工管理技士建築士
電気系・設備系管工事施工管理技士電気施工管理技士電気通信施工管理技士
給水装置工事主任技術者2級ボイラー技士消防設備士四類

この記事にまとめている技能講習一覧

技能講習一覧をまとめたこの記事についてご紹介いたします。技能講習は、労働現場において特定の作業を行う際に必要なスキルや知識を習得するための重要な取り組みであり、安全性と生産性の向上に貢献します。この一覧には、様々な職種における技能講習が含まれており、それぞれの分野で必要とされるスキルや手法を網羅しています。まず、建設業界における高所作業や重機操作などの技能講習が挙げられます。これらの講習は、安全意識を高め労働災害を防止することを目的としています。また、製造業ではフォークリフト操作や化学物質取り扱いなど、特定の作業に必要な技術や扱い方を身につけるための講習があります。

技能講習 早見表
木材加工用機械フォークリフト
プレス機械不整地運搬車
乾燥設備高所作業車
コンクリート破碎器ショベルローダー
地山の掘削小型移動式クレーン
地山の掘削および土止め床上操作式クレーン
土止め支保工車両系(解体用)
ずい道(掘削)車両系(基礎工事)
ずい道(覆工)車両系(整地)
採石玉掛け
はい作業ボイラー取扱
船内荷役ボイラー据付け
型枠支保工鋼橋架設
コンクリート解体コンクリート橋架設
足場組立て鉄骨組立て
木造建築物組立て
特定化学物質酸素欠乏・硫化水素
四アルキル鉛酸素欠乏
特定化学物質および四アルキル鉛普通圧力
有機溶剤化学圧力
ガス溶接石綿

オンデマンドで受講が出来る特別教育・安全教育はこちら

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まとめ

今回は、林業架線作業主任者と林業機械について解説していきました。

まとめますと、

  • 林業架線作業主任者とは、労働安全衛生法に基づく作業主任者の一つ
  • 機械集材装置若しくは運材索道の組立て、解体、変更若しくは修理の作業又はこれらの設備による集材若しくは運材の作業を行う際の作業主任者となる
  • 林業機械・高性能林業機械を扱うのなら運転技能講習+特別教育を受講する規則がある
  • 安全性・作業効率性・身体負担軽減を目的とした高性能林業機械なども扱う
  • 林業架線作業主任者免許受験資格はなく、誰でも受けられる
  • ただし、免許交付の際は林業架線作業に3年以上従事したことを証明しなければならないので、未経験では受験できない

ですね。

世界的な木材高騰に伴い、ますます林業という仕事が注目されてきています。

この記事で、身近に携わっていて意外と知らない林業という仕事内容に注目してみてもよいのではないかと思います。

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