現場資格を取得!型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習受講資格と講習内容を解説!

この記事では、型枠支保工の組立て等作業主任者についてや、型枠支保工の資格の詳細について紹介していきたいと思います。

型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習を受講し、現場で必要な資格の取得を目指す方々に向けて、この記事では受講資格と講習内容について詳しく解説します。

型枠支保工の組立て等作業主任者は、工事現場における安全管理や効率的な作業を担う重要なポジションです。この資格を取得するためには、厳しい試験と技能講習を経る必要があります。

本記事では、その試験内容や技能講習の概要に焦点を当て、取得に向けたステップを明らかにします。

「型枠支保工の組立て等作業主任者の職務詳細と資格要件」

「型枠支保工作業主任者の職務詳細と資格要件」
「型枠支保工作業主任者の職務詳細と資格要件」

型枠とは木の板(鉄板などでできた型のことになります。

例えばプリンを作るときに液を流し込む容器が必要になりますよね。

コンクリートも同じで固まるまでの間の容器となる型が必要になります。

この形を作る容器を作る職人を型枠大工といいます。
例えばマンションを作るとするときは、柱や床天井など様々な図面に沿った型が必要になります。

例えばですが、天井(スラブ)のコンクリートを作る場合には水平に板を並べて下から支えないと木の板は、設置できないですよね。

このように図面に合わせて建設するときに、その形に合わせて支保工も型枠を作成します。

ちなみに、木の板はコンパネ・合板とも呼ばれており、建設業では多く使われています。

コンパネを下から支えるための設備を型枠支保工が作るのです。支える設備を型枠支保工っていいます

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型枠支保工作業での大引き・ネタ・安全知識

マンション天井やトンネルの天井を作るときにはこの型枠支保工が必須になります。

型枠支保工作業での大引き・ネタ・安全知識
型枠支保工作業での大引き・ネタ・安全知識

下から支えるためには鉄製のパイプ(支柱)が倒れないためのつなぎや斜めに設置する筋かい等が必要になります。

天井(スラブ)を支える梁の設置には、調整と経験が必要な作業となります。

天井からはコンクリートの圧力に耐えることができる設備を作らないとならない為、このような作業を型枠支保工が行うのです。

型枠支保工は、天井(スラブ)にコンクリートの打ち込み中、崩落するなどの事故が多いため、適切な作業指示ができる資格を取得できる技能講習を受講する必要があるのです。

型枠支保工には労働災害事例を紹介

ここでは実際にあった事例を紹介します。

東京・品川労働基準監督署は、型枠支保工の支柱を十分に設けなったとして、元請業者の東急建設㈱(東京都渋谷区、寺田光宏代表取締役)と同社工事現場担当者および下請業者である型枠支保持工設置担当の㈱小島建設(東京都武蔵村山市、小島紀彦代表取締役)と同社工事職長の計2社2人を、労働安全衛生法第31条(注文者の講ずべき措置)や同法第20条(事業者の講ずべき措置など)違反などの疑いで東京地検に書類送検した。

平成29年7月3日、コンクリート打設担当の下請事業場に所属していた労働者ら5人は、目黒区内の工事建設現場において小島建設が木材で作った型枠の上で、厚さ数センチ分のコンクリートを流し込む打設作業を行っていたところ、型枠を支えていた型枠支保工が崩壊した。労働者らは作業を行っていた高さ5.42メートルの4階床部分から3階床部分に型枠ごと墜落し、重軽傷を負った。型枠支保工の支柱であったパイプサポートのなかには、重さによって折れていたものもあった。

労働安全衛生法規則第242条(型枠支保工についての措置など)では、高さ3.5メートル以上の型枠支保工を設ける場合、高さ2メートル以内ごとに水平つなぎを2方向設けなければならないが、東急建設らは1方向のみにしか水平つなぎを設けていなかった疑い。

同労基署は、固まりきっていなかったコンクリートが墜落の際のクッションになったが、さらに重篤な災害につながる恐れがあったとしている。

【令和2年1月15日送検】

労働新聞社引用

このように天井の打ち込みは、崩落するリスクがあるため、細心の注意を払って作業を行わなければいけません。

安全管理の観点からも作業手順を省略してしまうのは、大変危険なことなのでしっかり作業主任者や安全管理をする人の指示に従って作業を行うようにしましょう。

型枠支保工の組立て等作業主任者の受験資格: 経験年数の重要性について

型枠支保工技能講習の受験資格: 経験年数の重要性
型枠支保工技能講習の受験資格: 経験年数の重要性

受験資格としては以下のように経験を有する人が受講対象になります。

  • 型枠支保工の組立てもしくは解体についての作業に3年以上従事した人
  • 大学、高等専門学校もしくは高等学校で土木あるいは建築関連の学科を専攻・卒業し、その後2年以上に渡って型枠支保工の組立てもしくは解体作業に従事した人

 型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習規程第1条が定める人が、「型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習」の受講資格があります。 

この講習を受講すれば、資格の取得が可能になります。

その型枠支保工の安全衛生教育とは? その内容を次のページでまとめてみましたので合わせてチェックしてみてください。 また型枠支保工に関わる情報も合わせて記載しています 

型枠支保工の組立て等作業主任者のポイントを解説

 講習型での受講ですが、最後に試験もあります。

講習の内容はこちら。

  • 作業方法に関する知識7時間
  • 工事用設備、機械、器具、作業環境に関する知識3時間
  • 作業者に対する教育知識1時間30分
  • 関係法令1時間30分

 このカリキュラムで修了試験含めて計二日間で行われます。

では、このあとにどのような責任が型枠支保工作業主任者に求められるか?仕事内容はどのような内容かまとめてみました。

技能講習を取得するメリット

自分の成長過程で作業資格や技能講習を受けた後は、「取得した資格に見合った仕事を行う」「日常業務で活かす」「他者への指導・支援」など意識的な行動が求められます。しっかりと目標を設定し、効果的にスキルアップへつなげていくことが肝要ですね自身のスキルアップは単なるキャリア形成だけでなく、個人や企業全体の競争力向上に欠かせない要素です。作業資格や技能講習を通じて身につけたスキルは、将来へつながる投資でもあります。私も様々な作業主任者や重機関連の資格を取りましたがこれは今、役に立ってますね今後取得するならこういう資格を目指すのもいいですね。

業種別職人から施工管理へ現場で役立つ資格をまとめ

私も施工管理になる前は現場職人でした。土木系なのでやはり土木施工管理技士を取得しましたね。良ければチェックしてみてください

土木系土木施工管理技士
建築系建築施工管理技士建築士
電気系・設備系管工事施工管理技士電気施工管理技士電気通信施工管理技士
給水装置工事主任技術者2級ボイラー技士消防設備士四類

この記事にまとめている技能講習一覧

技能講習一覧をまとめたこの記事についてご紹介いたします。技能講習は、労働現場において特定の作業を行う際に必要なスキルや知識を習得するための重要な取り組みであり、安全性と生産性の向上に貢献します。この一覧には、様々な職種における技能講習が含まれており、それぞれの分野で必要とされるスキルや手法を網羅しています。まず、建設業界における高所作業や重機操作などの技能講習が挙げられます。これらの講習は、安全意識を高め労働災害を防止することを目的としています。また、製造業ではフォークリフト操作や化学物質取り扱いなど、特定の作業に必要な技術や扱い方を身につけるための講習があります。

技能講習 早見表
木材加工用機械フォークリフト
プレス機械不整地運搬車
乾燥設備高所作業車
コンクリート破碎器ショベルローダー
地山の掘削小型移動式クレーン
地山の掘削および土止め床上操作式クレーン
土止め支保工車両系(解体用)
ずい道(掘削)車両系(基礎工事)
ずい道(覆工)車両系(整地)
採石玉掛け
はい作業ボイラー取扱
船内荷役ボイラー据付け
型枠支保工鋼橋架設
コンクリート解体コンクリート橋架設
足場組立て鉄骨組立て
木造建築物組立て
特定化学物質酸素欠乏・硫化水素
四アルキル鉛酸素欠乏
特定化学物質および四アルキル鉛普通圧力
有機溶剤化学圧力
ガス溶接石綿

オンデマンドで受講が出来る特別教育・安全教育はこちら

オンデマンド講習資格取得講習の解説を詳しく説明オンデマンド講習資格取得講習の解説を詳しく説明
職長安全衛生教育解説!低圧電気取扱者特別教育 
足場の組立等特別教育解説!玉掛け特別教育解説!
フォークリフトの運転の業務に係る特別教育解説チェーンソーによる伐木等特別教育解説!
振動工具取扱作業者安全衛生教育解説!自由研削といしの取替え等業務特別教育解説!
フルハーネス型墜落制止用器具特別教育    解説!コンクリートポンプ車特別教育解説!

 

型枠支保工届け出とは? 労働基準監督署に提出:88条申請

型枠支保工届け出とは? 労働基準監督署に提出:88条申請
型枠支保工届け出とは? 労働基準監督署に提出:88条申請

この作業は事故が多いので、元請けは作業を行う30日前には労働基準監督所に作業の計画として建物等の機械設置届を提出しなければならなりません。

申請する基準は、型枠支保工(支柱の高さが3.5m以上のもの)場合になります。

つまり、労働基準監督所に提出するということで、建設業では危険な作業の1つとしてこの作業は認知されています。 

型枠支保工作業主任者の仕事内容

 型枠支保工は、作業主任者という職長とは違い、その作業に対して任命しないとならない国家資格です。

作業主任者は以下の3つの責任があります。

  • 作業方法を決定し作業を直接指揮する
  • 材料の欠点の有無、器具工具の点検不良品を取り除くこと
  • 作業中、安全帯の使用及び保護具の使用状況を監視すること。

 これが作業主任者に求められる役割です。

つまり現場に必ずいないとならないので、組み立て中、現場での任命は絶対条件になります 。

支保工は足場としても用いられることがあるの足場の組み立て等作業主任者技能講習も併せて取得すると有効になり更にスキルアップを目指せます。 

型枠大工には型枠解体を専門とする大工もいる

 型枠大工には型枠を組む職人と型枠を解体する専属のバラシを得意とする解体の型枠大工が存在します。 

解体を得意とする職種は型枠支保工を解体したり枠を剥がす作業をしますが型枠支保工の資格は不要になります。 

まとめ

今回は、型枠支保工の資格とその仕事内容について解説していきました。

まとめますと、

  • 型枠支保工は、コンクリートを流しこむ型枠を作る技術者のことを指す
  • 強度の保った建築物を建造するためにも精密な技術が求められる仕事
  • 型枠を作る作業は労災事故が多いので、5m以上のものの建設作業をする場合は「建物等の機械設置届」を提出しなければならない
  • 型枠の解体作業には型枠支保工の資格は不要となる

ですね。

 型枠大工を目指すのであれば、この型枠支保工の作業資格と足場組み立ての作業主任者の資格を持っていると現場でも活躍できます。

安全の知識と施工の手順を理解した中で是非この資格にチャレンジしてみてはどうでしょうか。

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