酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者と特別教育資格取得と内容

2021年7月14日安全教育,特別教育・技能講習,資格講習特別教育・技能講習

この記事では、作業主任者の資格である酸欠作業主任者受講方法や酸欠作業と硫化水素の危険性についてなど、酸素欠乏の1種と2種の違いを中心に解説してきます。

私もこの作業主任者の資格を取得していますが、私は地下のピットや下水道工事などで計測で作業主任者として受講して実践で活用していました。

身近では冬場に換気せずにストーブを使用して一酸化炭素中毒になるとか、部屋の空気の酸素量が減ると死亡事故のニュースがをよく見ると思います。似たよような酸素量の低下で労災事故になることもあります。

今回は、酸素欠乏と硫化水素に対しての作業主任者と特別教育をまとめてみたいと思います。

このブログは他にもこのようなことがまとめてあります。合わせて気になる記事を確認してみてください。全体を確認するにはこちら

酸素欠乏になるとどんな危険性があるの?
人間に必要な酸素量は?

人間に必要な酸素量ってどのくらいなのかな?
酸素欠乏症になるとどうなるんだろう?

昔、理科の実験で聞いた事あるかと思いますが、空気中には窒素約78.1%、酸素約20.9%、その他アルゴンや二酸化炭素など約1%と習った記憶がありますよね。富士山とか登ると酸素濃度が薄くて高山病とかなりやすいですよね。

建設現場では、地下のピットやマンホールの中は普段誰も出入りしないので、常に蓋がされて空気が循環しない状態です。

ここに、いきなり入るとどうなるか?

死ぬリスクが高いです。

酸素欠乏症とは、空気中の酸素濃度が18%未満になれば、意識が飛び始めて危ない状態になってしまいます。

人は通常21%の酸素濃度下で生活しているため酸素濃度が低下すると様々な症状が現れてきます。

特に脳は酸素消費量が多いためにその影響を受けやすく、酸素不足に対しては墜落や転落などと違い目に見えないリスクがあります。

また、有機溶剤を使う現場では、シンナー中毒や一酸化炭素中毒になる、つまり酸素欠乏と同様の危険性があります。

下の記事では、有機溶剤による健康リスクについての特別教育の内容が書かれているので是非読んでおきましょう。

酸素欠乏作業の危険特徴と危険性

酸素不足は目に見えない危険があるので酸素濃度測定器械
利用するようにしましょう!

酸素欠乏症の特徴は以下のような症状が出てくるため、たいへんな危険を伴います。

  • 目にみえない。臭いがない=油断しやすい
  • 無酸素状態では、ひと呼吸で失神、昏倒の危険
  • 数分後に死に至る。(助かっても後遺症が残る場合がある)

安全限界は酸素量が18%くらいです。

16%くらいになると症状が現れてきます。

つまり目に見えないので、人は危険と思わない。

それによって事故が発生しやすい条件になります。

酸素濃度によるリスクの特徴と危険水準は?

酸素濃度は何%低下で危険になるのかな?

酸素欠乏症として計測器で地下やピットなどに入る前に必ず計測し安全な数値を確認して当然入りますが、地下に入ってからも継続的に状態を確認し次のフロアや先に進むときは数値の確認を常に行う方が良いです。

  • 16%で呼吸・脈拍増加・頭痛などが発生
  • 12%でめまい・吐き気・筋力低下が発生
  • 10%で顔面蒼白・意識不明になる。
  • 8%で失神・バタンキュー
  • 6%で瞬時に昏倒し、呼吸停止

例えば、6%のピットに入った場合にはこのような危険が待っています。呼吸停止後の蘇生率は4分で50%、5分で25%と急激に低下します。

酸素欠乏危険作業とは法で定める作業で第一種と第二種に分かれます。

  • 酸素欠乏症の恐れのある場所での作業を第一種酸素欠乏危険作業
  • 酸素欠乏症の恐れのある場所及び硫化水素中毒の恐れのある場所での作業を第二種酸素欠乏危険作業とされてます。

受講者が少ないのか、酸素欠乏危険作業主任者技能講習(第一種)の実施を行っておらず、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習(第二種)として実施している講習機関がほとんどです。

酸素欠乏に関するニュース

酸素欠乏に関連する事故は相次いで起きています。

管理を怠っていたり、安全性を考慮しない作業方法は生命に関わることもあるので十分考慮して安全に作業するように努めましょう。

酸欠業務の違反送検された事例

広島北労働基準監督署(福丸安彦署長)は、酸素欠乏症を防がなかった広島ガス㈱(広島市南区)と同社現場責任者を労働安全衛生法第22条(事業者の講ずべき措置等)違反の容疑で広島地検に書類送検した。平成27年8月、民家解体工事現場で同社労働者が酸素欠乏状態となり死亡する労働災害が発生している。

 被災者は、地下に埋設してあるガス管にストッパーを掛け、ガスの供給を止める作業に従事していた。同現場責任者は、地上から送風機で空気を送るなどの換気措置、または空気呼吸器等の使用によって酸素欠乏を防止しなければならなかったものの、これを怠っていた疑い。

【平成28年2月2日送検】

労働新聞社より

地下駐車場4人死亡 作業過程で誤作動か 判明した現場の状況は

15日、東京・新宿区のマンションの地下駐車場で消火設備から放出された二酸化炭素が充満し、作業員4人が死亡した事故で、自力で脱出した男性が「作業員が当時、天井にあった消火設備の一部を取り外すなどしていた」と証言していることが分かりました。警視庁はこうした作業の過程で消火設備が誤作動した可能性があるとみて調べています。

地下駐車場4人死亡 作業過程で誤作動か 判明した現場の状況は:NHKニュース

相次いで起こる事故に対して、私たちができることはなんでしょうか。

そうした事故を起こさないためにも、次に安全に作業できる道具及び酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者について解説していきます。

ピット内に侵入するならこの照明!

ピット内で作業するのは酸素欠乏のリスクだけではありません。

真っ暗な中で作業をしなければならないので、このようなヘッドライトや照明を使用する必要があります。

新しいものほど、しっかりと照らせるようになっているので定期的に点検し、消えかかるのであれば必ず交換するようにしましょう。

また、このような安全備品をしっかり身につけることもケガの防止に役立ちます。

最新のものをチェックするだけでも面白いと思うので、合わせてチェックしてみてください。

硫化水素中毒になるとどんなことが起こるの?

硫化水素中毒になるとどんな症状になるのかな?

硫化水素って何?例えば温泉地に行くと卵の腐ったようなにおいがしますよね。

硫黄のだけではなく、化学反応によって硫化水素が発生します。

もと身近で言うと、硫黄入浴剤とトイレ洗浄剤を混合して硫化水素を発生させる原因になります。

だから混ぜるな危険て書いてありますよね。

地下のピットや貯留タンクなどにはヘドロや有機物が蓄積などで硫化水素を発生することがあります。

硫化水素中毒とは、硫化水素の濃度が化学反応によって硫化水素が発生します。

10ppmを超える空気を吸入することにより酸素欠乏と同じように身体に異常を与えます

この数値は硫化水素の数値を測定する器械があるので、こうした器械で測定して危険度をはかります。

症状の進行度は以下の通りです。

  • 数PPMで不快な臭気を感じる
  • 許容濃度は10PPM
  • 20~30PPM以上の濃度になると臭覚が麻痺し、徐々に臭気を感じなくなる。
  • 100~300PPMで臭覚が麻痺し、連続ばく露で気管支炎、肺炎、肺水腫を起こす。また目にも症状があらわれ、かゆみ、充血、痛みを伴い、濃度が増すと結膜炎を起こします。
  • 350~400PPMになると1時間ばく露で生命の危険を生じます。
  • 700PPM以上になると脳神経細胞に直接作用し、呼吸麻痺による急性中毒症状を起こします。呼吸停止が長引くと脳死に至ります。

硫化水素がない場合は、酸素欠乏作業主任者(第一種)技能講習修了者又は酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習修了者から専任します。

硫化水素がある場合は酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者(第二種)の中から、選任する必要があります。

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者は両方に対応出来ます。

地下やマンホール内等はどのような、空気の状態になっているか不明なため、酸素欠乏・硫化水素危険作業作業主任者(第二種)技能講習を受講しているいる人がほとんどです。

だから一種だけを受講している人は少ないです。

硫化水素中毒で労働災害で送検事例もある

栃木・大田原労働基準監督署は、温泉の貯湯槽の清掃中に労働者3人が硫化ガス中毒になった労働災害で、㈱三愛ビルサービス(栃木県宇都宮市)と同社の作業指揮者を労働安全衛生法第22条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで宇都宮地検大田原支部に書類送検した。

 同社は建物のメンテナンス・清掃業を営んでいる。労働災害は平成30年4月16日に、同県那須郡那須町の温泉宿泊施設で起きた。同社は施設内の貯湯槽の清掃を請け負っており、災害当日はタンクに溜まった湯の花を、バキュームを使って吸い出す作業をしていた。

 作業指揮者が深さ約4メートルの貯湯槽に入ったところ、硫化水素ガス中毒になり意識を失った。作業指揮者を助けようとして貯湯槽に入った労働者も意識を失い、タンクの上部から送風機で風を送り込む作業をしていた労働者は気分を悪くした。3人の労働者は救急隊に救助されたが、療養のために3~10日の休業をしている。

 労働安全衛生法はガスによる健康障害を防止するため、事業者に必要な措置を講じることを義務付けているが、作業指揮者は貯湯槽内を十分に換気することなく作業を行った。同労基署は「送風機にダクトを付け、貯湯槽内から風を送り込み、ガスをすべて排出する必要があった」と話している。

【平成31年1月10日送検】

労働新聞社より

と、このような重篤な事故が起こる硫化水素はますます気を付けなければなりません。

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者の受講資格は

資格を取得してスキルアップや転職を有利にしましょう

受講資格 満18歳以上であれば誰でも受講できます。
第二種酸素欠乏作業主任者の受講カリキュラムをまとめています。

学科講習

  • 酸素欠乏症、硫化水素中毒及び救急蘇生に関する知識(3時間)
  • 酸素欠乏及び硫化水素の発生原因及び防止措置に関する知識(4時間)
  • 保護具に関する知識(2時間)
  • 関係法令(2時間30分)
  • 修了試験(学科試験 1時間)

実技講習

  • 救急蘇生の方法(2時間)
  • 酸素及び硫化水素の濃度測定方法(2時間)

修了試験(試験 1時間)

全科目の所定時間を修了し、かつ学科及び実技とも修了試験に合格した方に修了証が交付されます。

酸素欠乏症の定義と講習で重要なことは?

  • 酸素欠乏等とは、空気中の酸素濃度が18%未満である状態、又は空気中の硫化水素濃度が10ppmを超える状態をいいます
  • 硫化水素中毒とは、硫化水素の濃度が10ppmを超える空気を吸入することにより発生する症状をいいます。

酸素欠乏症等とは、酸素欠乏症又は硫化水素中毒をいいます。

酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育とは?

技能講習だけじゃない、入門は特別教育受講から

労働安全衛生法では事業者は危険又は有害な業務に労働者を従事させる場合は特別教育を行うよう規定され、「酸素欠乏危険場所における作業に係る業務」は、労働安全衛生規則により「危険又は有害な業務」に指定されています。

こちらも同じく、酸素欠乏の第一種と酸素欠乏・硫化水素危険作業の第二種に分かれます。ただ作業主任者と同様に講習期間では酸素欠乏・硫化水素危険作業として教育している機関がほとんどです。

作業主任者より受講の時間は短いですが、作業を行うにあたり発生の原因・症状や酸素欠乏症が発生する原因や発生しやすい場所などを講習で受講します。

実際に作業使用する呼吸用の保護具や空気呼吸器、酸素呼吸器、送気マスクなどの装着方法や点検方法を講習で受講いたします。カリキュラムとしては以下のようになっております。

  • 酸素欠乏等の発生の原因 1時間
  • 酸素欠乏症等の症状 1時間
  • 空気呼吸器等の使用の方法 1時間
  • 事故の場合の退避及び救急そ生の方法 1時間
  • その他酸素欠乏症等の防止に関し必要な事項 1.5時間
  •   (合計5.5時間)

酸素欠乏作業主任者、特別教育のまとめ

この資格は建設業だけでなく製造業やプラントでも活躍できる資格です。

重機災害や墜転落災害のように目に見える労災事故ではなく目に見える労災事故ではないため、事前の現地確認調査が作業主任者に求められる責任になります。その中で送付の設備や換気設備等の作業計画を考えた中で安全作業の責任があります。

特別教育でも実際に酸素欠乏の知識がないと安易にピットに入ったりとする人もいますので必ず受講したほうがいいですね。

最後まで読んでいただいてありがとうございます