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実録!マンション大規模修繕4週目:防水劣化と塗装劣化

2020年11月6日大規模修繕工事,大規模修繕週間報告

この記事では、マンション修繕工事に関する作業内容を週ごとに分けて解説していきます。

前回の作業内容については、「実録!マンション大規模修繕3週目:仮設工事設置が進む」にて解説しているので、リンク先からご覧ください。

4週目では、前回から行われているマンション下地調査から防水劣化部分と塗装劣化している部分が見つかりました。

また、マンションの屋上へ登って調査したことで見えてきた、管理組合でも把握していなかった不具合部分が見えてきた週でもありました。

注意!

屋上は常に雨や日光に浴びているので劣化が早いために、大規模修繕前には適切に屋上に登り綿密な調査が必要です。ただ、管理組合としては屋上は転落や高所作業になるので現場監督と同行したりし、慣れていない人は十分な注意が必要です。

今回は、マンション工事における防水工事の必要性と下地調査から分かった劣化部分の内容について解説していきたいと思います。

このブログは他にもこのようなことがまとめてあります。合わせて気になる記事を確認してみてください。全体を確認するにはこちら

マンション大規模修繕工事:4週目工事概要

3週目から引き続き、下地調査が進んでおり、タイル・塗装部分の全面調査が完了しました。

図面にはまだ不具合となっている部分についてマーキング等されていませんが、不具合数値(数量まとめ)は先に現場監督から事前に伝えられています。

この数量のまとめをすることによって、追加で費用がかかるのか減額されるのかが明らかになります。

また、どこまで今回の大規模修繕で不具合の補修等必要があるかが把握できます。

結論から申し上げますと、

10年以上新築から経過したマンションの屋上の塗装には、細かなクラックや色褪せが見受けられました。

マンション大規模修繕:塗装の劣化状況について

管理日誌より

常に風雨や紫外線などにさらされる建物は塗装により躯体を守っています。

塗装の劣化が進むことにより、建物の色ツヤがなくなるなど美観が損なわれるだけでなく、建物躯体へも影響を及ぼします。

写真では天井の「上げ裏」と言われる場所に、チョークで下地補修が必要な部分をマーキングしていきます。

このマーキングした部分を補修してから塗装の吹き付けが行われます。

今回の工事では、躯体への塗装だけでなく、建物の内壁への塗装やバルコニーや廊下の鉄部の手摺りに錆止めの塗装が今後施されています。

塗装の寿命は一般的に約5年と言われており、劣化の進行具合によって色ツヤがなくなったり、白い粉(チョーキング)が出たり現れる症状に変化していきます。大規模な修繕工事では、このチョーキングを調べて鉄部の玄関ドアの塗装などが検討されます。

マンション大規模修繕:「引っ張り試験」とは?

下地調査では、タイル引張試験も行われます。

そもそも、タイルの接着力は、凹凸部にモルタルがしっかり充填されることで、タイルとの密着力が働くようになっています。

しかし、この凹凸部にモルタルが充填されず空隙が多いと、タイルの接着力が低下してしまうことでタイルが落下する可能性があります。

つまり、タイル引張試験とは、このモルタルの充填具合を確認する試験になります。

写真を見て分かるように、

試験の合格基準を下回り、剥がれたタイルの裏を見てみると、タイル裏面の凹凸部にモルタルが充填されていないことが分かります。

管理組合としても、このような工事実施の際には自主試験を立ち会う事が重要ですので、是非機会があれば立ち会ってみましょう。

マンション大規模修繕:バルコニー片付け

大規模修繕は業者に全て一任せずに、管理組合としてアンケート等で意見交換をするようにしよう

今回のマンション修繕工事にあたり、バルコニーの不用品について事前回収アンケート配布(大規模修繕のゴミと一緒に捨てるか否か)しましたが、各世帯からの回答は10件程度の返信が現場監督に寄せられました。

特に受け入れ出来ない品目は今のところ出ていないとのことだったので、問題なく不用品を回収することが可能になりました。

このように主体的に大規模修繕で一緒に出来ることを考えるといいですね。

今回は、11月8日・9日に現場監督が立ち合いのもと、現場詰所前で不用品受付を実施する旨を理事会を通して、住民に案内を通知しました。

中には、ゴミ回収と間違えて室内の不用品持ち込みの可能性があることも考慮して、不用品回収の際は大規模修繕工事業者(現場監督)が立会いしてもらうようにお願いしています。

マンション大規模修繕工事:下地調査完了へ

下地調査の結果と作業方針を確認し、西面タイルはすでに落下しそうな部分のみタイル撤去を南面より先行して撤去を行うよう進めていくようになりました。

下地調査により不具合のタイルの範囲も明確になってきており、すでに剥離しそうなタイル数量が多い部分があります。

この撤去と張替えを考えると年内の南面足場撤去は難しいと報告を受けましたが、これにより工期が延長になりそうです。

マンション大規模修繕工事:防水工事

下地調査が終わればタイル張替えや塗装等の防水へと本格的に工事が始まります。

今回は防水工事とはどのようなものなのか解説していきます。

防水工事の必要性と目的

防水工事で重要視する点は、防水の納まりの問題・下地の問題・使用環境の問題等を考える必要があります。

例えば、非常に高価な防水仕様や仕上げ材料を選択したとしても、納まりの検討や下地調整をきちんとせずに施工した場合、本来の目的である「漏水をさせない機能」が不十分となる場合があるからです。

また、防水改修工事においては、防水層のやり替え工事だけでは雨漏りが止まらないケースもあります。

バルコニー軒天部のドレンと堅樋の接続部に亀裂や外れがある場合は、不良箇所の補修または、交換が必要です。

こうした漏水を起こさないための防水工事はどういったことを行うのか次に解説していきます。



実際のマンション防水工事施工方法

管理日誌より屋上助教

防水工事には様々な劣化や施工方法など、その種類はパターンや場所によって用途が違います。

個人家でもマンションでもこの選択を誤ると雨漏り・漏水等につながり大変な損害を生んでしまいます。

マンションの屋上の上はこのように、施工はアスファルトシート防水で施工されている場合が多いです。

アスファルト防水の施工方法

アスファルト防水施工参考

アスファルト防水は水密性の高いアスファルトとルーフィング材を貼り重ねて施工を行います。

  • アスファルト防水は、溶融釜を用いてアスファルトの塊を溶かす熱工法
  • 常温でも施工が可能な改質アスファルトを使用する常温工法
  • 専用のバーナーでアスファルトを溶かしながら施工を行うトーチ工法の3つの異なる施工方法があります

ただ作業が多く非常に見た事ない人は理解しにくい部分もあるかと思いますのでYouTubeを参考にしてみてください。

防水工事のポイント

防水工事はなかなか素人には難しい内容だなあ…

と、思うかもしれませんが、マンションで雨漏りを防ぐ重要な工事でもあるので、ざっくりと頭に入れておくようにしましょう。

防水層の性能も大事ですが、防水層が終わる部分の納まりの確認が大変重要になります。

防水層の末端に水が直接かからない様な雨仕舞(納まり・工夫)とする事がちゃんと施工されているのか、場合によってはアルミ製の水切りなどの設置や、アルミ笠木の更新等の対策も考慮する必要があります。

また、雨水の排水経路であるドレン部も重要で、経年により鋳鉄製のドレンが割れたり、竪樋の外れ・ひび割れ・詰まりがないか確認が必要です。

まとめとして、防水工事の際に確認する部分は

  • 防水層の端に水が直接かからないような施工がされているのか
  • 必要に応じてアルミ製の水切りの設置・アルミ笠木が新調されているか
  • ドレン部分が劣化により割れていないか
  • 竪樋(屋根から地面へ垂直方向に取り付けた樋)が外れ・ひび割れ・詰まりがないか

を実施するようにしましょう。

場合によって、専門用語等分からない部分はしっかり施工業者に質問するようにしましょう。

屋根屋上防水の注意点とポイント

管理日誌より

屋根の防水層の痛みは雨漏りの原因となりますので、痛んでしまう前に修繕を行う必要があります。実際に痛んでしまってからでは手遅れになってしまいますので、細かい点検が必要です。

ちなみに…
  • 在来工法の場合(一般住宅の場合)
    • 数年前までは「アスファルト露出防水」というアスファルトとルーフィングを数層に重ねた方式で施工されていました。しかし、近年では「外来熱本防水」という、防水層の上に断熱材を乗せた方式が一般化しています。外来熱本防水方式により、一層屋根の防水性能と断熱性能が向上しました。一般住宅ではルーフィングの葺き替えが必要になります。

屋根屋上防水の修繕時期と年月は?

屋根防水の全面修繕を行う時期としては

長期修繕計画を考えて無理に進めても修繕積立費用は減ります。
いつやるか検討しよう。

アスファルト露出防水の場合は12~15年、外断熱本防水の場合は20~25年が一般的だといわれています。

また、屋根防水には工事完了後、通常10年程度保証があり、その間は施工者の責任で修繕を行います。

大規模修繕修繕の防水工事改修工事の周期

防水工事で耐用年数の目安はありますが、建物のおかれている環境によってかなり左右されてしまいます。

また施工方法や防水素材によっても大きく変化してしまうので、一般の方には工事のタイミングが分かりにくいかもしれません。

  • 修繕を行う時期の簡単な目安としては
    • 屋上の床面に雑草が生えてしまった
    • 屋上やベランダの排水機能が衰えた
    • 防水シートが剥がれているのを見つけた
    • 屋上の床に隆起やひび割れなどの現象が見られる
防水工事種類による値段と耐用年数目安
  • ウレタン防水
    • 耐用年数:10年から15年
    • 施工単価:1m2あたり4,000円から7,000円
    • 対応可能面積:50m2-300m2
  • シート防水
    • 耐用年数:15年から20年
    • 施工単価:1m2あたり4,000円から7,500円
    • 対応可能面積:50m2-300m2
  • アスファルト防水
    • 耐用年数:15年から25年
    • 施工単価:1m2あたり5,000円から8,000円(断熱材は別途)
    • 対応可能面積:200m2以上

管理組合として適切な防水工事を選ぶ方法

私らは塗装のグレードをあげて、次回の塗装までの期間を考えて耐久性がいいものにしました。

防水工事として、どの工法を選んだらいいのかと言うと現場の状況や劣化など、防水の場合には一概にこの工法がいいとかではなく、一番重要な部分なのは保証の部分になります。

防水責任施工になるので保証期間を長く見据えて、保証内容を確認してマンションの寿命を見極めるのが重要です。

防水機能の劣化も雨風や紫外線など「外的刺激」によって防水材が傷むことが引き金となっています。

工事業者に相談し、塗料や素材によって強みと弱みがあります。最適な工法を選んでもらうべきです。

工事前にしておくことしては 工事前の写真をとっておく・室内の湿度を記録しておくなどがあります。工事によってどう変わったかを客観的に示すことが出来るので保証は期間がありますが、防水工事は住宅やマンションで重要な為、費用はあまりダウンさせるのはオススメできません

マンション大規模修繕4週目:まとめ

大規模修繕4週目に入ると不具合箇所の調査があらかた見えてきます。

屋上、塗装工事等の工事の部分も耐用年数があるので劣化ひどくなければ、無理に施工しなければ、工事費用の減額に繋がります。

大規模修繕業者とは週に1度修繕委員は報告を聞いておく事や連絡調整していると安心です。

塗装部は見積もりよりも補修箇所がかなり少ないと大規模業者から連絡ありましたが、タイル部は南面の剥離は多く東西妻面と北面はそこまでまだこれからですが事ですが、金額アップが見込まれる為、次回の定例で報告される予定です。

次回の内容については、以下のブログから知ることができるので引き続きご覧ください。