吉祥寺道路陥没工事について原因は土木の教科書で習ったヒービング現象?地下埋設の既存物は調査が必要

吉祥寺陥没事故:令和4年9月専門家の見解

結構、私が記載した内容と類似してる部分もありましたね

 
千尋さん保険屋
すごいじゃん、結構似た推測結果でしたね
 
ネコマル
1級土木施工管理!

○道路陥没の事象発生過程
道路下に既存の空間や横穴(空隙)が存在していた可能性は低く、道路側既存地下外壁の変状が先行して発生し、
ごみ収集車の荷重、振動などによって表層部分に残っていた道路構造部分とともに落下し、全体的な道路陥没に繋がったものと推察される。

吉祥寺本町2丁目4番先の道路陥没について|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp)


○既存地下外壁の安定性
仮に、山留め工事で一般的に使用されている矢板と同じような形式を仮定した時に必要となる切梁条件などについ
て検討が行われている。その結果、既存地下外壁が必要根入れ長さ及び配筋量を有し、かつ、切梁段数が二段で無ければ性能が不足することがわかった。
当該工事では、既存建築物の鉄筋コンクリート造地下外壁を利用して山留めが行われており、実情に近い条件で、
既存地下外壁の安定性について検討されている。その結果、この部分の既存地下外壁は、既存地下壁下端が建物側に大きく水平に変位することが示されており、ほぼ実情に近い現象を示しているものと考えられる。

吉祥寺本町2丁目4番先の道路陥没について|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp)


(まとめ)
当該工事の仮設計画について、どのような条件下で計画されたのか情報は無いが、仮に、道路地下地盤の自立性に
期待した計画になっていたとすると、当該工事では地下躯体の解体に伴って、深部での切梁を設置していないこと、底盤の解体を行っていることから、既存地下外壁背面の周辺で、地盤内の応力開放が助長されたことが想定される。
また、掘削底よりも高い位置に地下水位の上昇が確認されていることから、地下水位以下では、時間の経過とともに既存地下外壁背面の周辺地盤の強度低下やそれに伴う地盤の変形がより生じやすいことは否定できない。従って、十分な山留め計画を行うか、あるいは、詳細な検討に基づいた山留め(既存地下外壁、支保工など)の動態観測をしながら施工を行うなどの、安全対策を施しておくことが適当であったと考えられる。

吉祥寺本町2丁目4番先の道路陥没について|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp)

古い既存壁を利用して土留壁として活用する場合

ヒービングは掘削底面の強度不足により滑動したことを考えると今回、既存壁(山留壁)が変形・滑動しているので掘削底面の強度を増加させる方法がいいかと思います。

さきほど、記載したように土止め支保工の段数を2段・3段と施工して耐圧床を構築していく方法を検討したり

掘削面の、地盤補強として掘削を分割していくことや、既存壁の内側にH鋼材等で補強杭施工するのも一つかも知れません。

ただ、変更協議にも時間も掛かり大変です。当然ながら図面通りやっていく中で施工管理の業務の中でなかなか提案しにく部分もありますが、日々の土留支保工の変異等を確認していればもしかしたら、途中で一度中断して変更協議提案もできたかも知れません。 また道路の変異測量等も行うことで防げたかも知れません。

あくまで個人的な意見のまとめなので、他の土木施工管理技士の方には違うという意見もあると思いますので、自分の見解をまとめてみました。