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インフラツーリズム:京都亀岡から奈良までの土木遺産を巡る

2021年11月19日インフラツーリズム

この記事では、大阪伊丹空港から出発し、京都亀岡を通って奈良を目指しながら各地のダムや土木遺産といった史跡を巡るインフラツーリズムを紹介していきたいと思います。

インフラツーリズムとは、日々の生活を支える社会基盤構造物、いわゆる「インフラ」を「ツーリズム」(観光・旅行)をする新しい旅の仕方を指します。

ここ最近では、ダムカード・土木遺産カードといったコレクター心をくすぐる関連グッズが作られたり、インフラごとに施設管内を巡るツアーが組まれるなど注目を集めています。

そこで、今回は大阪伊丹空港から出発して京都・奈良の土木遺産を巡るインフラツーリズム旅プランを紹介していきます。

前提として旅の注意点ですが、

インフラツーリズムでは、触らない。見ることを前提で機械や工具がない中でどのように施工したのか?運搬や配送はどうやって行ったかなどを考えて、昔の施工技術や景観を楽しむツアーになります。

景観を踏み荒らさないこと、触らないことを必ず守りましょう。

中には立ち入り禁止になっている場合おあるので、来訪の際は最新の情報を確認しておくようにしましょう。

京都へ出発する前は、こうした下のようなサイトを活用して事前に予約しておくと、旅とより楽しめるかと思いますので是非参考にしてみてください。

インフラツーリズム:京都亀岡~奈良までのタイムスケジュール

タイムスケジュールは大阪伊丹空港から出発して、京都亀岡・奈良地方を観光していきます。

基本的には、移動が多いのでレンタカーを借りる前提でスケジュールを立てています。

出発する空港は、羽田空港からのタイムスケジュールになりますので、自身が出発する地域に合わせ、実際に巡るときは最新の情報や所要時間を確認して旅の予定を立ててください。

今回のタイムスケジュールは、1泊2日の京都亀岡から奈良を巡るインフラツーリズムは以下の通りになります。

1日目のインフラツーリズムをまとめみました。

TimeSchedule
9:10大阪伊丹空港に到着
9:30レンタカー手配を確認して配車手配 1日目は奈良市へ向かって往年のインフラツアーを楽しむ
10:30最初の目的地「嵯峨野観光鉄道のトンネル・軌道」に到着
11:45王子橋に到着
12:30お昼ご飯
14:30上津屋橋に到着
15:30旧奈良駅舎に到着
16:10東大寺に到着

ルートマップは以下の通りになります。

今回の旅はレンタカーでの移動を前提としているので、もし予約サイトで迷ってしまったら、宿泊施設を含めて参考にしてみてください。

伊丹空港着土木遺跡をめぐる旅

伊丹空港に到着しました。

伊丹空港は大阪・兵庫をまたにかける空港でもあり、空港内で県境を楽しめる施設でもあります。

伊丹空港内には、魅力的な施設が多くありますが、今回はインフラツーリズム旅なので、最初の目的地へ向かいましょう。

最初の目的地は、「嵯峨野観光鉄道のトンネル・軌道」です

嵯峨野観光鉄道のトンネル・軌道

嵯峨野観光鉄道、通称「嵯峨野観光鉄道・嵯峨野観光線(さがのかんこうてつどう・さがのかんこうせん)」は、伊丹空港から車で1時間ほどの場所にある鉄道です。

出発駅は、京都府京都市右京区「トロッコ嵯峨野駅」となっており、最終駅は京都府亀岡市「トロッコ亀岡駅」までを結ぶ嵯峨野観光鉄道の鉄道路線です。この鉄道は、交通ではなく、日本で初めて観光用に作られた鉄道とされています。

1989(平成元年)に電化準備・複線化に伴い新線に切り替えられて廃止された「西日本旅客鉄道(JR西日本)」の「山陰本線嵯峨野駅」から「馬堀駅」間の旧線を1991(平成3)年に現在の嵯峨野観光線として再生させました。

線路を所有しているのはJR西日本ですが、運営しているのは嵯峨野観光鉄道が行っています。運行する列車は、無蓋貨車から改造した客車と、ディーゼル機関車を動力とする列車で運行しています。

窓のない車両なので、より臨場感のある四季折々の景色を楽しむことができます。また、路線内には8つのトンネルと橋(橋脚)は、旧線が建設された明治期から使用されている施設として選奨土木遺産に認定されています。

嵯峨野観光鉄道:軌道・トンネルについて

嵯峨野観光鉄道は元々1887(明治20)年に竣工した「京都鉄道」の敷設に伴って作られた鉄道でした。

京都鉄道敷設のなかでも難工事とされた嵯峨・亀岡間は当時難工事とされていた区間でもありました。難工事とされていたのは、嵯峨・亀岡間のほとんどが断崖・川・山が通るルートとなっている路線だったからです。

また、断崖となっている場所は敷設できる高さまで約12mほどあるところもありました。特に峡間約60m以上ある保津渓谷に掛ける架設工事は困難を極め、保津川の急流を避けるように峡間またぐ、橋脚のない一連の鋼桁構造になっている珍しい橋を架設しました。

トンネルは、景勝地区であったことから全て同じ「フランス積み」構造のトンネルになっています。レンガ積みが映えるトンネルはトロッコの車窓から間近で見学することが可能です。

王子橋

王子橋は、嵯峨野観光鉄道から車で約45分の場所にあります。

王子橋は、明治17年に竣工された石造アーチ橋です。輪石(アーチに沿った石)と壁石(軸石の上に積む石)が夫婦天端(みょうとてんば)で一体化したとても珍しい工法を持つ橋です。現在は道路ではなく、人が歩ける「人道橋」として今も使われている橋です。

「夫婦天端」とは、五角形の真ん中が分かれている石のことで、これら軸石と壁石が夫婦天端で交互に色の違う石が積み重なっている工法が取られているのがこの王子橋です。

技術力の高さと意匠のある構造が認められ、選奨土木遺産に認定されました。

王子橋が架設された経緯は、1881(明治14)年~1889(明治22)年の京都ー宮津間を結ぶ車道開削工事に伴って建設されたこととなっています。

当時、明治維新による東京遷都によって衰退しつつあった京都市内の活力を取り戻そうと、縦に長い地形の京都に大規模な車道を建設しようという計画が立てられました。具体的なルートは、京都市街と丹波・丹後を結ぶ車道の整備です。車はまだ走っていない時代なので、荷車や人力車が通れるような車道を整備しようとしていました。

整備前は急こう配な道が多く、物資が届くまでに2泊3日を要しましたが、宮津ー京都間を馬車でわずか15時間で通れるほど短縮され、幅3間にもなる高速道路並の大きな道路が建設されました。

1969年(昭和44)年には、車の普及により重交通に耐えるために新たな橋が架けられたため、こちらの王子橋は歩行者のみが通れる橋となっています。

ここまで来たらお昼ご飯へ向かいましょう♪



亀山でお昼ごはん

亀山には、丹波地方に面していることから丹波名物を楽しめるお店が多くあります。

特にジビエ料理でも知られる「ぼたん鍋」が楽しめるのもここ亀岡ならではではないかと思います。

他にも様々な亀岡グルメを堪能できるお店が多くあるので、是非お好みに合わせて参考にしてみてください。

お昼ご飯を食べたら次の目的地「上津屋橋」へ向かいましょう♪

上津屋橋

上津屋橋(こうやづやばし)は亀岡市街から車で約30分のところにあります。

京都府久世郡久御山町ー八幡市を結ぶ木津川に架けられた木橋です。川が増水すると橋桁が流される構造を持っているので「流れ橋」とも呼ばれています。

橋板は1枚あたり40m-50mほどある8枚の板がワイヤーロープで繋がれて橋桁に乗っているだけになっています。そのため川の増水時は橋板が流されますが、水が引いた後はワイヤーロープを手繰り寄せて橋板を戻す構造になっています。

1953(昭和28)年までは、渡し船で川を往来していましたが、利便性の悪さから橋を架けようという計画が立てられました。そこで、少ない予算で橋を架けられるようにと現在の流れ橋の構造となったようです。

近代に建てられた橋ですが、永久橋とは違う、時代劇に出てきそうな橋なので、度々時代劇のロケーションとして使われている橋でもあります。

旧奈良駅舎

「旧奈良駅舎」は、上津屋橋から車で約30分のところにあります。

1890(明治23)年に大阪鉄道「王寺駅」ー「奈良駅」間の開通に伴い開業された駅です。

奈良の景観に馴染む、お寺のような建築構造になっていますが、所々に洋風建築物の遺構が残る意匠ある建築物とされています。

開業当時は、木造建築でしたが、昭和9年に現在のような駅舎に建て替えられました。

1986年に国鉄が民営化されてからも利用されてきましたが、奈良駅周辺の連続立体交差事業により一時は取り壊されることが決定されました。しかし、奈良市民の声の元、2004年、曳家(建築物を解体せずそのままの状態で移動する建築工法)をすることで、2009年には奈良市総合案内所として存続・再利用されることになりました。

東大寺

小学校や中学校の修学旅行で一度は訪れた方もいるのではないかと思います。

東大寺は旧奈良駅舎から車で10分のところにある寺院です。

創建後は、火災に遭ったりしたことから度々修繕されていますが、大仏の台座の一部は当時のまま残されています。

時の聖武天皇が相次ぐ天災や飢饉により、仏の力を借りようとしたのが東大寺創建の始まりとされています。

創建時より、現在の寺院の規模は縮小されていますが、創建時の特徴をよく表す建築物であるといえます。

敷地内には金剛力士像や南大門など歴史的建築物が多く立ち並んでいるので、是非ゆっくりと観光しながら旅の締めくくりとして訪れてみてください。また、東大寺周辺には可愛い鹿とも触れ合うことができるので、是非触れ合ってみてください。

インフラツーリズム旅はこれで終了です。
宿泊施設へ戻り、旅の疲れを癒しましょう

市で泊まりたい趣のある宿3選

奈良駅まで来たら、古都の雰囲気を楽しみながら
宿泊施設でゆっくり旅の疲れを癒しましょう

古都奈良の宿 飛鳥荘

〒630-8301 奈良県奈良市高畑町1113-3[地図を見る]

アクセス :■近鉄奈良駅②番出口より徒歩8分 ■JR奈良駅より徒歩18分/タクシーで6分 ■奈良公園まで徒歩5分 ■駐車場有り
駐車場  :有り 15台

温もりあふれる料亭旅館★奈良公園や東大寺への散策に好立地

天然温泉 飛鳥の湯 スーパーホテルLohasJR奈良駅

〒630-8122 奈良県奈良市三条本町1-2

アクセス :■JR奈良駅東出口と直結■大阪駅へは大和路快速で41分/JR京都駅へも44分
駐車場  :■有:17台予約制

JR奈良駅直結「天然温泉×WelcomeBar」で贅沢

ダイワロイネットホテル奈良

〒630-8122 奈良県奈良市三条本町11-12

アクセス :JR「奈良駅」西口より徒歩約3分/近畿日本鉄道「近鉄奈良駅」より徒歩約17分
駐車場  :有り 1200円/1泊

自慢の天然温泉に浸かって日々の疲れを癒して下さい♪ JR奈良駅西口より徒歩にて約3分の好立地!

まとめ

今回は、大阪伊丹空港から出発し、奈良までのインフラツーリズムを紹介していきました。

有名な建築物もあったので、馴染みのある土木遺産が多くあると感じたのではないでしょうか。

このように、有名な観光施設であっても違った観点から見てみると、どれほど貴重な土木遺産であるかが分かるかと思います。

観光として見に行くだけではなく、インフラ構造物としての観点から再確認すると、面白い発見があるかもしれませんよ。

2021年11月19日インフラツーリズムインフラツーリズムインフラツーリズム

Posted by nekomaru