最近の記事

インフラツーリズム:北海道千歳空港から留萌の土木遺産を巡る旅

2021年11月8日インフラツーリズム

日中はポカポカ陽気に包まれ、少しまどろんでしまいそうな季節になってきました。

外出する機会も増え、これから旅行に行こうかなと考えている方もいるのではないかと思います。

ただ、各地を観光するだけでは味気ないので折角の旅行を「学ぶ」ために各地を巡る旅をするのはいかがでしょうか。

そんな学ぶ旅にうってつけなのが今回紹介する「インフラツーリズム」です。

インフラツーリズムとは、生活の基盤となる施設(インフラ)を観光する(ツーリズム)、新しい旅の様式です。

最近では、ダムカードを集める方や土木遺産カードを集めるといった旅行が話題になりましたね。

そんなインフラツーリズムで今回は、北海道新千歳空港から留萌市を目指して各地の土木遺産やダムを観光していきます。

前提として、インフラツーリズムで各地を観光するにあたり注意していただきたいのが、

インフラツーリズムでは、触らない・見ることを前提で機械や工具がない中でどのように施工したのか?運搬や配送はどうやって行ったかなどを考えて、昔の施工技術や景観を楽しむツアーになります。

景観を踏み荒らさないこと、触らないことを必ず守りましょう。

中には立ち入り禁止になっている場合おあるので、来訪の際は最新の情報を確認しておくようにしましょう。

新千歳へ出発する前は、こうした下のようなサイトを活用して事前に予約しておくと、旅とより楽しめるかと思いますので是非参考にしてみてください。

こうした注意点を守り、土木施工管理技士なら一度は行ってみたい北海道新千歳空港からの土木遺跡の、実際の旅行ルートを解説していきます。

インフラツーリズム:北海道千歳~留萌の土木遺跡を巡るルート

今回の旅は、新千歳空港から出発し、室蘭を目指すインフラ旅です。

新千歳空港までは、羽田空港からの離着陸になっていますが、実際の発着時刻などは最寄りの交通機関を事前に調べて出発するようにしておきましょう。

新千歳空港から留萌間の移動手段はレンタカーを使用して巡るルートになっています。

他の交通手段を使用する場合は、事前に調べておくようにしましょう。

また、今回の旅は1泊2日の旅になります。

1日目は新千歳空港から留萌市までにある土木・建築史跡を巡り、2日目は旭川から留萌へ向かうといったスケジュールになります。

では、1日目と2日目の実際のタイムスケジュールを計画してみましたので、参考にしてみてください。

1日目:新千歳空港から留萌までのインフラツーリズム旅スケジュール

1日目のスケジュールは以下の通りになります。

TimeSchedule
9:00新千歳空港に到着
9:30レンタカー手配を確認して配車手配 1日目は留萌へ向かって往年のインフラツアーを楽しむ
10:10最初の目的地「滝の上発電所施設群」に到着
11:30岡山橋 岩見沢市東町に到着
13:30旭山動物園に到着&自由散策

1日目のルートはこのようにまわっていきます。

2日目:北海道旭川から留萌を目指すインフラツーリズムツアー

2日目のスケジュールは以下の通りになります。

TimeSchedule
9:00旭川の宿泊施設を出発
9:302日目最初の目的地:覆蓋付緩速ろ過池に到着
11:00第三雨竜川橋梁に到着
11:30岡山橋 岩見沢市東町に到着
13:30留萌港南防波堤に到着&自由散策

2日目のルートはこのようにまわっていきます。

では、北海道新千歳空港から出発して留萌を目指す土木史跡/ダムを巡るインフラツーリズムツアーを紹介していきます。

インフラツーリズム:北海道新千歳から留萌市へ土木遺産を巡る

新千歳空港に到着しました。

今回の旅はこの空港から始まります。

空港だけでも満喫できそうなほど様々な施設がありますが、今回の旅の目的でもある北海道の土木遺産を巡りましょう。

滝の上発電所施設群

「滝の上発電所群」は、新千歳空港から車で40分ほどのところにあります。

1925(大正14)年、当時の北海道炭礦汽船株式会社が自社開発に利用するために、発電施設を建設しました。

白色で縁取られた窓に北電の社章である「北斗星」を掲げる窓が映える印象的なレンガ造りの建築物でもあります。

建設後は、電力需要の増加に伴い建設された「清水沢火力発電所」と共に北海道の石炭産業を動力面から支えてきました。しかし、北海道炭礦汽船が夕張での採炭事業から撤退後は動力源としての利用価値が下がっていきました。その後、何度か所有者の移転を経て、1994年には北海道が北炭真谷地炭鉱会社から譲渡され、北海道企業局が運営・管理をしています。

現在も稼働していますが、雪解けの時期(3月~5月)の間だけ稼働しているのみです。

北海道の採炭事業を支えた施設として貴重な土木遺産に指定されています。

岡山橋 岩見沢市東町

滝の上発電所群から車で約1時間のところにあるのが、岩見沢市東町の「岡山橋」です。

岡山橋は、1936年に竣工された戦前の鋼道路橋(4橋)の一つとして今も現存する数少ない橋とされています。また、北海道で最初に架設されたソリッドリブ・タイドアーチ橋でもあります。

ソリッドリブ・タイドアーチ橋とは、アーチ部材にI型・箱型の断面になっている鋼管を用いて、アーチ端部間をタイ部材(引張部材)で連結することによって大きな水平反力が生じないようにした形式の橋です。

北海道における戦前から架設されている遺産としての価値が評価され、土木遺産に認定されています。

旭山動物園

1日目の旅の終着地点は車で1時間30分のところにある旭山動物園です。

旭山動物園は、日本最北の動物園として知られる動物園です。

動物の自然な生態が見られる「行動展示」を先駆けて実施したことで一躍話題となりました。「行動展示」とは、動物の姿形を見せることに主眼を置いた「形態展示」ではなく、行動や生活を見せることで自然に近い動物の生態を知ることができる展示方法です。

国内外から多くの観光客が訪れており、2004年は入園者数日本一を記録しています。また、旭山動物園は、国内で初めて飼育下で自然繁殖に成功したホッキョクグマ・アムールヒョウ・コノハズクなども展示されています。

ここ最近では、異なる動物を同じ場所で飼育する「混合展示」を新たな取り組みとして行っています。例えば、ゴマフアザラシとオジロワシ・オオセグロカモメなどといった動物を同じ場所で展示するということです。

旭山動物園でしか見られない動物の生態を知ることができる施設でもあるので、是非一度足を運んでみてください。

2021年度の開園期間

年度ごとに開園期間が異なることがあり、急に休園する場合があるので、訪れる場合は開園されているか事前にチェックしておきましょう。

区分期間時間帯
夏期開園2021年4月29日(木曜日・祝日)~2021年10月15日(金曜日)午前9時30分~午後5時15分(最終入園/午後4時00分)
2021年10月16日(土曜日)~2021年11月3日(水曜日・祝日)午前9時30分~午後4時30分(最終入園/午後4時00分)
夜の動物園2021年8月10日(火曜日)~2021年8月16日(月曜日)午前9時30分~午後9時00分(最終入園/午後8時00分)
冬期開園2021年11月11日(木曜日)~2022年4月7日(木曜日)午前10時30分~午後3時30分(最終入園/午後3時00分)
引用:旭山動物園
  • 休園日:2021年4月8日~4月28日、11月4日~11月10日、12月30日~2022年1月1日
  • 感染症の流行等によって開園期間が変更する場合があります。
  • 開園期間中でも園内の安全かつ円滑な運営が不可能、又は不可能となる恐れがあるときは、予告無しに閉園させていただく場合があります。



入園料

区分通常料金市民特別料金
大人(高校生以上)1,000円700円
団体900円600円
小人(中学生以下)無料
おもてなし券(1泊2日券)1,000円
動物園パスポート1,400円
科学館共通パスポート2,230円
引用:旭山動物園

他にも公式サイトでは、様々な園内の解説も行っているので、合わせてチェックしてみてください。

インフラツーリズム:北海道新千歳~旭川までの旅の疲れを癒すホテル

1日目のインフラツーリズム旅を堪能した後は、旭川駅付近にある宿泊施設で旅の疲れを癒しましょう。

旭川旭岳温泉 湯元 湧駒荘

〒071-1472 北海道上川郡東川町勇駒別旭岳温泉[地図を見る]

アクセス :車で/旭川市旭山動物園より50分/
駐車場  :有 40台

2019年11月下旬、新客室が待望のOPEN☆楽天トラベルアワード2014金賞受賞!エリア唯一の5源泉かけ流し!

森のゆ 花神楽

〒071-1555 北海道上川郡東神楽町25号

アクセス :旭川駅より車で40分旭山動物園より車で20分
駐車場  :有 150台 無料 先着順

富良野や美瑛への観光に最適な穴場温泉ホテル。旭岳や大雪連峰が見渡せる展望露天風呂や露天風呂付きの和室。

インフラツーリズム:北海道旭川~留萌の土木遺産を巡る(2日目)

では、2日目のインフラツーリズム旅をしていきましょう。

覆蓋付緩速ろ過池

覆蓋付緩速ろ過池は、旭川駅から車で20分の場所に位置する施設です。

春光台公園に隣接しており、1913(大正2)年に軍用水道として建設されました。

建造当時はm日本最北の水道施設であり、寒冷地対策としてレンガ積みアーチの覆蓋(覆いかぶせる)としてあったり、上部が凍結しないよう覆土をしているなどの対策がとられた構造をしています。

この凍結防止構造は水道技術を発展するうえで大きな貢献をしました。

現在は、2013年に改修されてからは石狩川へ配水する施設として生まれ変わり、今でも北海道民の水を支え続けています。

第三雨竜川橋梁

第三雨竜川橋梁は覆蓋付緩速ろ過池から車で1時間のところに位置する橋梁です。

第三雨竜川橋梁は、かつて「深名線」と呼ばれる深川駅で函館本線から分岐して、雨竜郡幌加内町を経て、名寄市で宗谷本線に接続する路線で通る橋とされていました。

昭和6年に竣工し、深名線が1995年に廃線になるまで道民の足を支えていた歴史的にも貴重な橋でもあります。

道内で初めて吊り足場式架設工法の採用をすること、また輸入鈑桁を転用するなどして、経済性と工期を短縮することができた昭和初期の地方鉄道橋梁の架設工法を伝える貴重な土木遺産でもあります。

留萌港南防波堤

留萌港南防波堤は、第三雨竜川橋梁から車で1時間30分のところにあります。

留萌港南防波堤は、昭和4年に竣工された防波堤で、浪の激しいところに建設するため、工事が難航しながらも防波堤を移動したり、改修するなどの歴史を繰り返した防波堤でもあります。また、湾港と都市を守り続ける、初期の重力式ケーソン構造の外洋防波堤の機能する役割を担っています。

北海道開拓時代、船を安全に停泊・避難できる港を必要とされ、今の留萌港当たりに建設の計画が立てられました。港の適地の乏しい小樽以北の地域でありましたが、留萌は炭田とのアクセスがしやすいなどの利便性から決められたそうです。

ケーソン構造としては、小樽南防波堤と同時期に作られた構造であり、小樽港と同様の斜路式ケーソン製作ヤードの建設されました。これは、初代留萌港事務所長である伊藤長左衛門が小樽港の事務所長も兼任していたため、構造などが似ていると考えられています。

ただ、小樽港での建設とは違い、投機の工事が7カ月も実施できず、工事再開時にはケーソン製作ヤードに蓄積した留萌川の土砂の除去もしなければならなかったり、作業期間を満足の設けることができませんでした。

設置後のケーソンも激浪を受けたこと、工事の効率を向上させるなどの目的のため、ケーソンを小樽で製作し、留萌までの100㎞を船で30時間かけて運ぶという前代未聞の工事計画により、計画が進められました。

1922年から1928年の7年にわたり、南防波堤と北防波堤の計43函を運搬して防波堤を完成させました。

激浪により、ケーソンがそのまま移動された位置で保存されているところも多く残っていますが、改良工事により防波堤は嵩上げされています。

留萌港の岬には白い灯台が移設されており、元々は港内の東突提にあったものです。灯台のある展望台から見下ろす景色は絶景とされ、激浪により移動したケーソンや全国でも最大級を誇るテトラポットを見ることができます。

留萌港まできたら北海道の海の幸を堪能すべし

留萌港には港が近いこともあって、おいしい海鮮丼を堪能することができます。

日本海の荒波にもまれた海鮮を堪能して、是非旅のシメとして味わってください。

留萌港の海鮮を味わった後は自由散策になります。

夜は札幌に戻るなら2時間1分ほどかけて帰ることができます。

旭川なら約1時間30分ほど、

富良野なら2時間ほどで駅周辺まで戻ることができます。

これらの時間を考えて行動すればいい時間にホテルに到着できますので、もしホテルの予約を取っている場合は所要時間を確認しながら自由散策へ向かってください。

まとめ

今回は、北海道新千歳空港から始まり、留萌港を目指して土木遺産を巡るインフラツーリズム旅を紹介していきました。

各地にはそれぞれ、北海道開拓時代に産まれた歴史ある土木遺産が数多く点在しています。

立ち入り禁止のところもありますが、周辺には解説用の看板などもあり、それぞれの場所がどういった経緯を踏んでいるのか学ぶことができます。

インフラツーリズムを通して、生活上利用している施設はこうした歴史があるから成り立っているということを改めて知ることができるので、是非現地へ足を運んでみてくださいね。

2021年11月8日インフラツーリズムインフラツーリズムインフラツーリズム

Posted by nekomaru