
このページでは、一級土木施工管理技士の法規分野から、コンクリート造工作物の解体作業に関する過去問【No.53】を徹底解説します。高さ5m以上の解体作業で必要となる作業主任者の選任や、事業者と作業主任者の役割の違いなど、試験で頻出のポイントを、暗記カード・図解・マンガを使って「最短で理解・暗記」できる構成にしています。最後に無料PDFの過去問一覧も案内するので、インプットから演習まで一気に仕上げましょう。
- 高さ5m以上のコンクリート造工作物の解体作業では、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者の選任が必要。
- 事業者の責務:立入禁止措置、悪天候時の作業中止、引倒し作業の合図の決定と周知。
- 作業主任者の職務:作業方法・労働者の配置決定、現場での直接指揮、安全帯・保護具の使用状況の確認。
- 試験では「誰が行うか」(主体の入れ替え)が最大のひっかけポイント。
- 解体作業では、落下物・倒壊・引倒し時の巻き込まれが主要リスクとなる。
- 立入禁止措置は事業者の責務であり、作業主任者の職務と混同しない。
- 一級土木施工管理技士の法規では、条文の丸暗記よりも「役割の整理」が得点の近道。
図解で押さえる「事業者」と「作業主任者」の役割分担

コンクリート造工作物の解体作業では、事業者と作業主任者がそれぞれ異なる役割を担います。図解イメージとしては、事業者が「ルールを決める側」、作業主任者が「現場で運用する側」と覚えると整理しやすくなります。
- 事業者:立入禁止措置、悪天候時の作業中止、引倒し作業の合図の決定と周知など、全体の安全管理方針を決定。
- 作業主任者:作業方法・労働者の配置決定、作業の直接指揮、保護具の使用確認など、現場での具体的な安全確保を担当。
マンガでイメージする「高さ5m以上の解体現場」
マンガでは、高さ5mを超えるコンクリート造の建物を解体する現場で、事業者と作業主任者がそれぞれの役割を確認しながら作業を進める様子が描かれています。事業者は、現場周囲にバリケードや立入禁止標識を設置し、第三者が近づかないようにルールを整備します。一方、作業主任者は、作業員に安全帯の使用を指示し、引倒し作業の手順や退避位置を具体的に指示していきます。
このように、マンガで「誰が何をしているか」を視覚的に追うことで、条文だけではイメージしづらい役割分担が自然と頭に残る構成になっています。
用語と原則の深掘り解説:コンクリート造工作物の解体と安全管理
高さ5m以上のコンクリート造工作物と作業主任者の選任
労働安全衛生法令では、高さ5m以上のコンクリート造工作物の解体作業を行う場合、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者を選任しなければならないと定められています。これは、倒壊・落下などのリスクが高く、専門的な知識と経験を持つ者が現場を統括する必要があるためです。
事業者の責務:立入禁止・悪天候時の中止・合図の決定
事業者は、解体作業に伴う第三者災害や労働災害を防止するため、立入禁止措置や悪天候時の作業中止など、全体的な安全管理方針を決定する責任があります。また、外壁や柱の引倒し作業を行う場合には、一定の合図を定めて関係労働者に周知しなければなりません。これらはすべて「事業者の責務」であり、試験では主体を入れ替えて出題されることが多いポイントです。
作業主任者の職務:作業方法・配置決定と直接指揮
作業主任者は、現場での具体的な作業方法や労働者の配置を決定し、作業を直接指揮する役割を担います。さらに、使用する機械・器具の点検や、安全帯・保護帽などの保護具の使用状況を確認し、危険な作業方法が行われないよう監視します。つまり、事業者が決めたルールを、現場で確実に運用する「現場責任者」として機能するのが作業主任者です。
立入禁止措置の重要性と試験でのひっかけ
解体作業では、落下物や倒壊による第三者災害を防ぐため、作業区域への立入禁止措置が極めて重要です。労働安全衛生法令上、この立入禁止措置を講じるのは事業者の責務であり、作業主任者ではありません。過去問では、「作業主任者が立入禁止措置を講じなければならない」といった誤った記述が頻出するため、立入禁止=事業者とセットで覚えておく必要があります。
悪天候時の作業中止判断
強風・大雨・大雪などの悪天候時には、足場の不安定化や視界不良により、解体作業の危険性が大きく高まります。このため、事業者は、危険が予想されるときは作業を中止しなければならないとされています。ここでも、作業中止の判断主体は「事業者」であり、作業主任者と混同しないことが重要です。
過去問【No.53】コンクリート造工作物の解体作業に関する問題と解説
問題文
【No. 53】 高さが5m以上のコンクリート造の工作物の解体作業における危険を防止するために、事業者又はコンクリート造の工作物の解体等作業主任者が行うべき事項に関する次の記述のうち、労働安全衛生法令上、誤っているものはどれか。
選択肢
(1) 事業者は、外壁、柱等の引倒し等の作業を行うときは、引倒し等について一定の合図を定め、関係労働者に周知させなければならない。
(2) コンクリート造の工作物の解体等作業主任者は、作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業を直接指揮しなければならない。
(3) コンクリート造の工作物の解体等作業主任者は、作業を行う区域内には関係労働者以外の労働者の立入りを禁止しなければならない。
(4) 事業者は、強風、大雨、大雪等の悪天候のため、作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業を中止しなければならない。
正解
正解:(3)
各選択肢の詳細解説
選択肢(1)の解説:事業者による合図の決定と周知
(1)は正しい記述です。外壁や柱の引倒し作業は、倒壊方向や退避タイミングを誤ると重大災害につながるため、一定の合図を定めて関係労働者に周知することが義務付けられています。この合図の決定と周知は事業者の責務であり、試験では「作業主任者が合図を定める」と主体を入れ替えて誤りにするパターンもあるため注意が必要です。
選択肢(2)の解説:作業主任者の基本的な職務
(2)も正しい記述です。コンクリート造の工作物の解体等作業主任者は、作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業を直接指揮する職務を負います。これは、現場の状況を把握しながら、安全かつ効率的な作業手順を組み立てるために不可欠な役割です。試験では、「事業者が作業方法と配置を決定する」と書き換えて誤りにする問題もあるため、作業方法・配置=作業主任者と整理しておきましょう。
選択肢(3)の解説:立入禁止措置は誰の責務か
(3)が誤りであり、正解となる選択肢です。作業区域内への立入りを禁止する措置は、事業者の責務であり、作業主任者の職務ではありません。作業主任者は、事業者が定めた立入禁止措置のもとで作業を指揮する立場であり、「立入禁止措置そのものを講じる主体」とは区別されます。ここは一級土木施工管理技士の法規で非常に狙われやすいポイントで、主体の入れ替え問題として頻出です。
選択肢(4)の解説:悪天候時の作業中止判断
(4)は正しい記述です。強風・大雨・大雪などの悪天候時には、足場の転倒や資材の飛散、視界不良による事故などのリスクが高まるため、事業者は危険が予想されるときは作業を中止しなければなりません。ここでも、作業中止の判断主体は「事業者」であり、「作業主任者が中止を決定する」と書き換えられていないかを確認することが重要です。
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FAQ:コンクリート造工作物の解体作業に関するよくある質問
Q1. 高さ5m未満のコンクリート造工作物でも作業主任者は必要ですか?
A1. 高さ5m以上の場合に「コンクリート造の工作物の解体等作業主任者」の選任が義務付けられています。5m未満では同じ主任者の選任義務はありませんが、安全管理上は同様の配慮が求められます。
Q2. 立入禁止措置は具体的にどのような方法で行いますか?
A2. バリケードやカラーコーン、立入禁止標識、ロープなどを用いて、作業区域と第三者の通行区域を明確に区分します。必要に応じて監視員を配置し、第三者が誤って立ち入らないようにすることも重要です。
Q3. 作業主任者はどのようなタイミングで指示を出すべきですか?
A3. 作業開始前の段取り時に作業方法と配置を説明し、作業中は危険箇所や作業手順の変更があればその都度指示を出します。特に引倒し作業や高所作業の前後では、退避位置や合図の確認を徹底する必要があります。
Q4. 悪天候時の作業中止判断はどの程度の天候を想定していますか?
A4. 強風・大雨・大雪などにより、足場や構造物の安定性が損なわれるおそれがある場合や、視界不良で安全確認が困難な場合が対象です。具体的な風速や降雨量の基準は、現場の状況や施工計画に応じて定めることが多く、事業者が総合的に判断します。
Q5. 一級土木施工管理技士の試験対策として、法規分野はどのように勉強すべきですか?
A5. 法規分野は、条文を丸暗記するよりも、「誰が何をするか」という役割分担と、数値・基準をセットで覚えることが重要です。本記事のような暗記カード・図解・マンガでイメージを固めたうえで、無料PDFの過去問を繰り返し解くことで、得点源にしやすい分野です。