
この記事では、一級土木施工管理技士の専門土木(コンクリート)で頻出の塩害と鉄筋コンクリート構造物の補修について、過去問を使って最短で理解できるように解説します。マンガ・図解・暗記カードを使い、試験で問われる要点をスマホでも読みやすく整理しています。
- 塩害は塩化物イオンが鉄筋に到達し腐食を引き起こす。
- 断面修復工法は境界部でマクロセル腐食が発生しやすい。
- 電気防食工法は陽極劣化・電流供給の安定性が重要。
- 表面処理工法は長期供用なら再塗布計画が必須。
- 脱塩工法は残存塩化物イオンの挙動が補修効果に影響。
- 試験では工法の原理・適用条件・維持管理まで問われる。
図解で理解する|塩害RC構造物の補修フロー

塩害を受けた鉄筋コンクリート構造物の補修は、次の流れで検討します。
- 調査・診断:塩化物イオン量・かぶり厚さ・腐食状況を確認
- 劣化度判定:残存供用期間・要求性能を評価
- 補修工法選定:断面修復・表面処理・電気防食・脱塩工法など
- 施工・維持管理:電位測定・陽極劣化確認など
マンガ内容の補足(イメージ解説)
冒頭マンガでは、海沿いのRC構造物が塩害で劣化し、若手技術者が「断面修復だけで直るのでは?」と質問します。ベテラン監督が、補修部と未補修部の境界でマクロセル腐食が発生する仕組みを説明し、さらに電気防食工法や脱塩工法の考え方を例え話で解説する内容です。
用語・原理の深掘り解説
マクロセル腐食(潜伏型腐食)
- 新旧コンクリートの電位差により、未補修部が陽極となり腐食が進む。
- 断面修復工法の代表的なリスク。
電気防食工法
- 鉄筋を陰極に保ち腐食を抑制。
- 陽極材の劣化・断線・電流値管理が重要。
表面処理工法
- 塩化物イオン・水分の侵入を抑制。
- 長期供用なら再塗布計画が必須。
脱塩工法
- 電気浸透で塩化物イオンを外部へ移動させる。
- 残存塩化物イオンの再移動が補修効果に影響。
過去問|塩害RC構造物の補修
【No.20】 塩害を受けた鉄筋コンクリート構造物への対策や補修に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
(1) 劣化が顕在化した箇所に部分的に断面修復工法を適用すると、断面修復箇所と断面修復しない箇所の境界部付近においては腐食電流により防食される。
(2) 表面処理工法の適用後からの残存予定供用期間が長い場合には、表面処理材の再塗布を計画しておく必要がある。
(3) 電気防食工法を適用する場合には、陽極システムの劣化や電流供給の安定性について考慮しておく必要がある。
(4) 脱塩工法では、工法適用後に残存する塩化物イオンの挙動が、補修効果の持続期間に大きく影響する。
正解:(1)
- (1) 誤り:断面修復部と未補修部の境界でマクロセル腐食が発生し、未補修側の腐食が促進される。
- (2) 正しい:表面処理材は経年劣化するため、長期供用なら再塗布計画が必要。
- (3) 正しい:電気防食は陽極劣化・断線・電流供給の安定性を考慮する。
- (4) 正しい:脱塩工法は残存塩化物イオンの挙動が補修効果に影響する。
無料PDF|一級土木施工管理技士 過去問まとめ
【無料公開】一級土木施工管理技士 過去問PDFダウンロード一覧はこちら
関連する過去問解説(内部リンク)
FAQ|塩害・RC構造物補修
Q1. 塩害の判定で最重要なのは?
塩化物イオン量・かぶり厚さ・鉄筋腐食状況の3点です。
Q2. 断面修復だけで塩害対策は十分?
境界部でマクロセル腐食が起きるため、単独では不十分な場合があります。
Q3. 電気防食工法はどんな構造物に向く?
海岸部など塩害が進行した重要構造物に適しています。
Q4. 脱塩工法と表面処理工法の違いは?
脱塩は内部塩分を除去、表面処理は外部からの侵入を防ぐ工法です。
Q5. 試験ではどのレベルまで必要?
原理・適用条件・維持管理まで理解しておく必要があります。